1日の東京株式市場はリスク回避ムードのなか日経平均株価は5日ぶり反落となっ
た。幅広い銘柄に利益確定の売りが目立っている。
大引けの日経平均株価は前営業日比950円63銭安の4万9303円28銭と大幅
反落。プライム市場の売買高概算は21億6799万株、売買代金概算は5兆3835
億円。値上がり銘柄数は299、対して値下がり銘柄数は1268、変わらずは43銘
柄だった。
きょうの東京市場はリスクオフが鮮明となった。朝方こそ売り買い交錯で始まった
が、その後日経平均は急速に下値を探る展開となり、下げ幅は一時1000円を超える
場面があった。前週末の米国株市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに上昇し
たが、その流れを引き継ぐことはできなかった。植田日銀総裁の金融経済懇談会での発
言を受けて、今月18~19日の日程で行われる日銀金融政策決定会合で利上げに動く
可能性が高まったとの見方から、AI・半導体関連など主力ハイテク株などを中心に売
りがかさんだ。外国為替市場では1ドル=155円台半ばまで円高が進み、これも嫌気
されたもようだ。値下がり銘柄数は1200を上回りプライム市場の8割近くを占め
た。全体売買代金は前週後半には2営業日連続で4兆円台まで減少していたが、きょう
は再び5兆円台に乗せている。
個別では、断トツの売買代金をこなしたキオクシアホールディングス<285A.T
>が大幅安、ソフトバンクグループ<9984>が冴えず、アドバンテスト<6857>、ディ
スコ<6146>などの下げも目立つ。フジクラ<5803>の下落も目立っている。日立製作
所<6501>が軟調、東京電力ホールディングス<9501>、三井E&S<7003>などが大
きく売られ、ユニチカ<3103>が急落。ダブル・スコープ<6619>、第一稀元素化学工
業<4082>などが大きく水準を切り下げた。
半面、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグル
ープ<8316>などメガバンクが高く、住友電気工業<5802>も買いを集めた。ゆうちょ
銀行<7182>も上昇した。Link-Uグループ<4446>、キヤノン電子<7739>、ト
リケミカル研究所<4369>などがストップ高に買われ、日鉄ソリューションズ<2327>
も値を飛ばした。
出所:MINKABU PRESS