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2024年05月07日(火)05時31分

NY外為市況=一時154円ちょうどまで戻す

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日本時間午前5時30分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  153.92 + 0.87 (+ 0.57%) 154.01 / 152.78
ユーロ・ドル 1.0767 + 0.0006 (+ 0.06%) 1.0791 / 1.0751
ポンド・ドル 1.2561 + 0.0014 (+ 0.11%) 1.2595 / 1.2537
ドル・スイス 0.9063 + 0.0009 (+ 0.10%) 0.9090 / 0.9036
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<きょうの材料>
主な米経済指標の発表はなし
*バーキン・リッチモンド連銀総裁
・堅調な労働市場はFRBに自信を高める時間を与える。
・現在の金利でインフレを2%に戻せると楽観視。
・経済はより良いバランスに向かっている。
・経済が過熱するとは見ていない。
・最近のデータから、慎重なFRBの価値が確認された。
・家賃、サービス価格がインフレを2%以上に維持させるリスクがある。
・利上げの影響はまだ続くと考える。
*ウィリアムズNY連銀総裁
・データは予測不可能な方法で上下する可能性。
・データを総合的に判断して利下げを決定。
・最終的には利下げを行うだろう。
・バランスシート縮小のプロセスは順調に進んでいる。
・24年のGDPはやや鈍化も、良好な伸びが見込まれる。
・家計が支出に慎重になっている兆候が見られる。
・政府債務の増加は世界的な金利上昇を意味する。
*ハマス、カタールとエジプトの停戦提案に同意と説明
 ハマスの最高指導者ハニヤ氏は、カタールとエジプトに対して両国が提示した停戦案
に同意したと伝えた。ハマスがテレグラムに投稿した声明文で明らかにした。
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<明日の材料と事前予想>
【豪州】
小売売上高(インフレ調整前)(第1四半期)10:30
予想 N/A 前回 0.3%(前期比)
豪中銀政策金利(5月)13:30
予想 4.35% 前回 4.35%
【ユーロ圏】
ドイツ製造業新規受注(3月)15:00
予想 0.4% 前回 0.2%(前月比)
予想 -0.7% 前回 -10.6%(前年比)
ドイツ貿易収支(3月)15:00
予想 224億ユーロ 前回 214億ユーロ
ユーロ圏小売売上高(3月)18:00
予想 0.7% 前回 -0.5%(前月比)
予想 -0.2% 前回 -0.7%(前年比)
カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が討論会参加
アップル特別イベント開催
ロシア大統領就任式
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 きょうのNY為替市場、ドル円は買い戻しが入り154円ちょうど付近まで戻してい
る。先週の米雇用統計を受けたドル売りは一服していたが、ドル円は先週の急落からの
値ごろ感の買い戻しが出ていた。先週の米雇用統計はFRBにとって歓迎すべき兆候を
示しており、非農業部門雇用者数(NFP)が予想を大きく下回ったことのほか、特に
賃金の伸びが引き続き鈍化していることは心強い内容ではあった。
 また、米雇用統計発表後で反応は鈍かったが、ISM非製造業景気指数が判断基準の
50を下回り、2022年以来の縮小圏に低下していた。サービス業の減速が示唆され
ており、米雇用統計でも特にレジャー・接客部門の就業者数が4月は5000人増に留
まっていた。米企業の1-3月期決算でもマクドナルドやスターバックスのような企業
は春以降、米消費者の財布の紐が固くなっていることに揃って言及している。
 FRBが特に懸念していたサービス業のインフレが今後、落ち着いて来るのではとの
期待感もあり、短期金融市場ではFRBが秋以降利上げを開始し、年内2回の利下げで
コンセンサスを形成しようとしている。米大手証券からは、環境がそろえば、7月利下
げ開始の可能性もあるとの見方も出ていた。
 その意味では来週の米インフレ指標は、かなり重要なポイントとなりそうだ。
 きょうもユーロドルはリバウンド相場を継続し、1.07ドル台後半まで一時上昇す
る場面が見られた。先週の米雇用統計が雇用の冷え込みを示したことで、ユーロドルは
200日線を一旦上抜き、1.08ドル台を回復していた。しかし、200日線を超え
ると戻り待ちの売りも多く観測され、1.07ドル台に伸び悩んでいた。ただ、下押す
動きもなく、本日も1.08ドルちょうど付近に来ている200日線を試す動きが続い
ている。
 本日はECB理事のシムカス・リトアニア中銀総裁の発言が伝わっていたが、6月を
皮切りに年内3回の利下げを見込んでいると語っていた。概ね基本シナリオに沿って進
んでおり、予想外の事態がなければ、ECBは金融政策を緩和する余地があるとの認識
を示している。4回目については確信が持てないとしている。
 市場でも年内3回の利下げがコンセンサスとなっており、6月、9月、12月の理事
会で0.25%ポイントずつの利下げを想定している。
 ポンドドルもリバウンド相場を継続。本日は1.25ドル台後半まで一時上昇し、2
00日線を上抜ける動きが出ている。先週末は一旦1.26ドル台に急上昇していた
が、200日線付近まで押し戻されていた。明日以降の動きが注目される。
 今週9日木曜日に英中銀金融政策委員会(MPC)が予定されている。政策は据え置
きが確実視されているが、市場では英中銀の早期利下げ期待が高まっている。8月以降
との見方が多いものの、もし英中銀が6月利下げの可能性も示唆した場合、ポンドはネ
ガティブな反応を強める可能性があるとの指摘が出ている。一部では、英中銀は今週の
MPCで6月利下げの基礎を固める可能性があるとの見方もここに来て高まっているよ
うだ。
MINKABU PRESS