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日本時間午前5時30分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 153.05 + 0.36 (+ 0.24%) 153.23 / 152.14
ユーロ・ドル 1.1564 - 0.0064 (- 0.55%) 1.1648 / 1.1542
ポンド・ドル 1.3302 - 0.0102 (- 0.76%) 1.3419 / 1.3280
ドル・スイス 0.8061 + 0.0042 (+ 0.52%) 0.8076 / 0.8003
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<きょうの材料>
主な米経済指標の発表はなし
*米30年債入札結果
最高落札利回り 4.734%(WI:4.730%)
応札倍率 2.38倍(前回:2.38倍)
*ベッセント財務長官
ベッセント財務長官は、財政赤字の対GDP比が低下したことを挙げ、トランプ大統
領の経済政策がリセッション(景気後退)を引き起こすことなく効果を上げている証左
だと強調した。
*バーFRB理事
・今後の利下げについて慎重姿勢を取るべき。
・関税が持続的なインフレを引き起こす可能性。
・米経済は雇用の弱まりとインフレの高止まりという両方のリスクに直面
・金融政策を調整する際には、追加データを慎重に見極める必要。
・トランプ関税によるインフレへの即時的な影響は予想より小さい。
・ただ、企業が利益の正常化を図る過程で、今後さらに物価上昇が起こる可能性があ
る。
*高市総裁
・行き過ぎた円安を誘発するつもりはない。
・政府・日銀のアコードは直ちに見直しが必要と考えてない。
・私の立場で利上げそのものについて発言すべきではない。
・円安はいい面も悪い面もある。
*ハマス交渉責任者、イスラエルとの戦争終結で合意と発表
ハマスの交渉責任者はビデオ声明の中で、イスラエルとの戦争終結の合意に達したと
発表した。仲介国および米政府から保証を受けており、全員が戦争は完全に終結したと
確認したと述べている。
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<明日の材料と事前予想>
【日本】
国内企業物価(9月)08:50
予想 0.2% 前回 -0.2%(前月比)
予想 2.5% 前回 2.7%(前年比)
【カナダ】
雇用者数(9月)21:30
予想 3.0万人 前回 -6.55万人(前月比)
失業率
予想 7.2% 前回 7.1%
【米国】
ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)(10月)23:00
予想 54.1 前回 55.1
※米政府機関閉鎖の影響で米経済統計の発表は延期になる可能性
デーリー・サンフランシスコ連銀総裁が講演
グールズビー・シカゴ連銀総裁がイベント開会挨拶(質疑応答なし)
ムサレム・セントルイス連銀総裁が講演(質疑応答あり)
EU財務相理事会
独立国家共同体(CIS)首脳会議
北朝鮮朝鮮労働党創建記念日
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きょうのNY為替市場、ドル高が優勢となり、ドル円は153円台に上昇している。
序盤に売りが強まる場面も見られたものの直ぐに切り返した。序盤の売りは自民党の高
市総裁の発言がきっかけ。
高市総裁は自身の経済政策に関し、「行き過ぎた円安を誘発するつもりはない」と述
べていた。特段、これまでの発言と変化はないものと見られるが、ル円もここ数日の急
速な上昇で上値が重くなってきているのか、敏感に反応していたようだ。
ドルについてはファンド勢がドルに強気姿勢を強め、ドルの反発が年末まで続くと見
込むポジションをオプション市場で拡大しているとの指摘も聞かれる。ドル高を見込む
ポジションはドル安を見込むポジションよりも取引量が3倍に達したとの報告も流れて
いた。豪ドルを除いたG10通貨の大半に対してドル高を見込んでいるとの指摘も出て
いる。
テクニカルアナリストは、ドル円の短期的な上昇トレンドは依然として強いと述べて
いる。ドル円は総裁選後の3日間で急速に上昇し、5円超の上げ幅を記録。この上昇に
より、150.80のレジスタンス水準および年前半の下落に対するフィボナッチ6
1.8%戻し水準(151.65円)を突破した。ここから上のテクニカル的なレジス
タンスはフィボナッチ78.6%戻しの155円までほとんど存在しないという。
ユーロドルは売りが加速し、1.15ドル台半ばまで下げを加速。本日1.1630
ドル付近に来ている100日線を完全にブレイクし、見切り売りが出た模様。下向きの
サインが点灯したのか、テクニカル勢の活発な売りが観測されていた。本日はユーロ円
も下落し、176円台に値を落とした。ユーロ円に関しては、ユーロ発足後の最高値を
更新し続け、さすがに過熱感も出ている。
ストラテジストは、チャートからはユーロドルの短期の下落モメンタムが加速してい
ると指摘。ユーロドルが1.1645ドル水準の上昇トレンドラインを明確に下回り、
前日は1.1610ドル付近で、一目均衡表の雲下限を試した。ユーロドルが1.16
10ドルを下回って終了すれば、さらなる下落を引き起こす可能性があると述べてい
る。本日の動きを見た限りでは、その通りのシナリオのようだ。
ポンドドルも売りが加速。これまで強いサポートとなっていた1.33ドル台前半の
水準をブレイクし、1.32ドル台まで一時下落。チャート的には下向きの流れが強ま
っている形状を示現しており、明日以降の動きが注目される。
一方、ポンド円は上げが一服しており、203円台半ばに下落。円安の流れは続いて
いるものの、さすがに過熱感は否めず、上げ一服となっているようだ。ポンド円のRS
Iは前日に71まで上昇し、買われ過ぎの水準である70を上回っていた。本日は70
を下回っている。
本日は利下げへの慎重姿勢が強いマン英中銀委員の発言が伝わっていたが、インフレ
を抑制し続けることで、家計に残る再び物価が急騰するのではないかという不安を取り
除き、個人消費の回復を促す必要があるとの認識を示していた。家計は、3年前の2桁
台のインフレと現在も目標の2%をほぼ倍上回る高い物価上昇に傷つき、支出を減らし
貯蓄を増やしている。そのような中、金融政策は引き続きインフレ抑制に重点を置き、
物価安定という環境を実現する必要があると指摘した。
MINKABU PRESS