28日の東京株式市場は朝方に買い優勢で日経平均株価は3万8000円台を回復し
たが、その後は買いが続かず値を消す展開を強いられた。
大引けの日経平均株価は前営業日比1円71銭安の3万7722円40銭と4日ぶり
小反落。プライム市場の売買高概算は18億418万株、売買代金概算は4兆2870
億円。値上がり銘柄数は792、対して値下がり銘柄数は763、変わらずは76銘柄
だった。
きょうの東京市場は方向感の定まらない動きとなった。前日の欧米株市場がほぼ全面
高様相となり、米国ではハイテク株中心に買いが広がり、半導体関連株なども物色され
全体を押し上げた。外国為替市場でドル高・円安に振れたこともあって、東京市場でも
朝方はリスク選好の地合いとなった。しかし、日経平均は寄り付き3万8000円大台
ラインを突破したものの、その後はすぐにこの日の天井を形成し、一貫して伸び悩む動
きとなり、結果的にほぼ寄り天に近い状況となった。トランプ米政権がEUに対する高
関税の発動時期の延期を表明したことはポジティブ材料ながら、欧米に先立って東京市
場は織り込みが進んでいたため、きょうは上値の重さが意識された。個別株も強弱が拮
抗し、値上がり銘柄数と値下がり数は接近しており、若干値上がり数の方が多かった。
全体売買代金はここ低調が続いていたものの、きょうは4兆3000億円弱と今月20
日以来の水準まで戻した。
個別では、売買代金上位のフジクラ<5803>が買い優勢だったほか、アドバンテスト
<6857>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連の一角が頑強な展開。日立
製作所<6501>も堅調な値動きを維持した。第一三共<4568>も値を上げた。太陽ホー
ルディングス<4626>がストップ高に買われ、シンクロ・フード<3963>も値幅制限い
っぱいに買われた。ローム<6963>、牧野フライス製作所<6135>なども急騰、DIC
<4631>も物色人気となった。
半面、売買代金首位の三菱重工業<7011>、同2位の川崎重工業<7012>は買い一巡
後に値を消しマイナス圏で引けた。IHI<7013>も後場に軟化した。サンリオ<8136
>が大きく値を下げ、三菱電機<6503>、リクルートホールディングス<6098>なども
下落した。レオパレス21<8848>が大幅安となり、ペプチドリーム<4587>、M&A
総研ホールディングス<9552>などの下げも目立った。
出所:MINKABU PRESS