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日本時間午前5時30分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 151.22 - 0.62 (- 0.41%) 151.88 / 150.90
ユーロ・ドル 1.1644 + 0.0037 (+ 0.32%) 1.1648 / 1.1602
ポンド・ドル 1.3399 + 0.0079 (+ 0.59%) 1.3407 / 1.3317
ドル・スイス 0.7969 - 0.0041 (- 0.51%) 0.8016 / 0.7957
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<きょうの材料>
※経済指標
*NY連銀製造業景気指数(10月)21:30
結果 10.7
予想 -1.8 前回 -8.7
*米地区連銀報告(ベージュブック)
・米経済活動は前回報告からほぼ変わらず。
・複数の地区で投入コストの上昇ペースが加速。
・雇用は概ね安定。労働需要は全体的に鈍化。
*ベッセント財務長官
・FRB議長候補を5名に絞り込んだ。
・次回FRB議長候補の面接はアジア訪問後。
・次回の面接後、3-4名の候補がトランプ大統領に提示される見込み。
・FRB議長に求められる条件の1つは「柔軟な思考」。
・金価格急騰については売り手より買い手が多い状況。
・米貿易赤字縮小はドルを支えるはず。
・ユーロは強くあるべき。財政政策を指摘。
*ミランFRB理事
・中立金利への早期到達がさらに急務に。
・年内にあと2回の利下げは現実的。
・米中緊張は先行きにとって重要になる可能性。
・FRBは新たなテールリスクの導入を検討すべき。
・1週間前よりも下落リスクが高まっている。
・インフレは1年半後に2%に戻る見込み。
・FRBの独立性は極めて重要。
・FRBは非政治的と見なされることで独立性を維持できる。
・1月以降のFRB残留については議論していない。
*トランプ大統領、APEC前に訪日へ
ベセント財務長官は15日、トランプ大統領が31日から韓国で開かれるアジア太平
洋経済協力会議(APEC)首脳会議の前に日本へ立ち寄る予定だと述べた。具体的な
日程や内容には触れなかった。
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<明日の材料と事前予想>
【日本】
機械受注(8月)08:50
予想 0.5% 前回 -4.6%(前月比)
予想 5.8% 前回 4.9%(前年比)
【豪州】
雇用者数増減(9月)09:30
予想 2.20万人 前回 -0.54万人
失業率
予想 4.3% 前回 4.2%
【英国】
月次GDP(8月)15:00
予想 0.1% 前回 0.0%(前月比)
鉱工業生産指数(8月)15:00
予想 0.1% 前回 -0.9%(前月比)
予想 -0.7% 前回 0.1%(前年比)
製造業生産高(8月)15:00
予想 0.1% 前回 -1.3%(前月比)
予想 -0.9% 前回 0.2%(前年比)
商品貿易収支(8月)15:00
予想 -220.00億ポンド 前回 -222.44億ポンド
貿易収支
予想 -47.9億ポンド 前回 -52.6億ポンド
【ユーロ圏】
ユーロ圏貿易収支(8月)18:00
予想 90億ユーロ 前回 124億ユーロ(季調前)
予想 68億ユーロ 前回 53億ユーロ(季調済)
【カナダ】
住宅着工件数(9月)21:15
予想 25.00万件 前回 24.58万件
【米国】
フィラデルフィア連銀景況指数(10月)21:30
予想 8.0 前回 23.2
NAHB住宅市場指数(10月)23:00
予想 33 前回 32
※米政府機関閉鎖の影響で米政府の経済統計は延期になる可能性
※米小売売上高、生産者物価指数、新規失業保険申請件数、企業在庫の発表は延期の見
通し
日銀「市場調節に関する意見交換会」開催
田村日銀審議委員が金融経済懇談会出席
ラガルドECB総裁がIMF世銀年次総会で講演
ボウマンFRB副議長(銀行監督担当)が会議出席(質疑応答なし)
バーFRB理事が講演(質疑応答あり)
ミランFRB理事が国際金融協会(IIF)年次総会出席(質疑応答あり)
ミランFRB理事が秋季世界経済会議出席(質疑応答あり)
ウォラーFRB理事が外交問題評議会出席(質疑応答あり)
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きょうのNY為替市場はドル安が優勢となり、ドル円も上値の重い展開が見られた。
東京時間に一旦150円台まで下落したものの、NY時間にかけて151.70円付近
まで買い戻されていた。しかし、152円台を試すことなく、失速している。日本の次
期首相が中々決まらない中、本日のドル円は円よりもドルに左右される展開が見られて
いた。
ドルは主要通貨に対して約1週間ぶりの安値水準まで下落。前日にパウエル議長が講
演で追加利下げの可能性を温存するような発言を行っていたほか、米中貿易摩擦も高ま
っていることで、ドルは売りが優勢となっているようだ。
前日のパウエル議長は、労働市場に大きな下振れリスクが見られると強調。アナリス
トは「市場はパウエル議長の前日の講演を利下げ支持の用意があるとのシグナルと受け
止めたようだ」と述べている。また、トランプ大統領が中国政府による米大豆購入拒否
への報復として、食用油関連を含む中国との一部関係を断絶すると脅しをかけていた。
ただ、各国に政治・財政不安もある中、ドルの下値を拾う動きも根強くあるようだ。
ユーロドルはNY時間にかけて伸び悩む動きも見せていたものの、1.16ドル台は
堅持している。本日の100日線が1.16ドル台半ばに来ており、本日は上値を抑え
られた格好となったが、試す動きは続いている。一方、ユーロ円はドル円に追随した動
きを見せており、東京時間には175円台半ばまで下落したものの、176円台まで買
い戻される展開。
フランスの予算交渉に進展の兆しが見られ、政治的な楽観がやや高まっているもの
の、ユーロの回復は限定的に留まる可能性が高いとの見方がアナリストから出ている。
結局、ユーロ圏の根本的な脆弱性がユーロの上値を抑えるという。
前日のドイツZEW景況感指数は予想を下回り、企業の信頼感の勢いが弱まっている
ことがそれを裏付けていると述べている。「フランスの政治リスクとドイツの経済的弱
さが、当面ユーロ相場を左右する主な要因であり続けると予想。それらの脆弱性を踏ま
えると、ユーロの回復は限定的に留まる可能性が高い」と指摘している。
ポンドドルも買い戻しが優勢となり、一時1.34ドル台に上昇する場面も見られ
た。1.3435ドル付近に本日の21日線が来ていたが、目先の上値メドとして意識
される。一方、ポンド円は海外時間に入って買い戻しが優勢となり、202円台半ばま
で上昇。東京時間には201.60円近辺まで下落していた。
前日は6-8月の英雇用統計が発表され、予想よりも弱い内容となった。エコノミス
トからは、英中銀の早期利下げ余地が広がる内容との指摘も出ていた。ILO失業率は
4.8%に上昇し、この労働市場データを踏まえれば、英中銀は利下げに向けてやや動
きやすくなったと指摘している。短期金融市場では12月の利下げの確率を47%で織
り込んでいる。
明日は8月の月次GDPが発表される予定。前月比0.1%のプラス成長が見込まれ
ているが、下半期の景気減速入りの傾向を裏付ける可能性が高いとの声も聞かれる。
MINKABU PRESS