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2025年08月05日(火)05時32分

NY外為市況=一時146円台に下落

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日本時間午前5時32分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  147.00 - 0.40 (- 0.27%) 148.09 / 146.87
ユーロ・ドル 1.1575 - 0.0012 (- 0.10%) 1.1596 / 1.1550
ポンド・ドル 1.3286 + 0.0007 (+ 0.05%) 1.3331 / 1.3254
ドル・スイス 0.8080 + 0.0040 (+ 0.50%) 0.8097 / 0.8031
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<きょうの材料>
※経済指標
*米耐久財受注(6月・改定値) 21:30
結果 -9.4%
予想 -9.3% 速報 -9.3%(前月比)
結果 0.2%
予想 0.2% 速報 0.2%(除輸送・前月比)
*米製造業受注(6月)
結果 -4.8%
予想 -4.8% 前回 8.3%(8.2%から修正)(前月比)
※発言・ニュース
*トランプ大統領
 トランプ大統領はインドがロシア産原油を大量に購入していると指摘し、インドの関
税率を大幅に引き上げると述べた。インドがロシア産原油を公開市場で売却し利益を得
ていると非難。
*ハセット米NEC委員長
 ハセット米国家経済会議(NEC)委員長は「大部分において、関税を巡る不確実性
の局面は過ぎた」と語った。「関税問題は解決済みだと、誰もが確信するべきだ。トラ
ンプ大統領は魅力的な取引を提示する国々には、引き続き耳を傾けるだろう」とも付け
加えている。
*EU、米国に対する貿易対抗措置を6カ月先送り
 EUは7日に発効を予定していた米国に対する貿易上の対抗措置を半年間先送りする
と、欧州委員会が発表した。EUは貿易についての共同声明の最終的な詰めを米国と協
力して続けていると説明している。
*スイス、対米通商交渉でより魅力的な提案を行う用意と表明
 スイス政府は、米国がスイスからの輸入品に39%の関税を課すとしていることを受
け、米国側により受け入れやすい通商条件を提示する意向を明らかにした。スイス政府
は本日発表した声明で、「スイスは米国の懸念に配慮しつつ、現在の関税状況を緩和す
ることを目指し、より魅力的な提案を行う用意がある」とした。
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<明日の材料と事前予想>
【ユーロ圏】
ドイツ非製造業PMI(確報値)(7月)16:55
予想 50.1 前回 50.1
ユーロ圏サービス業PMI(確報値)(7月)17:00
予想 51.2 前回 51.2
ユーロ圏生産者物価指数(PPI)(6月)18:00
予想 0.9% 前回 -0.6%(前月比)
予想 0.6% 前回 0.3%(前年比)
【英国】
サービス業PMI(確報値)(7月)17:30
予想 51.2 前回 51.2
【米国】
貿易収支(6月)21:30
予想 -620億ドル 前回 -715億ドル
非製造業PMI(確報値)(7月)22:45
予想 55.2 前回 55.2
コンポジットPMI
予想 54.6 前回 54.6(確報値)
ISM非製造業景気指数(7月)23:00
予想 51.5 前回 50.8
日銀議事録(6月16日-17日開催分)
日本10年利付国債入札(2兆6000億円程度)
米3年債入札(580億ドル)
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 きょうのNY為替市場、ドル円は下値模索の動きが続き、一時146.85円付近ま
で下落する場面が見られた。先週の米雇用統計後の流れを引き続き、本日もドル円は戻
り売りが優勢となった。
 週明けの市場は落ち着きこそ取り戻してはいたものの、先週の混乱の中で覆い隠され
ていた、FRBの利下げ期待復活を改めて意識している。短期金融市場では9月の利下
げ確率が85%程度まで回復。年内2回の利下げもほぼ完全に織り込み、3回の利下げ
も45%程度の確率で織り込む動きが出ている。米雇用統計前とは一変。そのような
中、本日も米国債利回りが低下する中、ドル円は再び下値への意識が台頭している模
様。
 本日147.70円近辺に来ている21日線を早期に回復できるか、それとも14
5.70円付近に来ている100日線を試しに行くか、目先の注目となる。
 ユーロドルは1.16ドル手前での一進一退が続いた。先週の驚きの米雇用統計を受
けてドル高の流れは反転しており、ユーロドルも買い戻しが入っているものの、さらに
買い戻しを強めるにはもう一つ決めてに欠けるようだ。
 本日は8月調査分のセンティックスユーロ圏投資家信頼感指数が発表になっていた
が、マイナス3.7と予想外のマイナスとなっていた。マイナスへの低下は5月以来。
調査によると、米・EUの貿易合意への失望感から投資家のセンチメントが大幅に低下
したという。
 発表元のセンティックスは「投資家らは米国とEUの最近の関税合意に感銘を受けて
いないと述べている。この合意にはEUに対する15%の関税が含まれている。輸出産
業への圧力がさらに強まる可能性が高く、ユーロ圏が経済の停滞から抜け出す能力に再
び疑問が投げかけられている」と指摘した。
 ポンドドルは一時1.33ドル台まで買い戻されたものの、維持できずに伸び悩む展
開。今週は英中銀の金融政策委員会(MPC)が予定される中、利下げが確実視されて
おり、一部からは量的引締め(QT)の縮小も発表してくるのではとの見方も出てい
る。足元のインフレはなお高水準ではあるものの、英景気に黄色信号が点灯しており、
英中銀はハト派姿勢を強調してくるのではとも見られている。
 そのような中、ポンドは対ドルのみならず対ユーロでも下落が続いているが、エコノ
ミストからは、最近の下落を受けたポンドは売られ過ぎの状態にあり、若干の反発余地
があるとの指摘が出ている。英国の脆弱な財政見通しに対する懸念は依然として顕著だ
が、直近の下落を受けてポンドは「いくぶん売られ過ぎ」の状態となっており、「緩や
かな反発の余地がある」という。
MINKABU PRESS