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2024年05月14日(火)05時38分

NY外為市況=156円台に上昇

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日本時間午前5時36分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  156.23 + 0.45 (+ 0.29%) 156.25 / 155.52
ユーロ・ドル 1.0789 + 0.0018 (+ 0.17%) 1.0807 / 1.0766
ポンド・ドル 1.2558 + 0.0033 (+ 0.26%) 1.2569 / 1.2518
ドル・スイス 0.9081 + 0.0016 (+ 0.18%) 0.9087 / 0.9046
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<きょうの材料>
主な米経済指標の発表はなし
*米消費者の1年先インフレ期待が3.3%に上昇
 NY連銀が4月の米消費者調査を公表し、米消費者の1年先のインフレ期待が3.
3%に上昇したことが明らかとなった。1年先のインフレ期待は前回調査の3.0%か
ら3.3%に上昇。昨年11月以来の高水準となった。3年先は2.9%から2.8%
に低下した一方、5年先は2.6%から2.8%に上昇した。調査は1300世帯の持
ち回りパネルに基づいている。
*イエレン米財務長官
・為替介入はまれな行為であるべきで、他国への伝達が必要
・G7国の通貨は市場で決定されるべき。
・為替介入があるならば過剰な動きへの対処であるべき。
・より高い金利軌道は財務面の課題を悪化させる。
・異なる金融スタンスは為替レートに影響する
・過剰なボラティリティー起きれば、介入は起こり得る
・ユーロと円、人民元に対するドル相場を注視。
*ジェファーソンFRB副議長
・インフレはピーク時から大幅に低下。
・インフレ低下の弱まりを懸念している。
・米経済は安定した状態にある。
・金利を制限的な範囲に維持することが適切。
・より確信が持てるまで、金利を安定的に維持するのが適切。
・FOMC委員の金利見通しはコンセンサス予想ではない。
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<明日の材料と事前予想>
【日本】
国内企業物価(4月)08:50
予想 0.4% 前回 0.2%(前月比)
予想 0.9% 前回 0.8%(前年比)
【ユーロ圏】
ドイツ消費者物価指数(確報)(4月)15:00
予想 0.5% 前回 0.5%(前月比)
予想 2.2% 前回 2.2%(前年比)
調和消費者物価指数(HICP)
予想 0.6% 前回 0.6%(前月比)
予想 2.4% 前回 2.4%(前年比)
ドイツZEW景況感指数(5月)18:00
予想 46.0 前回 42.9
【英国】
ILO失業率(1-3月)15:00
予想 4.3% 前回 4.2%
週平均賃金(1-3月)15:00
予想 5.5% 前回 5.6%(前年比)
予想 5.9% 前回 6.0%(除賞与・前年比)
雇用者数増減(1-3月)
予想 -22.0万人 前回 -15.6万人(前年比)
【米国】
生産者物価指数(PPI)(4月)21:30
予想 0.3% 前回 0.2%(前月比)
予想 2.2% 前回 2.1%(前年比)
予想 0.2% 前回 0.2%(食品・エネルギー除くコア・前月比)
予想 2.3% 前回 2.4%(食品・エネルギー除くコア・前年比)
金融庁「インパクトフォーラム」開催
EU財務相理事会
ピル英中銀チーフエコノミストが講演
パウエルFRB議長、クノット・オランダ中銀総裁、オランダ外国銀行協会で講演
バイデン米政権、対中関税強化発表予定
OPEC月報
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 きょうのNY為替市場でドル円はここ数日上値を拒んでいた156円を突破し、スト
ップを巻き込んで156.25円付近まで上昇している。きょうの上げで160円台か
ら151円台後半までの財務省による介入の下げの61.8%戻しの水準に到達した。
 NY連銀が4月の米消費者調査を公表し、米消費者の1年先のインフレ期待が3.
3%に上昇したことが明らかとなった。1年先のインフレ期待は前回調査の3.0%か
ら3.3%に上昇。昨年11月以来の高水準となった。3年先は2.9%から2.8%
に低下した一方、5年先は2.6%から2.8%に上昇した。調査は1300世帯の持
ち回りパネルに基づいている。
 1年先のインフレ期待は直近の米消費者物価指数(CPI)を反映するケースが多
く、3月のCPIが粘り強いインフレを示唆していたことから、その内容がNY連銀の
調査にも反映しているものと見られている。ただ、全体的には明日の生産者物価指数
(PPI)、水曜日のCPI待ちの雰囲気ではある。
 再び介入警戒が高まりそうな水準に入って来たが、イエレン米財務長官はインタビュ
ーで「為替介入は稀な行為である」との見解を繰り返しており、他国への伝達が必要と
も述べていた。「G7通貨は市場で決定されるべき」としており、為替介入のハードル
はかなり高いとの認識を示していた。
 ユーロドルは1.07ドル台に値を落としたものの、下押す動きまではなく、本日も
リバウンド相場の流れを継続している。1.08ドル台に一時上昇し、本日1.079
0ドル付近に来ている200日線を回復する動きが出ていた。明日の米生産者物価指数
(PPI)や水曜日の米消費者物価指数(CPI)を受けて、大きな変化が出るか注目
の展開が見られている。
 これまで低迷していたドイツ経済に対する信頼感が高まっていることもユーロドルの
リバウンド相場を支えているとの指摘も出ている。足元のドイツの経済指標は弱い内容
が続いているが、ドイツの株式市場は史上最高値を更新。米国はドイツにとって最も重
要な貿易相手国で、米経済の好調がドイツ経済にもプラスに働くという期待が投資家を
楽観的にしているという。
 ポンドドルは一時1.2570ドル付近まで上昇し、再び200日線を回復。先週の
英中銀金融政策委員会(MPC)で6月利下げへの期待は一歩後退しているものの、ま
だその可能性はオープンとも見られているようだ。短期金融市場では8月までの利上げ
は確実視されているものの、6月については55%程度の確率で見ている状況。
 明日は4月分の英雇用統計が発表される。コンセンサス予想では、週平均賃金の伸び
は小幅に鈍化すると見込まれている。ただ、4月からの国民生活賃金(最低限の生活を
維持する賃金)の引き上げにより、データが予想を上回る可能性があるとの指摘も一部
からは出ている。賃金が予想通り、もしくは上回れば、ポンドにとってはプラスになる
という。
◆英雇用統計 14日15:00
・ILO失業率(1-3月)
予想 4.3% 前回 4.2%
・週平均賃金(1-3月)
予想 5.5% 前回 5.6%(前年比)
予想 5.9% 前回 6.0%(除賞与・前年比)
・雇用者数増減(1-3月)
予想 -22.0万人 前回 -15.6万人(前年比)
MINKABU PRESS