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2024年05月16日(木)05時38分

NY外為市況=154円台に下落

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日本時間午前5時37分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  154.90 - 1.52 (- 0.97%) 156.56 / 154.70
ユーロ・ドル 1.0883 + 0.0064 (+ 0.59%) 1.0886 / 1.0813
ポンド・ドル 1.2684 + 0.0092 (+ 0.73%) 1.2686 / 1.2584
ドル・スイス 0.9023 - 0.0042 (- 0.46%) 0.9071 / 0.9015
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<きょうの材料>
【米国】
*米消費者物価指数(CPI)(4月)21:30
結果 0.3%
予想 0.4% 前回 0.4%(前月比)
結果 3.4%
予想 3.4% 前回 3.5%(前年比)
結果 0.3%
予想 0.4% 前回 0.4%(食品・エネルギー除くコア・前月比)
結果 3.6%
予想 3.6% 前回 3.8%(食品・エネルギー除くコア・前年比)
*米小売売上高(4月)21:30
結果 0.0%
予想 0.4% 前回 0.6%(0.7%から修正)(前月比)
結果 0.2%
予想 0.2% 前回 0.9%(1.1%から修正)(自動車除くコア・前月比)
*NY連銀製造業景気指数(5月)21:30
結果 -15.6
予想 -10.2 前回 -14.3
*企業在庫(3月)23:00
結果 -0.1%
予想 0.1% 前回 0.3%(0.4%から修正)(前月比)
*NAHB住宅市場指数(5月)23:00
結果 45
予想 51  前回 51
*米週間石油在庫統計(バレル・前週比)23:30
原油 -250.8万(4億5702万)
ガソリン -23.5万(2億2777万)
留出油  -4.5万(1億1637万)
(クッシング地区)
原油 -34.1万(3500万)
*()は在庫総量
【カナダ】
*住宅着工件数(4月)21:15
結果 24.02万件
予想 23.00万件 前回 24.23万件(24.22万件から修正)
*カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁
・恐らくもうしばらく待つ必要があることを物語っている。
・実際のインフレにもっと注意を払うべき。
・自身の想像よりも消費はずっと強い。
・住宅市場は予想以上に底堅い
・住宅は自身がいまとても注目している分野。
・高金利は住宅市場から需給を奪う。
・大きな問題は、いま政策がどれだけ制限的であるかということ。
・住宅に対する需要はまだ多くあると見ている。
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<明日の材料と事前予想>
【日本】
GDP1次速報値(2024年 第1四半期)08:50
予想 -0.4% 前回 0.1%(前期比)
予想 -1.4% 前回 0.4%(前期比年率)
GDPデフレータ
予想 3.3% 前回 3.9%(前年比)
【豪州】
雇用者数増減(4月)10:30
予想 2.50万人 前回 -0.66万人
失業率
予想 3.9% 前回 3.8%
【米国】
住宅着工件数(4月)21:30
予想 146.5万件 前回 132.1万件
住宅建築許可件数
予想 147.5万件 前回 146.7万件
フィラデルフィア連銀景況指数(5月)21:30
予想 8.2 前回 15.5
輸入物価指数(4月)21:30
予想 0.3% 前回 0.4%(前月比)
予想 0.4% 前回 0.4%(前年比)
新規失業保険申請件数(05/05 - 05/11)21:30
予想 21.9万件 前回 23.1万件
鉱工業生産指数(4月)22:15
予想 0.1% 前回 0.4%(前月比)
予想 78.4% 前回 78.4%(設備稼働率)
ハンター豪中銀チーフエコノミスト兼総裁補佐(経済担当)が講演
パネッタ伊中銀総裁が討論会参加
デコス・スペイン中銀総裁がイベント講演
グリーン英中銀委員が労働市場について講演
ナーゲル独連銀総裁が金融政策運営の新たな枠組みについて講演
ビルロワドガロー仏中銀総裁が国際金融協会(IIF)会議出席
バーFRB副議長が金融機関の監督・規制に関する公聴会出席
バーキン・リッチモンド連銀総裁がCNBCインタビュー
ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁、教育・医療・経済について講演(質疑応答あ
り)
メスター・クリーブランド連銀総裁が経済見通しについて講演(質疑応答あり)
ボスティック・アトランタ連銀総裁が経済見通しに関する討論会参加(質疑応答あり)
ECB金融安定報告
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 きょうのNY為替市場はドル売りが強まり、ドル円は154円台に急速に下落した。
この日発表の米消費者物価指数(CPI)が前月比で総合、コア指数とも0.3%の上
昇と予想を下回ったことでドル売りが強まった。短期金融市場でもFRBの利下げ期待
が強まり、年内2回の利下げを完全に織り込む動きを見せているほか、9月利下げ開始
の期待を強めた。
 米国債利回りも急低下し、ドル円の戻り売りを誘った。FRBが注目しているとされ
る住居費・エネルギーを除くサービス物価、いわゆるスーパーコアも前月比0.4%に
伸びが鈍化していた。ただ、一部からは「米CPIが予想を下回ったとは言え、なお高
水準であることに違いはなく、FRBの利下げへの慎重姿勢は変わらない」との指摘も
出ている。実際、本日はカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁の発言が伝わっていたが、
もうしばらく待つ必要性に言及していた。
 ドル円はきょうの下げで21日線を下回り、明日以降の動きが注目される。今年に入
って上昇が加速し、一時160円台まで急上昇。財務省の介入もあったが、これまでの
過度な動きも、そろそろ一旦流れを見直す時期に入って来るのか注目される。
 ユーロドルは買いが加速。きょうの上げで200日線を上放れしたほか、100日線
も突破した。本格的なリバウンド相場に入る可能性を高める展開が見られている状況。
 本日は欧州委員会が経済見通しを公表しており、今年と来年のインフレ見通しをそれ
ぞれ、2.5%、2.1%の下方修正してきた。一方、来年の成長見通しは1.4%に
上方修正している。市場はECBの6月利下げをほぼ確実視している状況だが、その見
方を追認する内容ではあった。
 ポンドドルも買いが加速。きょうの上げで200日線を上放れしたほか、100日線
も突破し、本格的なリバウンド相場に入る可能性を高める展開が見られている状況。
 市場では英中銀の利下げ期待が高まっており、年内2回の利下げが完全に織り込まれ
ているほか、3回の可能性もうかがう動きが見られている。そのような中、この先のポ
ンドを動かす要因についてストラテジストは、「ここからポンド相場を動かすために必
要なのは、利下げが2回実施される可能性が大幅に低下するか、逆に3回の利下げを模
索せざるを得ないようなサプライズなデータだ」と述べている。
 さらに有効なのは、FRBとECBの織り込み済みの金利軌道と明確に区別できるよ
うな印象的な英データだという。前日の英雇用統計ではその視点はほとんど変わらなか
ったとしている。
MINKABU PRESS