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日本時間午前5時29分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 147.34 - 0.70 (- 0.47%) 147.99 / 146.64
ユーロ・ドル 1.0827 - 0.0006 (- 0.06%) 1.0875 / 1.0805
ポンド・ドル 1.2867 - 0.0053 (- 0.41%) 1.2947 / 1.2862
ドル・スイス 0.8815 + 0.0016 (+ 0.18%) 0.8822 / 0.8758
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<きょうの材料>
主な米経済指標の発表はなし
*トランプ大統領、訪中の可能性が伝わる
トランプ大統領が早ければ来月にも中国を訪問する可能性があると伝わっている。香
港のサウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)が関係者の話として伝えた。
なお、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は6月で調整中と伝えている。
*NY連銀調査
NY連銀が先ほど発表した2月の消費者調査によると、米消費者の1年先のインフレ
期待は3.1%と、前月の3.0%から小幅に上昇した。米消費者は短期的にインフレ
がやや上昇すると予想しており、家計に対する悲観的な見方も強めている。3年先、5
年先のインフレ期待については3.0%で安定しており、FRBに安心感を与える可能
性がある。
*マスク氏、Xへの大規模なサイバー攻撃を明らかに
マスク氏は自身が運営するSNSプラットフォーム「X」に対するサイバー攻撃が続
いていると述べた。マスク氏がXアカウントに投稿。大規模な組織的グループや国が関
与していると主張している。
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<明日の材料と事前予想>
【日本】
実質GDP2次速報値(第4四半期)08:50
予想 0.7% 前回 0.7%(前期比)
予想 2.8% 前回 2.8%(前期比年率)
GDPデフレータ
予想 2.8% 前回 2.8%(前年比)
【米国】
米求人件数(1月)23:00
予想 775.0万人 前回 760.0万人
日本家計調査(1月)
米求人件数(1月)
EU財務相理事会
中国全国人民代表大会(全人代)閉幕
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きょうも為替市場は円高が強まり、ドル円は一時146円台まで下げ幅を拡大する場
面が見られた。140-145円のゾーンへのレベルシフトを試しそうな雰囲気が本格
的に出ている状況。本日も市場は先行き不透明感を強め、投資家は方向感を失っている
模様。米株式市場ではテスラ<TSLA>を中心にIT・ハイテク株が一斉に売られ、ビッ
トコインも売りが強まっていた。
トランプ大統領の関税と歳出削減策が先行きの不透明感を強めており、政府機関の大
量の人員削減が続けば、今後数カ月は雇用創出の足かせとなり、失業率をさらに押し上
げる可能性も指摘されている。先週末に発表になった2月の米雇用統計はトランプ政権
による政府職員の大量解雇が実施される前の集計で、一部からは3月の数字は遥かに悪
い内容になるとの声も聞かれる。
そのような中、円への逃避買いが強まったほか、本日の日本国債の10年物が一時
1.58%台まで上昇する中、本邦勢の円資金への回帰も出ていそうだ。日銀の追加利
上げだけは明確で、海外勢中心に円高の思惑が強まっているとの指摘も出ていた。
一方、金曜日に米商品先物協会(CFTC)が発表したIMM投機筋の建玉報告によ
ると、投機筋の円ロングポジションは歴史的な高水準となっていた。米国に資金を振り
向けにくくなっており、財政拡張路線に転換した欧州や円に資金が流れているという。
その分、過熱感も出ており、きかっけがあれば円ロングの巻き戻しが強まる可能性があ
るとの指摘も出ている。なお、その場合でも150円は強い上値抵抗として機能しそう
だという。
ユーロドルは一時1.08ドル台後半まで上昇する場面も見られたが、先週の急上昇
からは一服してはいたものの、下押す気配もなく、1.08ドル台での高値圏での推移
が続いている。
先週のECB理事会では予想通りに0.25%ポイントの利下げを実施していた。た
だ、声明で「金利水準は景気抑制の度合いが有意に低下しつつある」と述べ、追加利下
げの可能性にコミットしなかったことで、市場はユーロに対してタカ派になっている。
短期金融市場では年内あと2回の利下げを完全には織り込めずにいる。
本日はECB理事のカジミール・スロバキア中銀総裁の発言が伝わっていたが、根強
いインフレリスクに対応する中で、次の一手はオープンマインドでいる必要があるとの
考えを示している。追加利下げあるいは休止についてあらゆる選択肢を残しておくこと
を意味すると続けた。
ポンドドルは1.29ドルを挟んで上下動。NY時間にかけて1.29ドル台半ばに
上昇したものの、NY時間が本格化すると戻り売りが優勢となり、1.2865ドル付
近まで下落。
ポンドドルは1月中旬からのリバウンド相場を継続しており堅調な値動きが続いてい
るが、下方修正の可能性もストラテジストからは出ている。ポンドドルは米国の成長懸
念を背景に直近で上昇しているが、買われ過ぎており、一旦の調整局面を示唆している
という。
今週は1月の月次GDPや鉱工業生産の発表が予定されているが、月次GDPは12
月から伸び鈍化が見込まれているほか、鉱工業生産は減少が予想されている。
MINKABU PRESS