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2024年11月07日(木)06時31分

NY外為市況=ドル急騰

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日本時間午前6時30分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  154.58 + 2.96 (+ 1.95%) 154.70 / 151.30
ユーロ・ドル 1.0731 - 0.0199 (- 1.82%) 1.0937 / 1.0683
ポンド・ドル 1.2886 - 0.0156 (- 1.20%) 1.3048 / 1.2834
ドル・スイス 0.8765 + 0.0132 (+ 1.53%) 0.8774 / 0.8620
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<きょうの材料>
*米週間石油在庫統計(バレル・前週比)0:30
原油 +214.9万(4億2766万)
ガソリン +41.2万(2億1128万)
留出油  +294.7万(1億1581万)
(クッシング地区)
原油 +52.2万(2588万)
*()は在庫総量
*米30年債入札結果
最高落札利回り 4.608%(WI:4.630%)
応札倍率    2.64倍(前回:2.50倍)
*ドイツのショルツ首相、リントナー財務相を解任 解散総選挙へ
 ドイツのショルツ首相が、連立パートナーである自由民主党のリントナー財務相を解
任した。その後、首相が会見を行い、1月の信任投票と3月末の解散総選挙の実施を要
請した。
*ビルロワドガロー仏中銀総裁
・トランプ氏の勝利で世界経済のリスクが高まる。
*ロジャース・カナダ中銀上級副総裁
・金利正常化にはまだ先がある
・金利上昇は景気後退を招くことなくインフレを鈍化させた。
・金利引き下げは家計支出への圧力を減らす。
・長い償却期間は借り手のリスクを高める可能性。
・住宅ローン規則を住宅危機の解決に利用することに警告。
・住宅の買いやすさ改善には供給を増やす必要。
・住宅金融市場が十分に機能することが重要。
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<明日の材料と事前予想>
【中国】
貿易収支(10月)時刻未定
予想 750.0億ドル 前回 817.1億ドル(ドル建て)
【豪州】
貿易収支(9月)09:30
予想 54.00億豪ドル 前回 56.44億豪ドル
【ユーロ圏】
ドイツ鉱工業生産指数(9月)16:00
予想 -1.1% 前回 2.9%(前月比)
予想 -3.4% 前回 -2.7%(前年比)
ドイツ貿易収支(9月)16:00
予想 209億ユーロ 前回 227億ユーロ
ユーロ圏小売売上高(9月)19:00
予想 0.8% 前回 0.2%(前月比)
予想 1.5% 前回 0.8%(前年比)
【英国】
英中銀政策金利(11月)21:00
予想 4.75% 前回 5.00%
英中銀四半期報告
【米国】
非農業部門労働生産性(速報値)(第3四半期)22:30
予想 2.3% 前回 2.5%(前期比)
単位労働費用(速報値)(第3四半期)22:30
予想 0.8% 前回 0.4%(前期比)
新規失業保険申請件数(10/27 - 11/02)22:30
予想 22.3万件 前回 21.6万件
継続受給者数(10/20 - 10/26)
予想 187.0万件 前回 186.2万件
卸売在庫(確報値)(9月)8日0:00
予想 -0.1% 速報 -0.1%(前月比)
FOMC(11月)8日4:00
予想 4.50~4.75% 前回 4.75~5.00%
パウエル議長会見 8日4:30頃
ベイリー英中銀総裁、ラムスデン副総裁、ロンバルデリ副総裁が会見
英DMPインフレ調査(10月)
シュナーベルECB理事がECB短期金融市場会議開会挨拶
ストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁がギリシャ銀行主催会議挨拶
レーンECBチーフエコノミスト、ギリシャ銀行主催会議出席
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 きょうの為替市場はドル買いが強まり、ドル円は154円台半ばに上昇した。米大統
領選でトランプ氏が勝利したことでドル買いが強まり、米国債利回りの上昇と伴にドル
円も買われた。上院も共和党が多数派を奪還。事前予想では劣勢と見られていた下院で
も共和党の善戦が伝えられ、市場の焦点は下院の動向に集まっている。現時点で大勢は
まだ判明していないが、共和党がホワイトハウス、上下両院も席巻する、いわゆる共和
党のスウィープが実現すれば、トランプ氏の政策が議会を通し易くなる。
 トランプ氏は減税と規制緩和、そして関税強化を主張している。減税はトランプ政権
の一期目の時に導入し2025年末に期限が来るトランプ減税の延長が期待される。ま
た、規制緩和にも前向きな姿勢を示し、米企業にとっては有利な状況になると見られて
いる。財政拡大も視野に入る中、為替市場ではインフレが再燃し、FRBの利下げペー
スが想定以上に遅くなるのではとの見方がドルを後押しすると見ているようだ。ただ
し、大統領選前までのトランプトレードで、ドルロングがかなり積み上がっていること
も事実で、短期的な利益確定の動きも留意される。
 明日はFOMCの結果が発表される。通常は水曜日に結果を発表するが、今回は大統
領選があり木曜日に1日ずれている。市場では0.25%ポイントの利下げを確実視し
ており、FRBも利下げを実施すると思われる。問題は12月のヒントを何か示唆する
かに市場は注目している。短期金融市場ではいまのところ、70%程度の確率で0.2
5%ポイントの利下げを実施すると見ているようだ。
 ただ、エコノミストからは、FRBは声明でインフレに関する表現を変える可能性が
あるとの指摘も出ている。前回の声明では「インフレが持続的に2%に向かっていると
いう確信を深めた」と言及していた。しかし、消費者物価指数(CPI)のコア指数と
PCEデフレータの12カ月加重平均が夏以降あまり下がっておらず、それを考慮すれ
ば、「さらに確信が深まった」との文言を繰り返すのは難しいのではと述べている。パ
ウエル議長は今回の会見で、今年最後の12月FOMCで利下げ休止の道を開く可能性
もあるという。
 ユーロドルは急落。前日は1.09ドル台半ばまで買い戻されていたが、本日は一時
1.06ドル台まで急落しており、10月下旬から続いていたリバウンド相場が完全に
崩壊している。トランプ氏は関税強化を提言しており、欧州はまさにターゲットと見ら
れている。ドイツ経済を始め、景気が低迷しているユーロ圏にとっては更なる痛手とな
る。ECBの利下げも活発化が予想される一方、米国のインフレ再燃への懸念も台頭す
る中、FRBとECBの格差がさらに拡大するとの見方がユーロドルを圧迫しているよ
うだ。
 なお、ドイツのショルツ首相が連立パートナーである自由民主党のリントナー財務相
を解任した。首相はその後の会見で1月の信任投票と3月末の解散総選挙の実施を要
請。すでに急落していたこともあり、ユーロの反応は限定的。
 ポンドドルは一時1.2835ドル付近まで急落したが、一時1.29ドル台まで下
げ渋る展開。本日1.2815ドル付近に来ていた200日線は維持されている状況。
 明日は英中銀の金融政策委員会(MPC)の結果が公表される。市場では0.25%
ポイントの利下げが確実視されている状況。むしろ、12月のヒントを市場は知りたが
っているようだ。一部からは、先週のリーブス英財務相の秋季予算案に対する英中銀の
評価がポンドをやや下支えする可能性があるとの指摘も出ている。予算案で計画されて
いる公的部門への歳出増により、利下げのペースが遅くなることが示唆される可能性が
あるという。
MINKABU PRESS