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2024年10月24日(木)05時38分

NY外為市況=一時153円台に上昇

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日本時間午前5時37分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  152.70 + 1.62 (+ 1.07%) 153.19 / 151.03
ユーロ・ドル 1.0785 - 0.0014 (- 0.13%) 1.0807 / 1.0761
ポンド・ドル 1.2928 - 0.0056 (- 0.43%) 1.2995 / 1.2908
ドル・スイス 0.8664 + 0.0010 (+ 0.12%) 0.8686 / 0.8647
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<きょうの材料>
【米国】
*米中古住宅販売件数(年率)(9月)23:00
結果 384万件
予想 388万件 前回 388万件(386万件から修正)
【カナダ】
*カナダ中銀政策金利 22:45
結果 3.75%
予想 3.75% 前回 4.25%
*米20年債入札結果
最高落札利回り 4.590(WI:4.574%)
応札倍率    2.59倍(前回:2.51倍)
*米地区連銀報告(ベージュブック)
・ほぼすべての地区で経済活動にほとんど変化なし。
・半数以上の地区で雇用はわずか、または小幅増加。
・大半の地区で物価は小幅または緩やかな上昇。
・多くの地区で離職率が低く、解雇は限定的。
*バーキン・リッチモンド連銀総裁
 熟練労働者の供給は依然限定的と指摘。熟練労働者の不足が続いていると雇用主から
聞いているという。全体的な労働市場の状況がこの1年で緩んだとはいえ、熟練工の雇
用主は依然として働き手が不足していると報告しているという。
*加藤財務相
・G20財務相・中央銀行総裁会議でワシントンを訪問。
・円相場についてはコメントしない。
・G20は世界的な金融情勢を協議すると思う。
*植田日銀総裁
・日銀はかなり緩和的なスタンスを維持している。
・日銀はインフレ期待を新たなレベルに引き上げたい。
・日本の労働力不足は賃金にプラスに作用している。
・トータルで適切な正常化規模を重視。
・ここ2カ月ほど、米経済の動向を懸念している。
・利上げの適切な規模を事前に特定するのは難しい。
・政策が円キャリート取引に与える影響、数値化は困難。
・政策戦略を明確にすることが極めて重要。
*ラガルドECB総裁
・インフレの進展にはむしろ満足している。
・政策には慎重であるべき。
*ビルロワドガロー仏中銀総裁
・12月の理事会について十分なオプションがある。
・価格面で大きな進展があった。
*カナダ中銀声明
・今後の利下げ時期とペースはデータ次第。
・経済が予想通りに進展すれば、さらなる利下げの可能性があると再言及。
・データはカナダが低インフレに戻ったことを示唆。
・大幅利下げは成長を押し上げ、CPIを2%に近づけるためのもの。
・2024年GDPは1.2%、25年は2.1%、26年は2.3%見込む。
・GDPは個人消費、住宅、輸出に牽引される。
・人口増加率は24年の3.3%から25-26年は1.7%に鈍化へ。
・CPIの見通しを下方修正。24年2.5%、25年2.2%、26年2%。
*ベイリー英中銀総裁
・良いニュースがたくさんあるが、世界には問題もある。
・予想以上のスピードでディスインフレが進行している。
・サービス業CPIは依然として目標より高い。
・ディスインフレのペースはわれわれの枠組みが機能していることを示す。
・年金の強制運用は支持しない。
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<明日の材料と事前予想>
【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI(速報値)(10月)16:30
予想 40.7 前回 40.6
ドイツ非製造業PMI(速報値)(10月)16:30
予想 50.8 前回 50.6
ユーロ圏製造業PMI(速報値)(10月)17:00
予想 45.2 前回 45.0
ユーロ圏サービス業PMI(速報値)(10月)17:00
予想 51.6 前回 51.4
【英国】
製造業PMI(速報値)(10月)17:30
予想 51.4 前回 51.5
サービス業PMI(速報値)(10月)17:30
予想 52.3 前回 52.4
【米国】
新規失業保険申請件数(10/13 - 10/19)21:30
予想 24.0万件 前回 24.1万件
米製造業PMI(速報値)(10月)22:45
予想 47.5 前回 47.3
非製造業PMI
予想 55.0 前回 55.2
コンポジットPMI
予想 54.1 前回 54.0
新築住宅販売件数(9月)23:00
予想 71.5万件 前回 71.6万件
日銀「金融システムリポート」(10月)
豪中銀年次報告書公表
マン英中銀委員、討論会出席
カザークス・ラトビア中銀総裁、討論会出席
レーンECBチーフエコノミスト、インフレについて講演
ハマック・クリーブランド連銀総裁、クリーブランド連銀・ECB共催会議開会挨拶(質
疑応答なし)
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 きょうのNY為替市場、ドル円は上値追いを加速させ、一時153円台まで一気に上
昇した。今週に入って上げの勢いが増し、151.35円付近に来ている200日線を
突破したことで上値追いに安心感が出たようだ。
 為替市場は米大統領選や中東リスクに絡んでドル買いが加速している。米大統領選に
ついて市場では、トランプ氏が勝利するシナリオを織り込んでいる節もあるが、ハリス
氏でもシナリオはドル高と見ているようだ。程度はあれ、どちらも財政は拡大方向と見
られている。
 トランプ氏のホワイトハウスへの返り咲きのほか、議会も共和党が席巻する、いわゆ
るスウィープの状況になれば、ドル高の勢いはさらに増すとも見られているようだ。た
だ、下院については民主党が優勢とも見られており、基本的に米大統領選も接戦でどち
らが勝つかわからない。
 ドル円については日曜日の衆院選での自民党の苦戦が報じられており、政治的な不安
定が日銀の利上げに影響するのではとの見方もドル円を後押ししている状況に変化はな
い。いずれにしろ、FRBの利下げペースに対する基本的な変化を背景に、ここに来て
日米の政治リスクがドル円を押し上げている模様。
 ユーロドルは下値模索が続き、一時1.0765ドル付近まで下落。先週200日線
をブレイクし、下値サポートとして意識された1.08ドルも割り込んだことで、更な
る下値模索の動きが出ている模様。1.08ドルを早期に回復できないようであれば、
目先は1.07ドルと、6月にサポートされた1.0665ドルを視野に入れそうな気
配ではある。
 オプション市場ではユーロ弱気への賭けが優勢となっている。1カ月物リスクリバー
サルは3カ月以上で最も弱気な水準で推移。1.05ドルも想定ターゲットとなってい
るとの指摘も聞かれる。これはFRBとECBの金利の方向性の見直しと、米大統領選
のリスクに対するポジショニングを反映しているという。
 ポンドドルも下げを加速させ、一時1.29ドル台前半まで下げ幅を拡大。きょうの
下げで1.2965ドル付近に来ている100日線を下回っており、さらに下値を試し
に行くか注目される。本日のポンドは対ユーロでも下落。
 きょうはベイリー英中銀総裁の講演が伝わっていたが、ポンドドルは買い戻しの反応
を見せていた。明日に10月調査の英PMIの発表が控える中、ベイリー総裁が追加利
下げの可能性を示唆するようであれば、ポンドは売りの反応を示す可能性も一部から出
ていた。
 本日はカナダ中銀が政策委員会の結果を発表し、政策金利は予想通りに0.50%の
大幅利下げを実施した。声明では「今後の利下げ時期とペースはデータ次第」とし、
「経済が予想通りに進展すれば、さらなる利下げの可能性がある」と再言及している。
ただ、ほぼ予想通りの内容にカナダドルの反応も限定的となっていた。
MINKABU PRESS