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2025年08月19日(火)05時37分

NY外為市況=147円台後半

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日本時間午前5時36分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  147.84 + 0.65 (+ 0.44%) 147.99 / 147.05
ユーロ・ドル 1.1668 - 0.0035 (- 0.30%) 1.1717 / 1.1656
ポンド・ドル 1.3505 - 0.0049 (- 0.36%) 1.3567 / 1.3502
ドル・スイス 0.8071 + 0.0003 (+ 0.04%) 0.8081 / 0.8051
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<きょうの材料>
【米国】
*NAHB住宅市場指数(8月)23:00
結果 32
予想 34 前回 33
【カナダ】
*住宅着工件数(7月)21:15
結果 29.41万件
予想 26.00万件 前回 28.35万件(28.37万件から修正)
*米・ウクライナ首脳会談
 トランプ大統領とゼレンスキー大統領は、欧州首脳との会談がプーチン大統領との三
者協議につながり、戦争終結に向けた動きとなり得るとの楽観的な見方を示した。ゼレ
ンスキー大統領は和平合意の一環として、米国が「安全の保証」に参加する姿勢を示し
たことを心強く感じると述べ、トランプ大統領は善意の証としてロシアに捕虜の解放を
説得できる可能性があると示唆した。トランプ大統領は、会談後にプーチン大統領と電
話会談を行う予定だと述べた。また、欧州首脳らはホワイトハウスに集結し、ウクライ
ナの領土保全と米国からの安全保障上の保証を確保するため、外交的支援を示した。
*トランプ大統領、ウクライナの停戦、必要ないと思う
 トランプ大統領はロシアのウクライナ侵攻を巡り、停戦という概念は気に入っている
が必要ではないとし、実現しない可能性が高いとの認識を明らかにした。トランプ大統
領はゼレンスキー大統領と会談し、「あなた方に停戦は必要ないと思う」とし、「実現
できればいいが、私はある国がそれを欲し、もう一方の国がそうしたがらない理由も戦
略的な見地から理解できる」と話した。トランプ大統領はまた、他の戦争地域でも停戦
なしに和平を促進したと主張した。
*トランプ大統領、郵便投票の廃止を目指す考え表明
 トランプ大統領は18日、郵送投票や投票機を廃止する取り組みを開始すると述べ
た。来年の中間選挙に公正さをもたらすため、大統領令に署名するとしている。「郵便
投票は決して公正ではない」と、自身のSNSに投稿。その上で「透かしが入った用紙
の方が早く、選挙の夜に誰が勝利し、誰が敗北したのか、疑いの余地がない」と主張し
た。
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<明日の材料と事前予想>
【ユーロ圏】
ユーロ圏経常収支(6月)17:00
予想 N/A 前回 323億ユーロ(季調済)
【米国】
住宅着工件数(7月)21:30
予想 129.2万件 前回 132.1万件
住宅建築許可件数
予想 139.3万件 前回 139.3万件
【カナダ】
消費者物価指数(CPI)(7月)21:30
予想 0.4% 前回 0.1%(前月比)
予想 1.8% 前回 1.9%(前年比)
ボウマンFRB副議長「ブロックチェーンシンポジウム2025」出席
豪経済改革円卓会議(21日まで)チャーマーズ財務相出席
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 きょうのNY為替市場、ドル高が優勢となり、ドル円も147円台後半に上昇。週末
にアラスカで行われた米ロ首脳会談では、想定通りではあったものの、ウクライナ紛争
での合意は形成できなかった。そのほか、先週は米インフレ指標や小売売上高などの重
要指標を通過したが、市場では9月利下げ期待に変化はないものの、一部で期待されて
いたような、FRBの積極利下げを促すような内容でもなかった。
 FRBも判断か悩ましい状況に追い込まれているが、その点については、今週のワイ
オミング州ジャクソンホールでのFRBのシンポジウムが注目される。特に金曜日のパ
ウエル議長のスピーチが注目されるが、利下げの可能性は否定しないのかもしれない
が、一部で期待されているような積極利下げを強調するようなことはないと見られてい
る。
 このような中、ドル円は100日線と200日線のレンジ内での推移を続けている状
況。本日の100日線は145.50円付近、200日線は149.25円付近。現在
はその中心の147円台で推移している状況。
 ユーロドルはも戻り売りが優勢となり、一時1.1660ドル近辺に下落。アナリス
トは、米企業が今後関税コストを消費者に転嫁する可能性があり、これにより経済への
懸念が高まってドルが下落する可能性があると指摘している。
 コスト転嫁はインフレ圧力を高め、それは消費支出の削減につながる可能性が高く、
逆にドル安に繋がるという。消費は米成長の主要な原動力であるため、実体経済に対す
る懸念を高める可能性が高い。
 インフレの上昇がより顕著になる可能性があるが、FRBは利下げを求める政治的圧
力に直面しているため、このシナリオで利下げを停止するかは疑問だとも述べた。同ア
ナリストは、2026年末までユーロドルは着実に上昇すると予想している。
 ポンドドルは1.35ドル台前半に下落。上値は重くなっているものの下押す気配ま
ではなく、21日線の上で底堅い展開が続いている。今週は20日水曜日に7月の英消
費者物価指数(CPI)が発表される。ストラテジストからは、予想を上回る内容であ
ればポンド高で反応し、ポンドドルは重要な1.36ドルの抵抗線を突破する可能性が
あると述べている。
 民間部門の賃金上昇率が5%近辺に留まっており、サービスインフレは高止まりが予
想される。同ストラテジストによると、予想を上回るインフレを受けて、市場は英中銀
の利下げ予想を一段と後退させる可能性もあるという。
 短期金融市場では年末までの利下げの確率を半々で織り込んでいる。今月の英中銀に
よる僅差での利下げ決定を受け、市場は先週の力強い賃金上昇と予想を上回る第2四半
期のGDPとともに利下げ期待を縮小している。
MINKABU PRESS