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日本時間午前5時31分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 142.08 - 1.13 (- 0.79%) 143.28 / 141.65
ユーロ・ドル 1.1392 + 0.0110 (+ 0.98%) 1.1413 / 1.1281
ポンド・ドル 1.3235 + 0.0004 (+ 0.03%) 1.3292 / 1.3213
ドル・スイス 0.8133 - 0.0100 (- 1.21%) 0.8235 / 0.8121
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<きょうの材料>
※経済指標
【米国】
*小売売上高(3月)21:30
結果 1.4%
予想 1.4% 前回 0.2%(前月比)
結果 0.5%
予想 0.4% 前回 0.7%(0.3%から修正)(自動車除くコア・前月比)
*米鉱工業生産(3月)22:15
結果 -0.3%
予想 -0.2% 前回 0.8%(0.7%から修正)(前月比)
*米設備稼働率(3月)22:15
結果 77.8%
予想 77.9% 前回 78.2%
*NAHB住宅市場指数(4月)23:00
結果 40
予想 38 前回 39
【カナダ】
*中銀政策金利(4月)22:45
結果 2.75%
予想 2.75% 前回 2.75%
※発言・ニュース
*米20年債入札結果
最高落札利回り 4.810%(WI:4.814%)
応札倍率 2.63倍(前回:2.78倍)
*トランプ大統領
トランプ大統領は、関税、米軍の支援の費用、貿易の公平性について日本と交渉する
ための会合に自身も出席すると、トゥルース・ソーシャルへの投稿で述べた。「うまく
いけば、日本と米国にとって良い(素晴らしい!)結果が得られるだろう!」と述べ
た。赤沢経済再生相が本日から18日までワシントンを訪問し、ベッセント財務長官と
グリアUSTR代表と協議を行う予定となっている。
*パウエル議長
・当面は透明性向上を待つ状況が整っている。
・物価安定なしでは強い労働市場は得られない。
・推計では3月のPCEインフレは2.3%上昇、コアで2.6%。
・FRBの責務に緊張が生じるシナリオが発生し得る。
・関税は少なくとも一時的なインフレを引き起こす公算。
・関税が経済に与える影響は予想より大きい可能性高い。
・関税がインフレに及ぼす影響、比較的長期化する可能性も。
・米貿易政策でFRBの目標は遠くなる可能性が高い。
・関税の規模はFRBの想定を超えていた。
・市場では今後も変動が続くだろう。
・ドルを国外に供給する準備は万端。
・ドル資金の市場支援は米消費者にとって有益。
*マクレム・カナダ中銀総裁
・委員会は0.25%の利下げも検討した。
・今後の道筋の情報が増えるのを待つ。
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<明日の材料と事前予想>
【NZ】
消費者物価指数(2025年 第1四半期)07:45
予想 0.8% 前回 0.5%(前期比)
予想 2.3% 前回 2.2%(前年比)
【日本】
通関ベース貿易収支(3月)08:50
予想 5040億円 前回 5905億円
予想 -2498億円 前回 1823億円(季調済)
【豪州】
雇用者数増減(3月)10:30
予想 3.90万人 前回 -5.28万人
失業率
予想 4.2% 前回 4.1%
【ユーロ圏】
ドイツ生産者物価指数(3月)15:00
予想 -0.1% 前回 -0.2%(前月比)
予想 0.4% 前回 0.7%(前年比)
ECB理事会(4月)21:15
中銀預金金利
予想 2.25% 前回 2.50%
ラガルドECB総裁会見 21:45頃
【米国】
住宅着工件数(3月)21:30
予想 141.0万件 前回 150.1万件
住宅建築許可件数
予想 145.0万件 前回 145.9万件
フィラデルフィア連銀景況指数(4月)21:30
予想 6.7 前回 12.5
新規失業保険申請件数(04/06 - 04/12)21:30
予想 22.6万件 前回 22.3万件
中川日銀審議委員、金融経済懇談会出席
シュミッド・カンザスシティ連銀総裁とローガン・ダラス連銀総裁が対談
トランプ大統領とメローニ伊首相が関税巡り会談
ゲオルギエバIMF専務理事、25日開催のIMF世銀春季会合を前に講演
グッドフライデー前日のため米債券市場は短縮取引
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きょうのNY為替市場、ドル円の売りが加速し一時141円台に下落した。142円
付近に観測されていたストップを巻き込んで141.65円近辺まで急落している。午
後になって行われたパウエルFRB議長の講演を受けて、市場にはリスク回避の雰囲気
が広がり、ドル円を押し下げた。
パウエル議長はシカゴでの講演で「当面は透明性向上を待つ状況が整っている」と慎
重姿勢を改めて強調。また、関税が経済に与える影響は予想より大きい可能性が高く、
インフレに及ぼす影響も比較的長期化する可能性にも言及したことから、市場は先行き
懸念を強め、早期の利下げ期待も後退させている。
議長はまた、「FRBの二大責務の目標が緊張状態に陥る困難なシナリオに直面する
可能性もある」とも述べ、「そのような状況が発生した場合、経済が各目標からどの程
度離れているか、およびそれらのギャップが埋まるまでの潜在的に異なる時間軸を検討
するだろう」とも述べていた。
短期金融市場ではなお、年内3回以上の利下げを織り込んでいるものの、エコノミス
トからは1回ないしは利下げなしの可能性も指摘されている。
ユーロドルは再び上値追いの展開となり、一時1.14ドル台を回復。さすがに過熱
感は否めず、過熱感を測るテクニカル指標であるRSIは73と買われ過ぎの水準であ
る70を超えているが、戻りを試そうという気配はない。
明日はECB理事会が予定されており、0.25%の追加利下げが確実視されてい
る。本日は3月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)の確報値が発表になっていた
が、総合指数は前年比2.2%とECBの目標付近での推移となっており、ディスイン
フレの進展が示されていた。ECBが警戒していたサービス価格も前年比3.5%と、
まだ高水準ではあるが、着実に伸びは鈍化している。
これらはECBに安心感を与えそうだ。市場では、6月と9月にも追加利下げが実施
され、ターミナルレート(最終到達点)は1.75%に落ち着くとの予想も多い。
ポンドドルは上げが一服し、1.32ドル台前半に伸び悩んだ。しかし、下押す動き
まではなく、底堅い値動きは継続。本日は3月の英消費者物価指数(CPI)が発表に
なっていたが、予想を下回る内容となっていた。エコノミストからは、英中銀にとって
本日の英CPIは歓迎すべきニュースとの指摘が出ている。特に、サービスインフレが
5.0%から4.7%に鈍化していたが、これは前向きな動きで、レジャーや宿泊業な
ど幅広い分野まで広がっており、単一の要因による一時的影響ではなく、より持続的な
傾向を示唆しているという。
ただし、4月には一連の価格上昇で、総合インフレが3%超に上昇する可能性はある
ものの、英中銀は依然として四半期ごとに利下げを継続する可能性が高いとも述べてい
る。
本日はカナダ中銀が政策委員会の結果を公表し、コンセンサス予想通りに政策金利を
据え置いたが、カナダドルは買いの反応を示した。市場では40%程度の確率で利下げ
もあり得ると見ていただけに、今回の据え置きはカナダドル買いを誘発していたよう
だ。マクレム総裁は0.25%の利下げも検討していたことを明らかにしていた。た
だ、総裁は声明で「今後どのような道筋を辿るのか、情報が増えるのを待つ間、政策金
利を据え置くことを決定した」と説明している。
MINKABU PRESS