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2025年01月30日(木)06時27分

NY外為市況=ドル円は155円台

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日本時間午前6時25分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  155.27 - 0.27 (- 0.17%) 155.79 / 154.94
ユーロ・ドル 1.0416 - 0.0014 (- 0.13%) 1.0444 / 1.0383
ポンド・ドル 1.2446 + 0.0003 (+ 0.02%) 1.2463 / 1.2393
ドル・スイス 0.9069 + 0.0027 (+ 0.30%) 0.9095 / 0.9032
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<きょうの材料>
【米国】
*米週間石油在庫統計(バレル・前週比)0:30
原油 +346.3万(4億1513万)
ガソリン +295.7万(2億4886万)
留出油  -499.4万(1億2395万)
(クッシング地区)
原油 +32.6万(2098万)
*()は在庫総量
*FRB政策金利 30日4:00
結果 4.25~4.50%
予想 4.25~4.50% 前回 4.25~4.50%
【カナダ】
*カナダ中銀政策金利 23:45
結果 3.00%
予想 3.00% 前回 3.25%
*パウエル議長
・政策スタンスの調整を急ぐ必要はない。
・インフレと雇用の目標へのリスクは概ね均衡。
・FRBは枠組み見直しに関する協議を開始。
・インフレ目標は見直しの焦点ではない。
・トランプ大統領の発言についてコメントはない。
・大統領とは接触していない。
・インフレに関する文言はシグナルではない。
・インフレに関する文言を短くすることを選択しただけ。
・利下げにはインフレまたは雇用市場の弱さについて真の進展が必要。
・現状以上のことを確認できるまでは行動しない。
・関税の潜在的な影響は極めて範囲が広い。
・AI関連株の売り、重大で恒久的な変化ではない。
・追加利下げは2%達成を待つ必要はない。
・現在の資産価格は高水準にあると多くの指標が示す。
・労働市場の下振れリスクは弱まった模様。
・3月利下げの質問に「急ぐ必要はない」と繰り返す。
*FOMC声明
・インフレ目標への進展に関する文言を削除。
・失業は「安定」、労働市場は「堅調」維持。
・インフレは依然幾分高いと再言及。
・目標に対するリスクは依然として概ね均衡と再言及。
・今後の措置の規模と時期に関する文言を維持。
・投票は全会一致。
*カナダ中銀声明
・関税脅威が迫る中、金利ガイダンスを撤廃。
・量的引締め(QT)の終了を発表。3月に資産購入開始。
・25年、26年のGDP見通しを1.8%に下方修正。
・インフレ見通しは25年を2.3%、26年を2.1%に上方修正。
・FRBとの見通しの相違によりカナダドルが1%下落。
・消費と住宅市場の活況は今後も継続の見通し。
・設備投資は依然低迷。
・輸出見通しは石油・ガス輸出能力の向上により支えられる。
・関税の脅威がなければ、CPI見通しに対するリスクは概ね均衡。
*マクレム・カナダ中銀総裁
・関税は経済が単に効率的に機能していないことを意味。
・関税への対応は、CPIの上昇と下降を考慮して評価。
・カナダ中銀はサプライチェーンと貿易リンクに関する情報を更新。
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<明日の材料と事前予想>
【ユーロ圏】
フランス実質GDP(速報値)(第4四半期)15:30
予想 0.1% 前回 0.4%(前期比)
予想 0.8% 前回 1.2%(前年比)
ドイツ実質GDP(速報値)(第4四半期)18:00
予想 -0.1% 前回 0.1%(前期比)
予想 0.1% 前回 -0.3%(前年比)
予想 -0.2% 前回 0.1%(季調前前年比)
ユーロ圏実質GDP(速報値)(第4四半期)19:00
予想 0.2% 前回 0.4%(前期比)
予想 1.0% 前回 0.9%(前年比)
ユーロ圏失業率(12月)19:00
予想 6.3% 前回 6.3%
ユーロ圏消費者信頼感指数(確報値)(1月)19:00
予想 -14.2 前回 -14.2
ユーロ圏景況感指数(1月)19:00
予想 94.3  前回 93.7
ECB政策金利(1月)22:15
予想 2.75% 前回 3.00%
ラガルド総裁会見 22:45頃
【米国】
実質GDP(速報値)(第4四半期・前期比年率)22:30
予想 2.7% 前回 3.1%
個人消費
予想 3.2% 前回 3.7%
GDPデフレータ
予想 2.4% 前回 1.9%
PCEコアデフレータ
予想 2.5% 前回 2.2%
新規失業保険申請件数(01/19 - 01/25)22:30
予想 22.4万件 前回 22.3万件
中古住宅販売成約指数(12月)31日0:00
予想 -0.4% 前回 2.2%(前月比)
氷見野日銀副総裁がフォーラム出席
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 きょうのNY為替市場、午後にFOMCの結果が発表なり、政策金利は予想通りに据
え置かれたものの、声明でインフレ目標への進展に関する文言が削除されたことで、為
替市場はドル買いで反応。その後のパウエル議長の会見でも「政策スタンスの調整を急
ぐ必要はない」と言及したことから、ドル円は155円台半ばまで一旦上昇した。
 しかし、議長は「インフレに関する文言はシグナルではなく、文言を短くすることを
選択しただけ」と述べたことから、その上げを縮小させている。ただ、3月利下げにつ
いての質問には「調整を急ぐ必要はない」と再言及したことから、3月の利下げ期待は
さらに後退。短期金融市場では20%程度まで確率が縮小しており、次の利下げは早く
ても6月以降と見ているようだ。
 次の行動は利下げを維持しつつも、インフレの進展を確認するまでは様子見の姿勢維
持を強調していた印象ではある。
 ユーロドルは売り優勢となり、NY時間の朝方には1.03ドル台に下落していた。
しかし、NY時間が本格化して1.04ドル台に下げ渋る展開を見せていた。
 明日はECB理事会が開催されるが、0.25%ポイントの利下げが確実視されてい
る。今回の理事会への反応は限定的になるとの見方も市場では多いようだ。
 市場はECBの連続利下げの可能性を高めているが、サービスインフレがECBの利
下げを阻む可能性も一部から指摘されている。年内にはサービスインフレが大幅に鈍化
し、ECBの更なる利下げを可能すると見られている。しかし、予想を上回るサービス
インフレがそれを阻む可能性もあるとアナリストは指摘している。
 過去2年間のサービスインフレ(季調済)は、年初の数カ月に高く出て、後半に低く
なる傾向がある。今年もその傾向が続き、上半期のサービスインフレが高止まりするよ
うであれば、ECBの利下げ幅は予想よりも小さくなる可能性もあるという。
 ポンドドルは一時1.23ドル台まで下落していたものの、NY時間に入って1.2
4ドル台半ばに戻す展開。テクニカル的にはリバウンド相場の様相を見せており、1.
25ドル台を再び回復できるようであれば、200日線が控える1.28ドル付近まで
の戻りも期待できそうだ。ただ、あくまで自律反発の域は出ていない。
 本日は市場が注目していたリーブス英財務相の演説が行われていたが、ポンドの反応
は小動きに留まった。同財務相はヒースロー空港の第3滑走路拡張など、成長促進策と
して複数のインフラプロジェクトを発表。また、EUとの関係を再構築し、米国との特
別な関係を基盤として、世界中の急成長中の経済圏との結びつきを強化していくと述べ
た。レイノルズ経済相が近くインドを訪問する。さらに、財政再建支援のための雇用主
の国民保険料の引き上げを含む10月の予算案を擁護していた。
MINKABU PRESS