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日本時間午前6時30分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 147.95 - 0.93 (- 0.62%) 149.33 / 147.32
ユーロ・ドル 1.0780 - 0.0009 (- 0.08%) 1.0853 / 1.0766
ポンド・ドル 1.2876 - 0.0019 (- 0.15%) 1.2924 / 1.2866
ドル・スイス 0.8837 - 0.0073 (- 0.82%) 0.8926 / 0.8826
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<きょうの材料>
※経済指標
【米国】
*貿易収支(1月)22:30
結果 -1314億ドル
予想 -1288億ドル 前回 -981億ドル(-984億ドルから修正)
*米新規失業保険申請件数(3月1日週)22:30
結果 22.1万人
予想 23.3万人 前回 24.2万人
【カナダ】
*国際商品貿易(1月)22:30
結果 39.7億カナダドル
予想 14.0億カナダドル 前回 16.6億カナダドル(7.1億カナダドルから修正)
※発言・ニュース
*トランプ大統領
トランプ大統領は米国の対カナダ・メキシコ関税について、USMCA(米国・メキ
シコ・カナダ協定)に準拠した製品は4月2日まで延期する大統領令に署名した。一
方、鉄鋼・アルミ関税は既定通りに来週発効するほか、4月発動の自動車関税のUSM
CA除外は検討しないとしている。カナダ産の木材や自動車、エネルギーは必要ないと
も述べた。
*トランプ大統領
・非核化への協議を始めたい。
・ウクライナはディール望んでいる。他に選択肢はない。
・NATO加盟国が米国を防衛するかどうか確信ない。
・サウジアラビアを訪問すると表明。
・Tiktokの期限、多分延長することになるだろう。
・株式市場の動向は気にもしていない。
・株安の背後にグローバリストらがいる。
*ベッセント財務長官
・関税は1回限りの価格調整となる。
・インフレについて心配はしていない。
・住宅ローン金利と原油下落がその理由。
・インフレを一過性のものと考えている。
・トランプ大統領はFRBに利下げを要求するのを止めた。
・10年債利回りを注視したい。
・必要ならロシア制裁も辞さない
・米国はEUのハイテク企業に対する巨額制裁金について検証。
*ラガルドECB総裁
・ECBは漸進的政策アプローチに移行。
・データが示唆すれば、利下げを一時停止する。
・事前のコミットはしない。
・不確実性が高まり、景気を下押し。
・関税を除けば、輸出は世界需要の恩恵を受ける。
・高い不確実性が投資と輸出を抑制。
・大半のインフレ期待指数が2%への回帰を支持。
・成長へのリスクは依然として下向き。
・地政学的緊張が不確実性の主な要因。
・国防費増加は成長を押し上げる可能性。
・地政学的緊張は両面のインフレリスクを生む。
・すべては防衛計画の詳細次第。
・EU首脳会議の結果に非常に注目。
・決定は全会一致。誰も反対しなかった。
・ロシア資産の差し押さえはECBが議論することではない。
・2%目標は26年の極めて早い時期に達成へ。
・ECBの目的は国防資金への参加ではない。
*ゼレンスキー大統領
・ウクライナと米国は来週、有意義な会談を行う。
・空爆と海上作戦の休戦を求める。
・ロシアは信頼を確立するために捕虜を解放する必要。
・和平のために米国、EUと協力する用意あり。
・ウクライナのチームがサウジで米当局者と会談へ。
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<明日の材料と事前予想>
【ユーロ圏】
ドイツ製造業新規受注(1月)16:00
予想 -2.5% 前回 6.9%(前月比)
予想 2.6% 前回 -6.3%(前年比)
ユーロ圏実質GDP(確報値)(第4四半期)19:00
予想 0.1% 前回 0.1%(前期比)
予想 0.9% 前回 0.9%(前年比)
