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2024年05月03日(金)05時37分

NY外為市況=ドル円は153円台前半に下落

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日本時間午前5時36分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  153.68 - 0.89 (- 0.58%) 156.28 / 153.06
ユーロ・ドル 1.0726 + 0.0014 (+ 0.13%) 1.0730 / 1.0674
ポンド・ドル 1.2536 + 0.0009 (+ 0.07%) 1.2545 / 1.2472
ドル・スイス 0.9106 - 0.0050 (- 0.55%) 0.9174 / 0.9098
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<きょうの材料>
*米貿易収支(3月)21:30
結果 -694億ドル
予想 -699億ドル 前回 -695億ドル(-689億ドルから修正)
*新規失業保険申請件数(04/21 - 04/27)21:30
結果 20.8万件
予想 21.0万件 前回 20.8万件(20.7万件から修正)
*製造業新規受注(3月)23:00
結果 1.6%
予想 2.1% 前回 1.2%(1.4%から修正)(前月比)
*耐久財受注(確報値)(3月)23:00
結果 2.6%
予想 2.6% 前回 2.6%(前月比)
結果 0.2%
予想 0.2% 前回 0.2%(輸送除くコア・前月比)
*トルコ、イスラエルとの貿易を全て停止
 トルコはイスラエルとの輸出入を2日時点で全て停止した。トルコ政府は今回の動き
について正式な発表をしていないという。トルコは先月、ガザでの戦闘を巡り、イスラ
エルへの輸出を制限すると発表していた。
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<明日の材料と事前予想>
【英国】
サービス業PMI(確報値)(4月)17:30
予想 54.9 前回 54.9
【ユーロ圏】
ユーロ圏失業率(3月)18:00
予想 6.5% 前回 6.5%
【米国】
非農業部門雇用者数(4月)21:30
予想 24.0万人 前回 30.3万人(前月比)
失業率
予想 3.8% 前回 3.8%
平均時給
予想 0.3% 前回 0.3%(前月比)
予想 4.1% 前回 4.1%(前年比)
非製造業PMI(確報値)(4月)22:45
予想 50.9 前回 50.9
コンポジットPMI
予想 50.9 前回 50.9
ISM非製造業景気指数(4月)23:00
予想 51.9 前回 51.4
憲法記念日祝日のため東京市場は休場
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 きょうのNY為替市場、後半になってドル売りが優勢となり、ドル円は153円台前
半まで下落した。前日のNY時間の終了間際に急速に下落し、短時間に一時153円ち
ょうど付近まで5円程度急落していた。介入観測も出ていたが、東京市場では156円
台まで戻していたが、海外市場に入って一本調子の下げが見られた。
 財務省は介入について明言を避けているが、日銀が2日公表した7日付けの日銀当座
預金残の見通しから、3.5兆円程度の介入が実施されたのではとの観測が出ている。
NY時間の終了間際で、通常は薄商いになる時間帯で実施したものと考えられている。
FOMCが警戒していたよりもハト派な印象となったことで、全体的にドル安の流れが
出ていたことも効果的であったのかもしれない。
 東京勢は明日から大型連休後半に入るが、明日は米雇用統計が発表される。財務省と
市場が心理戦を繰り広げている中、内容次第でドル円が上昇した場合は、再び出てくる
可能性も留意される。いまの状況であれば、日銀のレートチェックでも効きそうだ。
 きょうのユーロドルは緩やかな売りに押されており、1.06ドル台に値を落として
いる。21日線が1.0715ドル付近に来ているが、その水準は上値抵抗としてしっ
かり機能している状況。明日の米雇用統計を受けて上抜けるか、それとも1.06ドル
ちょうどの直近安値を再び試しに行くか注目される。
 市場はECBの6月利下げ開始をほぼ確実視しており、ECB理事もその見方を追認
している。一部からは、もし6月利下げが見送られるとしたら以下のような要因が考え
られるという。
 ラガルド総裁は金利決定はユーロ圏の賃金上昇が減速するかどうかにかかっていると
明言した。それが予想外に加速すれば利下げが疑問視される可能性がある。サービスイ
ンフレは11月以来4%台で推移していたが、4月は3.7%に低下した。この数字が
5月に予想外に今年の最高水準を更新した場合、見方が変わる可能性がある。ユーロが
急落すれば、インフレは大幅に上昇する。その可能性は低いが、FRBの最近の変化は
そのリスクを高めている。原油価格はインフレ期待を押し上げる可能性があるが、中東
の地政学的混乱は、ECBを不安にさせる価格ショックの可能性を高めている。
 ポンドドルは買い戻しが優勢となった。1.24ドル台に値を落としていたものの、
1.25ドルを割り込むと買いも入るようで、1.25ドル台に戻す展開。ポンドドル
は底堅さを見せているものの、本日1.2550ドル付近に来ている200日線には慎
重なようで上値抵抗として機能しているようだ。
 英中銀も年内の利下げ期待が高まっており、短期金融市場では8月か9月に利下げを
開始し、年内は2回の利下げを有力視している状況。ただ、英中銀内は足並みが揃って
おらず、与党・保守党が年内の総選挙を前に利下げを要請していることもあるのか、ベ
イリー総裁は利下げに前向きな姿勢を打ち出しているものの、利下げに消極的なタカ派
委員も少なくはない。
MINKABU PRESS