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2024年05月17日(金)05時31分

NY外為市況=155円台回復

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日本時間午前5時30分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  155.40 + 0.52 (+ 0.34%) 155.53 / 153.60
ユーロ・ドル 1.0867 - 0.0017 (- 0.16%) 1.0895 / 1.0854
ポンド・ドル 1.2670 - 0.0015 (- 0.12%) 1.2701 / 1.2643
ドル・スイス 0.9058 + 0.0036 (+ 0.40%) 0.9062 / 0.8988
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<きょうの材料>
【米国】
*新規失業保険申請件数(05/05 - 05/11)21:30
結果 22.2万件
予想 21.9万件 前回 23.2万件(23.1万件から修正)
*設備稼働率
結果 78.4%
予想 78.4% 前回 78.5%(78.4%から修正)
*輸入物価指数(4月)21:30
結果 0.9%
予想 0.3% 前回 0.6%(0.4%から修正)(前月比)
結果 1.1%
予想 0.4% 前回 0.4%(前年比)
*フィラデルフィア連銀景況指数(5月)21:30
結果 4.5
予想 8.2 前回 15.5
*住宅着工件数(4月)21:30
結果 136.0万件
予想 146.5万件 前回 128.7万件(132.1万件から修正)
*住宅建築許可件数
結果 144.0万件
予想 147.5万件 前回 148.5万件(145.8万件から修正)
*鉱工業生産指数(4月)22:15
結果 0.0%
予想 0.1% 前回 0.1%(0.4%から修正)(前月比)
*バーキン・リッチモンド連銀総裁
・企業はまだ値上げに前向き。
・小売売上高は個人消費の好調を示すが、決して大きくはない。
・サービス、住居部門は依然インフレ傾向。
・インフレの2%達成にはもっと需要を抑える必要。
・労働市場は正常化しつつある。
・インフレは下がって来ていると信じている。
・インフレが下がるにはもう少し時間がかかる。
・政策金利に敏感なセクターに影響を与えている。
・われわれは制限的レベルにある。
・財政支出が経済に影響を与えないとは言えない。
*メスター・クリーブランド連銀総裁
・データを見極めるため、高金利を長く維持するのが賢明。
・インフレが停滞したと結論付けるには時期尚早。
・インフレは需要緩和に左右される。
・月次のCPIが鈍化したのは歓迎すべきこと。
・今年は供給サイドがインフレを支援する可能性は低い。
・インフレが2%に向かうと確信するにはまだ時間がかかる。
・2%目標の達成にはサービス・住宅インフレの鈍化が必要
・政策はリスク管理に適した位置にある。
・最近のデータは雇用市場のリスク低下を示唆。
・今後数カ月間は、より多くの物価データを蓄積する必要。
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<明日の材料と事前予想>
【中国】
鉱工業生産指数(4月)11:00
予想 5.5% 前回 4.5%(前年比)
予想 6.0% 前回 6.1%(年初来・前年比)
小売売上高(4月)11:00
予想 3.7% 前回 3.1%(前年比)
予想 4.7% 前回 4.7%(年初来・前年比)
【ユーロ圏】
ユーロ圏消費者物価指数(確報)(4月)18:00
予想 2.4% 前回 2.4%(前年比)
予想 2.7% 前回 2.7%(コア・前年比)
【米国】
景気先行指数(4月)23:00
予想 -0.2% 前回 -0.3%(前月比)
アジア太平洋経済協力会議(APEC)貿易相会合
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 きょうのNY為替市場はドル買い戻しが優勢となる中、ドル円は155円台を回復し
た。一時155円台半ばまで上昇。この日発表の4月の米輸入物価指数が予想以上に上
昇していたことも影響したようだ。米国債利回りも上昇し、ドル円の買い戻しを誘って
いた。
 前日の米消費者物価指数(CPI)を受けてドル売りが強まり、ドル円も本日の東京
時間には一時153円台まで下落していた。市場はFRBの年内利下げ期待を再び高め
ているが、その後の何人かのFOMC委員の発言に概ね変化はなく、現行水準の維持の
必要性を強調し、利下げへの慎重姿勢を温存している。
 ドル円は、前日下回った21日線が本日155.35円付近に来ており、その水準に
顔合わせしている。
 ユーロドルは上げを一服させたものの、下押す動きを強めることもなく、リバウンド
相場は継続している。テクニカル的には上向きのサインが示現しており、4月に上値を
拒んだ1.09ドル台への上昇の可能性も出ているようだ。
 ただ、大きな心理的節目である1.10ドルには慎重な見方も出ている。米インフレ
がまだ膠着状態であることを考えると、そのレベルを試すのは時期尚早だという。
 市場はECBの6月利下げは完全に織り込んでいるが、その先については見方が分か
れている。ECBが積極的に利下げを進める可能性もあり、その場合はユーロにとって
は重石となる。短期金融市場では、年内は6月を含めて2回ないしは3回の利下げの可
能性を見ている状況。
 ポンドドルは戻り売りが優勢となり、一時1.26ドル台半ばまで値を落とす場面が
見られた。しかし、後半には下げ渋る動きも見せ、1.26ドル台後半に戻している。
リバウンド相場の流れは継続している状況。
 目先のポンドに関しての関心事は、来週22日に発表される4月の英消費者物価指数
(CPI)にありそうだ。ベイリー英中銀総裁も言及していたが、エコノミストは急低
下を予想しており、3年ぶりに2%目標を下回る可能性もあるという。また、今後数カ
月は公共料金や燃料価格の下落によるインフレ押し下げ要因が継続することで、食品価
格上昇による押し上げ要因は相殺され、コア指数の押し上げ圧力も縮小する可能性があ
るという。
 それは、FRBよりも先に英中銀が利下げを実施し、来年には政策金利は3.00%
まで低下し、現在市場が織り込んでいる3.75%よりも低くなることと一致している
とも述べている。
MINKABU PRESS