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2024年05月18日(土)05時51分

NY外為市況=ドル円は底堅さ堅持

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日本時間午前5時50分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  155.69 + 0.30 (+ 0.19%) 155.98 / 155.25
ユーロ・ドル 1.0870 + 0.0003 (+ 0.03%) 1.0878 / 1.0836
ポンド・ドル 1.2701 + 0.0031 (+ 0.24%) 1.2712 / 1.2645
ドル・スイス 0.9089 + 0.0027 (+ 0.30%) 0.9098 / 0.9055
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<きょうの材料>
※経済指標
【米国】
*米景気先行指数(4月)23:00
結果 -0.6%
予想 -0.2% 前回 -0.3%(前月比)
※発言・ニュース
*ボウマンFRB理事
・インフレはしばらく高止まりする。
・インフレが反転すれば利上げも辞さず。
・政策は制限的だが、十分にそうであるかを監視する。
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<月曜日の材料と事前予想>
【中国】
中国最優遇貸出金利(ローンプライムレート)(5月)10:15
予想 3.45% 前回 3.45%(1年)
予想 3.95% 前回 3.95%(5年)
台湾の頼清徳氏が総統就任
サウジアラビアのムハンマド皇太子が来日(23日まで)
ボスティック・アトランタ連銀総裁、アトランタ連銀主催金融市場会議開会挨拶
バーFRB副議長、アトランタ連銀主催金融市場会議で講演(質疑応答あり)
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 きょうの為替市場、NY時間に入ってドル売りが優勢となりドル円はロンドンフィキ
シングにかけて155円台前半まで急速に下落したものの、根強い円安で155.70
円付近まで買い戻された。今週の米消費者物価指数(CPI)を始めとした一連の米経
済指標を受けて市場はFRBの利下げ観測を強め、短期金融市場では9月と12月の年
内2回の利下げを見込んでいる。
 ただ、FOMC委員の姿勢に変化はなく、ここ数日伝わっている委員の発言は、イン
フレの動向をなお確認する必要があり、現段階では高金利継続が好ましいとし、利上げ
に慎重姿勢を強調している。本日はボウマンFRB理事の講演の事前原稿が伝わってい
たが、場合によっては利上げの可能性に言及。以前と変わらずにタカ派姿勢を継続して
いた。予想されていたことではあったが、ドル円は次第に上値は重くなって来ているも
のの、下値での底堅さをなお堅持している。
 ドル円は本日155.40円付近に来ている21日線を回復。再び上値を目指す展開
になるか注目されるところではあるが、以前ほど上値には軽さは無いようだ。
 ユーロドルはNY時間に入って買い戻されている。ロンドン時間には1.08ドル台
前半まで値を落としていたものの、NY時間に入ってドルが再び売られ1.08台後半
に戻した。リバウンド相場をしっかりと維持しており、強い上値抵抗と見られている
1.09ドル台をうかがう展開を続けている。
 市場は6月のECBの利下げ期待をほぼ確実視しているが、原油が急騰しない限り、
ECBは7月にも連続利下げを実施することもあり得るとの見方が出ている。ユーロ圏
のインフレは昨年末から着実に鈍化してきたが、4月は3月と同じ2.4%に留まっ
た。ただ、この鈍化傾向は今後数カ月続くことが予想され、8月にはインフレが2%を
割り込む可能性があるとしている。そのためECBは6月と7月に連続で利下げに踏み
切る可能性があるという。ただ、短期金融市場での6、7月の連続利下げの可能性は1
5%程度となっている。
 きょうのポンドドルも1.27ドル台に上昇し、リバウンド相場を継続している。目
先のポンドに関しての関心事は来週22日の4月の英消費者物価指数(CPI)にあり
そうだ。ベイリー英中銀総裁も言及していたが、エコノミストは急低下を予想してお
り、3年ぶりに2%目標を下回る可能性もあるとの見方も出ている。予想コンセンサス
は前年比2.1%となっている。
 市場ではFRBよりも早い英中銀の利下げ開始期待が出ている一方、英中銀は現在の
バランスシート縮小ペースを維持する可能性が高いとの見方が出ている。英中銀は現
在、9月まで年1000億ポンドのペースでバランスシートを縮小するとしているが、
10月からもそのペースを継続する可能性が高いという。その大部分(870億ポン
ド)は英国債の償還分の再投資見送りだが、その他の130億ポンドは積極的な売りオ
ペを意味するという。
MINKABU PRESS