27日の東京株式市場はリスク選好の流れが加速し、日経平均株価は1200円あま
りの急騰を演じた。直近2営業日合計では1800円以上の上昇を示し、未踏の5万円
大台乗せを果たし、大幅に最高値を更新した。
大引けの日経平均株価は前営業日比1212円67銭高の5万512円32銭と続急
騰。プライム市場の売買高概算は19億2747万株、売買代金概算は6兆1130億
円。値上がり銘柄数は1418、対して値下がり銘柄数は166、変わらずは30銘柄
だった。
きょうの東京市場は強気一辺倒の地合いで、朝方取引開始後すぐに5万円大台乗せを
達成。その後も波状的な買いが続き、後場後半になると先物買いを絡める形でほぼ一貫
して水準を切り上げる展開となった。前週末の米国株市場では、9月の米消費者物価指
数(CPI)がコンセンサスを下回る内容だったことでFRBによる利下げ期待が高ま
り、NYダウ、ナスダック総合株価指数、S&P500指数が揃って史上最高値を更
新。外国為替市場でも一時1ドル=153円台での推移と円安が進んだことも東京市場
に追い風となった。トランプ米大統領の来日で、あすには高市早苗首相との日米首脳会
談を控えており、これを前に政策期待の買いが全体指数を押し上げた格好だ。AI・半
導体関連株を買い戻す動きが顕著で、投資家のセンチメントを強気に傾ける背景となっ
ている。値上がり銘柄数は1400を超え、全体の88%を占めるなど旺盛な物色意欲
を裏付けている。
個別では、ソフトバンクグループ<9984>が群を抜く売買代金をこなし大幅高、キオ
クシアホールディングス<285A.T>の上げ足の強さも際立った。アドバンテスト
<6857>、フジクラ<5803>が大幅高。川崎重工業<7012>も値を飛ばした。JX金属
<5016>も物色人気。第一稀元素化学工業<4082>が値上がり率トップに買われ、アス
テリア<3853>も急騰。Link-Uグループ<4446>、東京計器<7721>、東洋エン
ジニアリング<6330>も大幅高を演じた。
半面、信越化学工業<4063>、リクルートホールディングス<6098>が冴えず、中外
製薬<4519>も値を下げた。安川電機<6506>も売りに押された。霞ヶ関キャピタル<
3498>がストップ安に売り込まれ、大同メタル工業<7245>、KOA<6999>も大きく
値を下げた。シマノ<7309>、良品計画<7453>、マクニカホールディングス<3132>
なども安い。
出所:MINKABU PRESS