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日本時間午前5時30分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 142.84 - 1.13 (- 0.78%) 144.38 / 142.61
ユーロ・ドル 1.1419 + 0.0047 (+ 0.41%) 1.1435 / 1.1357
ポンド・ドル 1.3551 + 0.0034 (+ 0.25%) 1.3580 / 1.3501
ドル・スイス 0.8185 - 0.0054 (- 0.66%) 0.8250 / 0.8170
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<きょうの材料>
【米国】
*ADP雇用統計(5月)21:15
結果 3.7万人
予想 11.4万人 前回 6.0万人(6.2万人から修正)
*米サービス業PMI(5月・確報)22:45
結果 53.7
予想 52.3 前回 52.3
*米コンポジッPMI(5月・確報)22:45
結果 53.0
予想 52.1 前回 52.1
*ISM非製造業景気指数(5月)23:00
結果 49.9
予想 52.0 前回 51.6
【カナダ】
*カナダ中銀政策金利 22:45
結果 2.75%
予想 2.75% 前回 2.75%
*米地区連銀報告(ベージュブック)
・経済活動は若干鈍化した。
・雇用は前回報告からほぼ変わらず。
・物価は前回報告以降に緩やかなペースで上昇。
*トランプ大統領
トランプ大統領はこの日発表のADP雇用統計を受けて、「ADPの数字発表!手遅
れだ、パウエルはいまこそ金利を引き下げなければならない。信じられない!欧州は9
回も引き下げた!」と投稿で述べた。
*カナダ中銀声明
◆マクレム総裁
・経済が弱含み、CPIが安定した場合、利下げが必要になる可能性。
・明確な合意があった。
・基調インフレは予想よりも上昇する可能性がある。
・高い不確実性と堅調なインフレを理由に挙げている。
・貿易交渉の結果は極めて不確実
・貿易摩擦が最大の逆風。
・世界的な混乱の中での物価安定確保が鍵。
◆カナダ中銀
・カナダ経済はやや鈍化しているが急激な悪化はない。
・慎重に進行中。リスクと不確実性に焦点を当てている。
・第2四半期の経済はかなり弱いと予測。
・国内消費が鈍化。
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<明日の材料と事前予想>
【豪州】
貿易収支(4月)10:30
予想 61.0億豪ドル 前回 69.0億豪ドル
【ユーロ圏】
ドイツ製造業新規受注(4月)15:00
予想 -1.3% 前回 3.6%(前月比)
予想 3.9% 前回 3.8%(前年比)
ユーロ圏生産者物価指数(PPI)(4月)18:00
予想 -1.7% 前回 -1.6%(前月比)
予想 1.3% 前回 1.9%(前年比)
ECB中銀預金金利(6月)21:15
予想 2.00% 前回 2.25%
ラガルドECB総裁会見 21:45頃
【米国】
貿易収支(4月)21:30
予想 -640億ドル 前回 -1405億ドル
非農業部門労働生産性指数(確報値)(第1四半期)21:30
予想 -0.8% 前回 -0.8%(前期比)
単位労働費用
予想 5.7% 前回 5.7%(前期比)
新規失業保険申請件数(05/25 - 05/31)21:30
予想 23.4万件 前回 24.0万件
【カナダ】
国際商品貿易(4月)21:30
予想 -13.0億カナダドル 前回 -5.1億カナダドル
日本30年利付国債入札(8000億円程度)
日本実質賃金(4月)
英DMPインフレ調査(5月)
クーグラーFRB理事が講演(質疑応答あり)
ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁が講演(質疑応答あり)
NATO国防相会合
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きょうのNY為替市場、ドル安の動きが強まり、ドル円は142円台に再び下落し
た。この日発表のADP雇用統計とISM非製造業景気指数が弱い内容となったこと
で、ドル安が加速している。
ADP雇用統計は3.7万増と2年ぶりの低い水準となり、雇用が勢いを失いつつあ
ることを示した。また、5月のISM指数が49.9と基準の50を下回り、縮小圏に
入ったことがドルを圧迫している。縮小圏入りは昨年6月以来で、景気の先行き不透明
感を強める内容。製造業はこれまでも弱さが示されていたものの、サービス業は底堅く
推移していただけにネガティブ・サプライズではあった。
円相場については明日5日に行われる日本の30年債入札に市場が注目している。好
調な結果であればドル円は145円を上抜ける可能性も指摘されているようだ。半面、
前月の20年債、40年債に引き続き不調に終われば、142円台までの下落も十分あ
り得るとの見方も出ている。
米国でも来週、長期債や超長期債の入札が予定されており、日本の超長期債の入札結
果が影響する可能性があるため注目度は高い。ただ、「スムーズに消化する」との見方
も出ているようだ。
ユーロドルは1.14ドル台を回復。1.1450ドルにかけては上値抵抗もあるよ
うだが、ドル安期待が根強い中でユーロドルは堅調な流れを継続している。明日はEC
B理事会が予定されており、0.25%ポイントの利下げが有力視されている。ECB
は今回の理事会で経済見通しも公表するが、インフレと成長見通しは下方修正が見込ま
れているようだ。
市場は今回の利下げ以降のヒントを欲しがっている。ECBは経済状況が悪化する場
合、例えば7月の猶予期間終了までに関税が合意に達しない場合などは、利下げを継続
する可能性が高い。ただ、現状からは情勢が未知数なことから、ECBは利下げを終了
するか否かで、どちらにも選択肢を残す姿勢を示すものと見られている。
金曜日に米雇用統計が控えていることもあるが、ユーロは大きくは動かないとも見ら
れているようだ。オプション市場ではユーロのヘッジコストが10月以来の最低水準に
低下している。
ポンドドルも一時1.35ドル台後半まで上昇。上昇トレンド続いており、上値抵抗
も観測されている1.36ドルを試しに行くか注目される。
6月11日に予定されている英国の歳出見直しが予定されているが、財政の持続可能
性への懸念から投資家の関心を集める可能性があるとの指摘が出ている。医療と防衛費
の増額案は、他の部門の削減につながる可能性が高い。政治的な反発が生じれば、市場
の感応度が高まる可能性があるという。
MINKABU PRESS