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2025年12月12日(金)06時32分

NY外為市況=ドル安は続く

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日本時間午前6時31分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  155.58 - 0.44 (- 0.28%) 156.16 / 154.95
ユーロ・ドル 1.1741 + 0.0046 (+ 0.39%) 1.1763 / 1.1682
ポンド・ドル 1.3395 + 0.0012 (+ 0.09%) 1.3438 / 1.3355
ドル・スイス 0.7949 - 0.0050 (- 0.63%) 0.8001 / 0.7924
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<きょうの材料>
*新規失業保険申請件数(11/30 - 12/06)22:30
結果 23.6万件
予想 21.9万件 前回 19.2万件(19.1万件から修正)
*貿易収支(9月)22:30
結果 -528億ドル
予想 -632億ドル 前回 -593億ドル(-596億ドルから修正)
【カナダ】
*国際商品貿易(9月)22:30
結果 1.5億カナダドル
予想 N/A 前回 -64.3億カナダドル(-63.2億カナダドルから修正)
*米30年債入札結果
最高落札利回り 4.773%(WI:4.774%)
応札倍率    2.36倍(前回:2.29倍)
*IEA月報 石油余剰幅が縮小へ
 国際エネルギー機関(IEA)は最新の月報で、OPECプラスの産油量減少で石油
市場の余剰が縮小するとの見通しを示した。ただ、依然として大幅な供給余剰が見通し
を不透明にしていると述べた。世界の石油供給量の増加幅については、2025年は日
量300万バレル、26年は同240万バレルと予想し、従来の310万バレル、25
0万バレルから下方修正した。
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<明日の材料と事前予想>
【日本】
鉱工業生産(確報値)(10月)13:30
予想 1.4% 前回 1.4%(前月比)
予想 1.5% 前回 1.5%(前年比)
設備稼働率
予想 N/A 前回 2.5%(前月比)
【英国】
鉱工業生産指数(10月)16:00
予想 0.9% 前回 -2.0%(前月比)
予想 -1.1% 前回 -2.5%(前年比)
製造業生産高(10月)16:00
予想 1.1% 前回 -1.7%(前月比)
予想 -0.1% 前回 -2.2%(前年比)
商品貿易収支(10月)16:00
予想 -195.00億ポンド 前回 -188.83億ポンド
貿易収支
予想 -11.50億ポンド 前回 -10.94億ポンド
【ユーロ圏】
ドイツ消費者物価指数(確報)(11月)16:00
予想 -0.2% 前回 -0.2%(前月比)
予想 2.3% 前回 2.3%(前年比)
調和消費者物価指数(HICP)
予想 -0.5% 前回 -0.5%(前月比)
予想 2.6% 前回 2.6%(前年比)
【カナダ】
住宅建設許可(10月)22:30
予想 -1.4% 前回 4.5%(前月比)
財務省国債市場特別参加者会合
ハマック・クリーブランド連銀総裁が会議出席(質疑応答あり)
グールズビー・シカゴ連銀総裁が経済展望会議出席
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 きょうのNY為替市場、前半はドル安が加速し、ドル円は一時154円台まで下落し
た。この日発表の米新規失業保険申請件数が予想以上だったことでドル安が加速。前日
のFOMCおよびパウエル議長の会見を受けたドル安の流れは続いている。ただ、15
5円を割り込むと押し目買いも強まるようだ。
 2026年にかけて、日米の金融政策が想定以上に真逆の方向に進むとの見方から、
ドル安の新たな波が到来する可能性が高いとの指摘が出ている。今年のドル円は強さを
保ってきたが、日米の金利差縮小が進む中で、現在のドル円の買い戻しは行き過ぎとの
声も増えている。FRBは利下げを継続の一方、日銀は追加利上げに向けて動くと見ら
れ、歴史的な相関関係が再び作用すれば、ドル円の大幅な下落が起きてもおかしくない
という。
 市場では、来週の日銀決定会合での利上げ期待が急速に高まっている。また、短期金
融市場では2026年10月までの追加利上げも既に織り込まれている状況。日本の第
3四半期のGDPはマイナス成長となったが、落ち込みは一時的と見られ、日銀は目標
を上回るインフレ基調を踏まえて、利上げを進めるとの見方が有力視されている。
 一方、FRBは前日のFOMCで政策金利を3.50-3.75%へ引き下げ、来年
の利下げ見通しは1回に据え置いた。ただ、市場では来年末までにあと2回の利下げを
織り込んでいる。
 ユーロドルは買いが強まり、1.17ドル台半ばまで買い戻され、100日線を上放
れる展開が見られた。9月中旬に付けた年初来高値1.1920ドルを試しに行く展開
になるか注目される。一方、ユーロ円は181円台に一旦下落したものの、182.7
5円付近に上昇。ユーロ発足以来の高値を更新。
 一部からは、ユーロはFRBとECBの金融政策の格差で、さらなる上昇の可能性が
あるとの見方が出ている。今回の上昇は、前日のFRBの利下げおよび来年の追加利下
げ期待を反映している一方、ECBは政策当局者が成長見通しについて楽観的な見方を
示す中、来週の理事会での据え置きが確実視されている。市場はECBの利下げを織り
込まなくなっているが、利上げを織り込むのも時期尚早と見ている状況。
 ユーロドルは年末までに1.18ドル台まで上昇する可能性が指摘されているが、そ
れには来週の米雇用統計の低調な結果、またはECBの成長見通しの上方修正がきっか
けとなる可能性があるという。
 ポンドドルは1.34ドル台を一時回復。本日の上げで100日線と200日線を上
放れる展開が見られており、明日以降の展開が注目される。一方、ポンド円は上げを一
服させており、一時207円台に下落する場面も見られた。
 米大手証券のアナリストは、英経済指標が改善する可能性や、来年の英中銀がより利
下げに慎重姿勢を取る可能性を踏まえ、英中銀のターミナルレート(最終到達点)の予
想を従来の2.75%から3.00%へ引き上げた。
 英インフレは2%目標に向けて低下していくと見られ、来週の利下げを皮切りに、今
後も追加利下げが可能になるという。英中銀は来週と2月に利下げをすると見ている
が、3月はスキップし、その後4月と6月に再び動くと予想している。市場は来週の利
下げをほぼ確実視しており、2026年には1度の追加利下げしか完全には織り込んで
いない。
MINKABU PRESS