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2024年10月29日(火)05時29分

NY外為市況=153円台に戻す

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日本時間午前5時29分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  153.26 + 0.95 (+ 0.62%) 153.88 / 152.41
ユーロ・ドル 1.0816 + 0.0020 (+ 0.19%) 1.0828 / 1.0782
ポンド・ドル 1.2972 + 0.0010 (+ 0.08%) 1.3001 / 1.2940
ドル・スイス 0.8649 - 0.0019 (- 0.22%) 0.8700 / 0.8647
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<きょうの材料>
※経済指標
主な米経済指標の発表はなし
※発言・ニュース
*米2年債入札結果
最高落札利回り 4.130%(WI:4.122%)
応札倍率    2.50倍(前回:2.59倍)
*米5年債入札結果
最高落札利回り 4.138%(WI:4.122%)
応札倍率    2.39倍(前回:2.38倍)
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<明日の材料と事前予想>
【日本】
完全失業率(9月)08:30
予想 2.5% 前回 2.5%
有効求人倍率
予想 1.24倍 前回 1.23倍
【ユーロ圏】
ドイツGfK消費者信頼感調査(11月)16:00
予想 -20.5 前回 -21.2
【米国】
卸売在庫(速報値)(9月)21:30
予想 0.0% 前回 0.1%(前月比)
住宅価格指数(8月)22:00
予想 0.2% 前回 0.1%(前月比)
米求人件数(9月)23:00
予想 793.0万人 前回 804.0万人
コンファレンスボード消費者信頼感指数(10月)23:00
予想 99.1 前回 98.7
シュレーゲル・スイス中銀総裁が金融政策について講演
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 きょうのNY為替市場、ドル円は152円台に伸び悩んでNY時間に入ったものの、
再び153円台に戻す展開となった。東京時間には前日の衆院選の結果を受けて円安が
加速し、153円台後半まで上昇していたが、海外市場に入ってさすがに高値警戒感も
出ていた模様。
 衆院選の結果は自公の与党で過半数割れとなった。市場でも与党の苦戦が伝わってい
たが、想定以上の敗北になった印象。衆院選を受けて政権維持には連立の枠組み拡大が
必要となる。その場合、財政支出が増加し、日銀の金融政策の見通しを複雑にする可能
性があるとの指摘も出ていた。市場は12月か来年1月の日銀の利上げを予想している
が、今週の日銀決定会合では不安定な政治情勢を受けた潜在的なリスクを理由に、植田
総裁が利上げに慎重姿勢を強めるかどうかが注目される。
 また、来週の米大統領選を巡ってドル円はさらにリバウンド相場を加速させるとの見
方も出ている。今度はドル高がドル円を押し上げると見ているようだ。減税と高関税を
好むトランプ氏が大統領に選出されれば、ドル高とのシナリオから、今月に入ってドル
は急騰。ドルは買われ過ぎの領域に入っているものの、選挙後にもうしばらく、現行の
ドル高が続く可能性があるとの指摘も出ている。
 ファンダメンタルズ的には、以前のような日米の金利差を意識した円キャリー取引が
復活するとの見方はまだ少数派だが、テクニカル的には本日の上げでリバウンド相場加
速のサインが出ており、7月末につけた直近高値161.95円付近を試す展開も否定
できないとの見方も浮上しているようだ。
 ユーロドルはNY時間にかけて買い戻しが膨らみ、1.08ドル台に復帰。先週は一
旦1.0760ドル付近まで下落していたが、先週後半からは下げ渋る展開も見せてい
る。10月に入ってからの一本調子の下げで下げ過ぎ感も台頭している状況ではある。
 週末にイスラエルによるイランの軍事施設に対する報復攻撃が実施されたが、それを
受けて原油相場が急騰。報復攻撃が核や石油施設を避けたものであったことから安心感
が出ているようだ。そのような中、本日の原油急落がユーロの下値をサポートしている
との声も出ている。原油下落はユーロ圏のスタグフレーションへの懸念を和らげると指
摘。10月はユーロにとって苦難の月となっているが、少なくとも本日の原油価格の急
落は歓迎すべきことだという。しかし、ECBとFRBの利下げへの格差を考慮する
と、ユーロドルの上値は限定的になるとも同時に指摘している。
 一部のエコノミストからは、ECBは経済情勢悪化に伴い大幅利下げを連続で実施す
るとの見方が出ている。ユーロ圏の経済成長とインフレの見通しが悪化していることか
ら、ECBは12月と1月に連続して0.50%ポイントの利下げを実施する可能性が
あるという。ECB理事のムードはすでに暗くなっており、かなり迅速に動きたいはず
だと述べている。第4四半期のユーロ圏のGDPは、ECBが9月に発表したスタッフ
見通し(前期比0.2%増)を下回ることが予想されるという。来年は成長が大幅に加
速するという一般的な想定とは対照的に、弱い成長が続く可能性も指摘している。一
方、インフレは2025年、2026年ともに平均1.5%前後まで低下し、目標の
2%を下回ると見ているようだ。
 ポンドドルは海外時間に入って買い戻しが出ており、一時1.30ドルちょうど付近
まで買い戻される場面が見られた。本日のポンドドルは一時1.2940ドル近辺まで
値を落とし100日線を下回っていたが、その水準は維持された格好。本日の100日
線は1.2970ドル付近に来ている。
 市場は今週30日のリーブス英財務相による秋季予算案の議会提出を待っている。そ
こでは財政の枠組み変更が計画されているが、それは予想されている増税による打撃か
らポンドを守れる可能性があるとの指摘が出ている。
 同財務相は、政府が債務に対して支出できる額の計算を変更する予定で、これは歳出
を拡大し、英政府の成長計画を市場に納得させる可能性があるという。その場合、ポン
ドは無傷でいられる可能性があると述べている。
MINKABU PRESS