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日本時間午前5時30分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 143.56 - 1.00 (- 0.69%) 144.57 / 143.19
ユーロ・ドル 1.1581 + 0.0094 (+ 0.82%) 1.1631 / 1.1485
ポンド・ドル 1.3606 + 0.0059 (+ 0.44%) 1.3624 / 1.3523
ドル・スイス 0.8108 - 0.0095 (- 1.16%) 0.8209 / 0.8103
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<きょうの材料>
【米国】
*米生産者物価指数(PPI)(5月)21:30
結果 0.1%
予想 0.2% 前回 -0.2%(-0.5%から修正)(前月比)
結果 2.6%
予想 2.6% 前回 2.5%(2.4%から修正)(前年比)
結果 0.1%
予想 0.3% 前回 -0.2%(-0.4%から修正)(コア・前月比)
結果 3.0%
予想 3.1% 前回 3.2%(3.1%から修正)(コア・前年比)
*米新規失業保険申請件数(6月7日週)21:30
結果 24.8万人
予想 24.2万人 前回 24.8万人(24.7万人から修正)
*失業保険継続需給者数(5月31日週)21:30
結果 195.6万人
予想 191.0万人 前回 190.2万人(190.4万人から修正)
*米30年債入札結果
最高落札利回り 4.844%(WI:4.859%)
応札倍率 2.43倍(前回:2.31倍)
*トランプ大統領
トランプ大統領はパウエルFRB議長を解任する意図はないと改めて表明。数日前に
トランプ大統領は議長の後任を近く指名すると述べていた。
*トランプ大統領
トランプ大統領は、イスラエルによるイランへの攻撃は差し迫ったものではないが、
「起こる可能性はある」と述べた。
*米家計の純資産、1-3月は2023年以来の減少
FRBが12日発表した1-3月(第1四半期)の米家計の純資産は前四半期から
1.6兆ドル減の169.3兆ドルと2023年以来の減少となった。関税の影響によ
る株式相場の下落が影響し、株式の価値が2.3兆ドル減少した。減少は2023年以
来。
*イスラエル、近日中の対イラン軍事行動を検討=速報
イスラエルは近日中のイランへの軍事行動を検討していると伝わった。
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<明日の材料と事前予想>
【日本】
鉱工業生産(確報値)(4月)13:30
予想 -0.9% 前回 -0.9%(前月比)
予想 0.7% 前回 0.7%(前年比)
設備稼働率
予想 N/A 前回 -2.4%(前月比)
【ユーロ圏】
ドイツ消費者物価指数(確報)(5月)15:00
予想 0.1% 前回 0.1%(前月比)
予想 2.1% 前回 2.1%(前年比)
ドイツ調和消費者物価指数(HICP)
予想 0.2% 前回 0.2%(前月比)
予想 2.1% 前回 2.1%(前年比)
ユーロ圏鉱工業生産指数(4月)18:00
予想 -1.5% 前回 2.6%(前月比)
予想 1.5% 前回 3.6%(前年比)
ユーロ圏貿易収支(4月)18:00
予想 183億ユーロ 前回 279億ユーロ(季調済)
【米国】
ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)(6月)23:00
予想 53.4 前回 52.2
東京都議選告示(22日投開票)
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きょうのNY為替市場、ドル安が優勢となり、ドル円は一時143円台前半まで下落
する場面が見られた。貿易摩擦と中東情勢がリスク回避のムードを広げ、ドルは下落。
最近のリスク回避はドル安の反応に変化しており、ドルは2022年以来の最低水準に
接近している。
この日発表の5月の米生産者物価指数(PPI)もドルをさらに押し下げた。前日の
消費者物価指数(CPI)に引き続き、予想を下回る内容となり、5月はインフレが加
熱しなかったことを示している。市場は年内の米利下げ期待をさらに高めているが、F
RBの慎重姿勢に変化はないものと見られている。
貿易摩擦と中東情勢については、トランプ大統領が、今後数週間で数十カ国の貿易相
手国に対して一方的な関税を課す意向を表明し、不確実性を高めている。米中協議は合
意したといいながらも不透明感から懸念残る。一方、中東情勢の緊張が高まっている。
イラン情勢が再び緊迫化しており、イスラエルのイラン攻撃の可能性も出ている。米政
府はきのう、中東地域が危険な場所になる可能性があるとして、同地域から米国人を退
避させていると発表した。
ユーロドルは上値追いを強め、一時1.1630ドル付近まで上昇し、4月の直近高
値を突破している。2021年10月以来の高値水準。テクニカル的にも買いシグナル
が発生しているようで、21日線を完全に上放れており、依然として下落局面を買い戻
す意欲があることが示唆されているという。日足チャートの一目均衡表も同様の傾向を
示している。
ユーロ圏のインフレは目標の2%付近まで低下している。ECBはまだ勝利宣言はし
ていないものの、先週のECB理事会では利下げサイクルが終了に迫っているとの認識
を示していた。更なる追加利下げが期待されているFRBや英中銀とは違い、金融政策
の格差もユーロを下支えしているようだ。
ポンドドルは一時1.3625ドル付近まで上昇。2022年2月以来の高値更新と
なったが、その後は伸び悩む動き。1.36ドル台はまだ上値が重いようだ。
本日は4月の英月次GDPが発表になっていたが、予想以上のマイナス成長となっ
た。大幅な増税とトランプ関税で大きく縮小した。これを受けて短期金融市場では英中
銀の利下げ観測が強まっており、年内の利下げは、2回が改めて完全に織り込まれた。
市場は来週は据え置くものの、8月の利下げを想定している。
月次GDPは前月比0.3%減少。1年半ぶりの大幅な落ち込みとなった。建設は拡
大したものの、サービスと製造業が縮小した。1-3月に関税導入前の駆け込み需要が
見られていた財の対米輸出は、4月に1997年の統計開始以来最大の落ち込みを記
録。リーブス財務相にとって成長鈍化は頭痛の種。大規模な支出計画に必要な歳入の確
保が難しくなり、増税を打ち出さざるを得なくなる可能性が高まるとエコノミストは指
摘している。
MINKABU PRESS