【カナダ】
雇用者数増減(2月)22:30
予想 2.2万人 前回 7.6万人(前月比)
失業率
予想 6.7% 前回 6.6%
【米国】
非農業部門雇用者数(2月)22:30
予想 16.0万人 前回 14.3万人(前月比)
失業率
予想 4.0% 前回 4.0%
平均時給
予想 0.3% 前回 0.5%(前月比)
予想 4.1% 前回 4.1%(前年比)
パウエルFRB議長が講演(質疑応答あり)
クーグラーFRB理事が講演(質疑応答あり)
ボウマンFRB理事が講演(質疑応答あり)
ウィリアムズNY連銀総裁が講演(質疑応答あり)
ボスティック・アトランタ連銀総裁が講演(質疑応答あり)
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きょうもNY為替市場は、情勢が不安定な中で、円高の動きが優勢となり、ドル円は
147円台に下落。一時147.30円近辺まで下げる場面も見られた。テクニカル的
にも天井を形成しそうなチャートが示現しており、このまま反転できないようであれ
ば、140-145円のゾーンを試しそうな雰囲気が出ている。
春闘における連合側の賃上げ要求が伝わっており、32年ぶりに6%を超えたと発
表。組合員300人未満の中小も6.5%程度の高さとなっている。ベアはそれぞれ
4.5%、5.0%。最終的に5%台前半程度で着地するとの見方も出ているようで、
それを受けて日本の10年債利回りは1.53%まで上昇しており、円高の原動力とな
っているようだ。
日銀の利上げについても、さすがに一時期海外勢中心に高まっていた今月の利上げは
ないと見られているが、情勢次第では5月か6月の可能性は排除できないと見ている模
様。コンセンサスは7月か9月。
途中、トランプ大統領がUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)に準拠した全て
の商品について、カナダとメキシコへの関税を猶予する可能性が高いと述べたことで、
ドル円は148円台に戻す場面も見られたものの、あくまで4月2日までの暫定的な措
置で、米株式市場も大幅安となったことから、ドル円も147円台に再度戻している。
ユーロドルは買い戻しが加速し、昨年11月以来の1.08ドル台を回復。本日はE
CB理事会が開催され、予想通りに0.25%ポイントの利下げを実施した。ただ、E
CBは声明で「金利水準は景気抑制の度合いが有意に低下しつつある」と述べ、中立金
利に接近しつつあることを示唆した。これを受けて市場はECBの年内利下げ期待を後
退させており、ユーロドルは1.0840ドル近辺まで一時上昇。短期金融市場では年
内あと2回の利下げを完全には織り込まない水準まで後退させている。
一部の報道では、理事会内で見解が割れており、4月の理事会は激論になると伝えて
いた。ハト派の理事は利下げを見送る理由はほとんどないと考えている一方、タカ派の
理事は地政学的リスクや欧州の国防費増額の影響を検証するため、一旦利下げを見送る
方向に傾いているという。
エコノミストからは、ユーロ圏の成長改善とディスインフレの鈍化を見込んでいるこ
とから、追加の利下げ余地は小さくなっているとの指摘も出ている。
きょうのポンドは蚊帳の外といった雰囲気で、ポンドドルは1.29ドルを挟んでの
上下動に終始した。ただ、200日線の上はしっかりと維持しており、リバウンド相場
を加速させている状況に変化はない。
アナリストからは、英国債利回りとユーロ債利回りが上昇する中、ポンドは下落リス
クに直面しているとの指摘が出ている。3月26日の予算編成を控えてリーブス英財務
相は頭を痛めているという。ドイツが大胆な財政拡大計画を打ち出していることから、
ドイツ国債利回りが急上昇し、それは英国を含む他の欧州債利回りにも影響を及ぼして
いる。このことが、同財務相が直面している「トレードオフの不快なセット」をより強
調しているという。
また、リーブズ財務相は福祉予算を削減すると報じられているが、このようなニュー
スはポンドにとってマイナスだとも指摘している。
MINKABU PRESS