18日の東京株式市場はAIや半導体関連株への売り圧力が顕在化した。日経平均の
下げ幅は一時860円を超え、4万9000円を下回る場面があった。
大引けの日経平均株価は前営業日比510円78銭安の4万9001円50銭と反
落。プライム市場の売買高概算は20億9342万株、売買代金概算は5兆1092億
円。値上がり銘柄数は1051、対して値下がり銘柄数は503、変わらずは55銘柄
だった。
米オラクル<ORCL>のAIデータセンター建設計画を巡り、一部投資会社が出資
交渉から撤退すると伝わったことを受け、前日の米国市場でAI半導体関連株が軒並み
安となった。投資家のリスク許容度が下向くなかで、東京市場においても半導体関連株
に売り圧力が高まり、日経平均を押し下げた。一方、内需系の中小型株を中心に物色す
る姿勢もみられ、東証株価指数(TOPIX)は下落しながらも、規模別指数の中型株
と小型株は上昇して終えた。プライム市場の値上がり銘柄数は全体の65%を占めた。
日経平均の下げが一服した後は先物への買い戻しの動きもあり、終値はかろうじて4万
9000円台を維持した。国内では日銀の金融政策決定会合が開かれており、19日に
は結果が発表されるほか、同日引け後に植田和男総裁の記者会見が控えている。0.2
5%の利上げの決定をすでに市場は織り込んでいるものの、植田総裁の会見での発言内
容を見極めたいとのムードが次第に強まり、後場は個別株物色が中心の展開となった。
個別では、ソフトバンクグループ<9984>やフジクラ<5803>、アドバンテスト<
6857>が売られ、レーザーテック<6920>やディスコ<6146>が軟調。アサヒグループ
ホールディングス<2502>と川崎重工業<7012>が下値を探り、古野電気<6814>や日
立製作所<6501>が株価水準を切り下げたほか、ホンダ<7267>が冴えない展開。サン
リオ<8136>や第一三共<4568>、日本製鋼所<5631>が値を下げ、KLab<3656>
と芝浦メカトロニクス<6590>が大幅安となった。
半面、キオクシアホールディングス<285A.T>やリクルートホールディングス
<6098>が頑強。上場2日目のSBI新生銀行<8303>が値を飛ばし、東京電力ホール
ディングス<9501>がしっかり。京成電鉄<9009>やSHIFT<3697>が上値追いの
展開となったほか、オイシックス・ラ・大地<3182>やラクスル<4384>が急伸。石油
資源開発<1662>と鎌倉新書<6184>が後場に上げ幅を急拡大した。
出所:MINKABU PRESS