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2025年07月26日(土)05時36分

NY外為市況=一時148円台をうかがう

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日本時間午前5時35分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  147.66 + 0.65 (+ 0.44%) 147.94 / 146.82
ユーロ・ドル 1.1742 - 0.0007 (- 0.06%) 1.1761 / 1.1703
ポンド・ドル 1.3435 - 0.0075 (- 0.56%) 1.3514 / 1.3416
ドル・スイス 0.7951 - 0.0002 (- 0.03%) 0.7979 / 0.7947
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<きょうの材料>
※経済指標
*米耐久財受注(6月・速報値) 21:30
結果 -9.3%
予想 -10.7% 前回 16.5%(16.4%から修正)(前月比)
結果 0.2%
予想 0.1% 前回 0.6%(0.5%から修正)(除輸送・前月比)
※発言・ニュース
*トランプ大統領、EUとの合意は五分五分
 トランプ大統領は金曜日、スコットランドへのゴルフ旅行に出発する前に会見し、
「EUと合意できる可能性は50%程度、もしかしたらそれ以下かもしれないが、五分
五分の確率だと述べた。
*トランプ大統領、国民への一時金給付を検討
 トランプ大統領は、貿易相手国に課す上乗せ関税による歳入を活用し、米国民に一時
金を給付することを検討していると述べた。トランプ大統領は25日、スコットランド
への出発前にホワイトハウスで会見し、「実際のところ、それについて考えている。非
常に多くの資金が入ってきており、少額の一時金を検討している」と発言。「特定の所
得層がちょっとした一時金を受けられるのは非常に良いことかもしれない」と述べた。
*トランプ大統領 強いドルは好きだが、弱いほうが金を稼げる
 トランプ大統領がスコットランドへのゴルフ旅行に出発際に会見を行い、「私は強い
ドルが好きな人間だが、弱いドルの方がより多くの金を稼げる」と発言した。
*米政権、ハーバード大などにも罰金を要求
 ホワイトハウスはキャンパスでの反ユダヤ主義を阻止できなかったと判断した複数の
大学に対し、連邦助成金へのアクセスを認める代わりに罰金を支払うよう求めている。
ハーバード大学には数億ドルを要求。
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<月曜日の材料と事前予想>
主な経済指標の発表はなし
自民党「両院議員総会」開催
加藤財務相、コロンビア大学ビジネススクール日本経済経営研究所で講演
ベッセント米財務長官、中国当局者と3回目の貿易協議(スウェーデン、29日まで)
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 きょうのNY為替市場、ドル円は途中で伸び悩んだものの、一時148円台をうかが
う展開を見せていた。ドル高がドル円をサポートしていたが、前日の米新規失業保険申
請件数が雇用の力強さを示していたことや、トランプ大統領が改修工事を行っているF
RB本部を訪問後、「パウエル議長を解任する必要はない」と述べたことで安心感が広
がり、ドル買いの反応に繋がっているようだ。
 ドル円は21日線で完全にサポートされ、再び上値を目指す兆候が見られている。目
先は直近高値の149円台前半が意識されるほか、その上には149.65円付に20
0日線が控えている。
 ただ、全体的にドル先安感は根強く、長期的にはドル安を見込む向きが圧倒的に多
い。そのような中、米成長減速でドルはさらに下落する可能性も指摘されていた。スト
ラテジストは年後半に米経済成長が鈍化するにつれて、ドルはさらに下落する可能性が
あると指摘している。さらに、ドル離れが世界的に進行していることもドル安要因と指
摘。ただし、米国の政策見通しに不確実性があることや、すでにドルに対してショート
ポジションが積み上がっていることから、ドル安の進行は緩やかで限定的なものに留ま
るとも述べている。
 ユーロドルは戻り売りが優勢となり、1.17ドル割れを試す動きも見られていた。
ただ、1.17ドル台は堅持されており、1.20ドルを目指した上向きの流れを継続
している。本日の21日線が1.1715ドル付近に来ているが、その水準もしっかり
とサポートされている。
 前日のECB理事会を受けて、市場はECBの利下げ期待を後退させている。市場は
9月理事会についてのヒントを探っていたが、ラガルド総裁は様子見ムードを滲ませて
いたことから、追加利下げのヒントを探していた投資家にとっては意外に見られている
模様。オプション市場でもユーロに対して強気の見通しが維持されており、大手銀から
はECBによる追加利下げの予想撤回が相次いでいる。
 ポンドは軟調な展開を見せ、対ドルのみならず対ユーロでも下落。ここに来て、イン
フレは高いものの、景気の先行き不透明感が強まっており、市場は8月の英中銀の利下
げをほぼ確実視している状況。この日は6月の英小売売上高が発表になっていたが、5
月の急落からは回復していたものの、市場の予想には届かなかった。
 今回の数字で英小売売上高は四半期ベースでは僅か0.2%の上昇に留まり、4-6
月のGDPへの寄与度は0.01%ポイントに過ぎない。エコノミストからは、「6月
の小売売上高の回復が予想より小幅だったことは、第2四半期の成長が前期比で僅か
0.1%に留まったという見方を裏付ける」と述べている。
 短期金融市場では8月利下げを95%、それを含めて年内2回の利下げを、完全には
織り込めていないものの、85%程度の確率で2回目を見込んでいる状況となってい
る。
MINKABU PRESS