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2025年05月31日(土)05時32分

NY外為市況=144円付近

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日本時間午前5時31分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  144.00 - 0.21 (- 0.15%) 144.44 / 143.44
ユーロ・ドル 1.1347 - 0.0023 (- 0.20%) 1.1390 / 1.1313
ポンド・ドル 1.3462 - 0.0030 (- 0.22%) 1.3511 / 1.3448
ドル・スイス 0.8232 + 0.0002 (+ 0.02%) 0.8249 / 0.8199
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<きょうの材料>
※経済指標
*PCE価格指数(4月)21:30
結果 0.1%
予想 0.1% 前回 0.0%(前月比)
結果 2.1%
予想 2.2% 前回 2.3%(前年比)
結果 0.1%
予想 0.1% 前回 0.1%(0.0%から修正)(コア・前月比)
結果 2.5%
予想 2.5% 前回 2.7%(2.6%から修正)(コア・前年比)
*個人所得(4月)21:30
結果 0.8%
予想 0.3% 前回 0.7%(0.5%から修正)(前月比)
*個人支出(4月)21:30
結果 0.2%
予想 0.2% 前回 0.7%(前月比)
*卸売在庫(速報値)(4月)21:30
結果 0.0%
予想 0.3% 前回 0.3%(0.4%から修正)(前月比)
*シカゴPMI(5月)22:45
結果 40.5
予想 45.0 前回 44.6
*ミシガン大消費者信頼感指数(5月・確報値)23:00
結果 52.2
予想 51.5 速報 50.8
【カナダ】
*実質GDP(第1四半期)21:30
結果 2.2%
予想 1.7% 前回 2.1%(2.6%から修正)(前期比年率)
※発言・ニュース
*米国が中国ハイテク業界への制裁拡大へ
 トランプ政権は新たな規制を導入し、米国で制裁対象になっている企業の子会社まで
制裁対象を拡大し、中国のハイテク業界に対する制限を拡大する計画だと伝わった。
*トランプ大統領
・中国が米との合意を破った。
・いい人を装うのはここまでだ。
・彼らはわれわれが結んだ合意の大部分に違反した。
・しかし、私は習主席と話をするつもりだ。
*米中貿易戦争の休戦がレアアース問題で破綻リスク
・米中貿易戦争の休戦がレアアース問題で破綻リスク。
・米国は中国にレアアースの輸出再開を要請。
・中国はレアアースの輸出承認を遅らせている。
*OPECプラス
 今週土曜日の会合で、当初想定されていた日量41万1000バレルを超える増産を
議論する可能性があると伝わった。
*赤沢再生相
・関税の見直しを強く要請。
・G7サミットに向けた2国間調整の加速に合意。
・USスチールと日本製鉄に関する米国の公式発表を注視している。
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<明日の材料と事前予想>
【英国】
ネーションワイド住宅価格指数(5月)15:00
予想 -0.2% 前回 -0.6%(前月比)
予想 2.7% 前回 3.4%(前年比)
製造業PMI(確報値)(5月)17:30
予想 45.1 前回 45.1
【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI(確報値)(5月)16:55
予想 48.8 前回 48.8
ユーロ圏製造業PMI(確報値)(5月)17:00
予想 49.4 前回 49.4
【米国】
製造業PMI(確報値)(5月)22:45
予想 52.3 前回 52.3
ISM製造業景気指数(5月)23:00
予想 49.2 前回 48.7
建設支出(4月)23:00
予想 0.3% 前回 -0.5%(前月比)
パウエルFRB議長が挨拶(質疑応答なし)
ウォラーFRB理事が講演(質疑応答あり)
ローガン・ダラス連銀総裁が討論会参加(質疑応答あり)
グールズビー・シカゴ連銀総裁が会議出席(質疑応答あり)
中国市場は端午節祝日で休場
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 きょうのNY為替市場、本日は月末ということもあり、調整中心の動きに終始し、ド
ル円も144円付近での上下動に終始している。NY時間に入ってトランプ大統領の投
稿が伝わり、市場の雰囲気が再び悪化。ドル円も143円台半ばまで売られる場面が見
られたが、戻している。
 大統領は「中国が米との合意を破った。いい人を装うのはここまでだ」と語ってい
た。また、トランプ政権が新たな規制を導入し、中国のハイテク業界に対する制限を拡
大する計画だとも伝わっていた。ただ、習主席と協議をする意向も示していた。
 米中協議の進展への期待がこのところの市場の落ち着きを支えていただけに、上記の
ニュースは気掛かり。米中貿易戦争が再び流動化しそうな気配も出ているが、本日は月
末ということもあり、調整中心の値動きに終始していたようだ。
 この日はFRBが注目しているインフレ指標である4月のPCE価格指数が発表にな
っていたが、インフレの鈍化が示されていた。ただ、市場は年内に2回の利下げを織り
込んでいるが、その動きに変化はない。
 来週から6月相場に入るが、ドルの弱気見通しと、円の強気見通しに変化はなさそう
だ。本日は5月調査分の東京都区部の消費者物価指数(CPI)が公表されていたが、
インフレ圧力が依然として高水準にあることが示され、最近の円高が物価上昇を抑制す
る効果がほとんど発揮されていないことを示していた。
 円は対ドルで年初から約9%上昇しているが、貿易加重の実効為替レート(名目)は
その約半分の上昇に留まっており、さらなる上昇余地が残されているとの指摘も出てい
る。実効為替レートは2024年7月の直近安値から比較しても僅か9%程度の上昇に
留まっている現状では、円高が進んでも日本の対外競争力を脅かすことはない。これは
日銀に柔軟性を与え、一部からは日銀が7月の決定会合で利上げとの予想も出ている。
ただし、日銀の慎重姿勢を考慮すると、事前に明確に示唆する可能性は低いという。
 きょうの市場は全体的に静かな値動きとなる中、ユーロドルは緩やかな戻り売りに押
されている。本日の21日線は1.1275ドル付近に来ていたが、その水準を試す動
きまではなく、21日線を上をしっかりと維持している。
 来週はECB理事会が開催され、0.25%ポイントの利下げが確実視されている。
市場は来週を含めて年内あと2回の利下げを見込んでいるがエコノミストは、利下げの
間隔が空き過ぎると市場が緩和終了と誤解する恐れがあり、6月の後は9月ならば米通
商政策の影響を評価するための猶予期間をECBは持ていると述べてる。
 ポンドドルは1.3450-1.35ドルの間で、方向感なく上下動。エコノミスト
は、インフレ圧力により英中銀は年内の残りの期間、金利を現行の4.25%に据え置
く可能性があると指摘している。4月から始まった企業の国民保険負担の増加と賃金上
昇は企業のコスト増につながり、インフレ上昇に繋がる可能性が高いという。
 現在、短期金融市場では11月の利下げを織り込んでいるほか、若干ではあるが12
月も2度目の利下げの可能性を織り込んでいる状況。
MINKABU PRESS