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日本時間午前5時32分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 142.71 - 1.31 (- 0.91%) 144.17 / 142.54
ユーロ・ドル 1.1445 + 0.0098 (+ 0.86%) 1.1450 / 1.1341
ポンド・ドル 1.3548 + 0.0089 (+ 0.66%) 1.3560 / 1.3452
ドル・スイス 0.8168 - 0.0056 (- 0.68%) 0.8242 / 0.8157
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<きょうの材料>
【米国】
*米製造業PMI(5月・確報)22:45
結果 52.0
予想 52.3 前回 52.3
*ISM製造業景気指数(5月)23:00
結果 48.5
予想 49.5 前回 48.7
*建設支出(4月)23:00
結果 -0.4%
予想 0.2% 前回 -0.8%(-0.5%から修正)(前月比)
※発言・ニュース
*レビット米報道官
ホワイトハウスのレビット報道官は会見で「トランプ大統領と中国の習主席が今週中
に会談を行う可能性が高い」と述べた。「現在、彼らは真剣に交渉を進めていることは
明らかだ」とも語った。トランプ大統領の関税政策の結果、EUが交渉のテーブルに着
いた」とも述べている。
ダラス連銀総裁、辛抱強い姿勢維持できる
ローガン・ダラス連銀総裁の講演が行われ、FRBはインフレと失業の両方に対する
リスクを精査する中で、辛抱強い姿勢を維持できるとの見解を示した。総裁は「2大責
務の両面に見られるリスクはかなり均衡が取れているようだ。従ってデータを待ち、辛
抱強くなる上で良い位置にあると言える。リスクバランスの見通しを大きく変えるよう
な重要な情報が得られた場合は対応の準備をする」と語った。
*マン英中銀委員
・量的引き締め(QT)と金利決定の相互作用を考慮する必要。
・QTは利下げを完全に相殺することはできない。
*ウクライナとロシアの停戦協議、約1時間で終了
ウクライナとロシアは2日、トルコのイスタンブールで停戦に向けた直接交渉を再開
したが、協議は約1時間ほどで終了した。ゼレンスキー大統領は、両国がトルコの仲介
を通じて文書を交換し、さらなる捕虜交換に向けて準備を進めていると述べた。和平の
見通しは依然立たない。
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<明日の材料と事前予想>
【中国】
財新製造業PMI(5月)10:45
予想 50.7 前回 50.4
【ユーロ圏】
ユーロ圏消費者物価指数(HICP・概算値速報)(5月)18:00
予想 0.0% 前回 0.6%(前月比)
予想 2.2% 前回 2.2%(前年比)
予想 2.5% 前回 2.7%(コア・前年比)
ユーロ圏失業率(4月)18:00
予想 6.2% 前回 6.2%
【米国】
JOLTS求人件数(4月)23:00
予想 710.0万人 前回 719.2万人
製造業新規受注(4月)23:00
予想 -3.1% 前回 3.4%(前月比)
耐久財受注(確報値)(4月)23:00
予想 -6.3% 前回 -6.3%(前月比)
予想 0.2% 前回 0.2%(輸送除くコア・前月比)
日本10年利付国債入札(2兆6000億円程度)
植田日銀総裁が講演
豪中銀議事録(5月20日開催分)
韓国大統領選挙
チュディン・スイス中銀理事が講演
クックFRB理事が講演(質疑応答あり)
グールズビー・シカゴ連銀総裁が会議出席(質疑応答あり)
ローガン・ダラス連銀総裁「Fed Listens」イベント開会挨拶(質疑応答なし)
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きょうのNY為替市場、6月相場入りとなる中、貿易問題への懸念が再び広がり、ド
ル安・円高が優勢となった。この日発表になったISM製造業景気指数が予想を下回っ
たことをきっかけに、ドル安が強まり、ドル円も142円台半ばまで一時下落。
米中貿易協議に悪化の兆候が見えていることや、トランプ大統領が鉄鋼とアルミニウ
ムの関税引き上げを発表したことが不透明感を広げている。トランプ大統領は中国が米
国との暫定貿易協定に違反していると非難。それに対して中国はその非難に反発してい
る。両国は関税を90日間停止することで合意していたが、この対立により合意の将来
に懸念が生じているようだ。加えて、トランプ大統領は金曜日、鉄鋼、アルミの輸入関
税を4日から25%から50%に倍増すると発表した。
アナリストは「現在の貿易情勢を把握または予測するのは本当に困難。裁判所の判断
も入り乱れ、さらに複雑になっている。当面は、関税はピーク時の攻撃性が過ぎたとし
ても、不確実性の長期化が見込まれる」と語っていた。
金曜日に米商品先物協会(CFTC)が発表したIMM投機筋の建玉報告ではレバレ
ッジ・ファンドが円ロングを大きく減らしていた。しかし、円高への期待感は根強く、
現時点で円が最も抵抗の少ない通貨だとの指摘も多い。
ユーロドルは一時1.14ドル台半ばまで上昇。1.14ドル台に強い上値抵抗も観
測されているが、いまのことろ吸収しているようだ。1.14ドル台を維持し、エネル
ギーを蓄えて1.15ドル台を試す展開になるか注目される。
ユーロの重要イベントとしては何と言っても5日木曜日のECB理事会であろう。昨
年からの利下げサイクルで8回目となる利下げに踏み切る見込み。今回の利下げで中銀
預金金利は2.00%まで低下し、ECBが中立水準と想定している1.75-2.2
5%の水準に突入する。
一方、市場はそれ以降の利下げの有無に注目している。インフレ見通しに不透明感が
増す中、理事会内の分裂が表面化する可能性も指摘されているようだ。過去7回の利下
げでは、理事会内での対立はあまりなかった。一部の理事は加盟各国政府による財政支
出加速を懸念し、2%を下限にすべきとの声も出ているようだが、トランプ関税の影響
がまだ不透明な中、成長の下支えを求める声も出ている状況。
ポンドドルは1.35ドル台半ばまで一時上昇し、1週間ぶりの高値水準に上昇。ア
ナリストは「特にポンドはドルに対して堅調を維持している」と言及。
英中銀の利下げ観測が後退しており、英は関税の直接的な影響が他国ほどは小さいと
みられている。そのような中、ドルに対して買われやすい通貨の1つとなっているよう
だ。
同アナリストは、この日発表の英住宅価格指標が良好だったことも英経済を下支えす
る要因になるとも指摘。ネーションワイドのデータによると、5月の英住宅価格は前年
比3.5%上昇していた。
MINKABU PRESS