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2025年05月23日(金)05時35分

NY外為市況=一時144円台

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日本時間午前5時33分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  143.93 + 0.25 (+ 0.17%) 144.40 / 142.81
ユーロ・ドル 1.1282 - 0.0049 (- 0.43%) 1.1345 / 1.1256
ポンド・ドル 1.3417 - 0.0003 (- 0.02%) 1.3441 / 1.3391
ドル・スイス 0.8284 + 0.0029 (+ 0.35%) 0.8307 / 0.8234
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<きょうの材料>
※経済指標
*米新規失業保険申請件数(5月17日週)21:30
結果 22.7万人
予想 23.0万人 前回 22.9万人
*失業保険継続需給者数(5月10日週)21:30
結果 190.3万人
予想 188.2万人 前回 186.7万人(188.1万人から修正)
*米製造業PMI(5月・速報)22:45
結果 52.3
予想 49.9 前回 50.2
*米サービス業PMI(5月・速報)22:45
結果 52.3
予想 51.0 前回 50.8
*米コンポジットPMI(5月・速報)22:45
結果 52.1
予想 50.3 前回 50.6
*米中古住宅販売件数(年率)(4月)23:00
結果 400万件
予想 410万件 前回 402万件
*米下院、トランプ税制法案の修正案を可決
 米下院は、年末の増税を回避する一方で米財政負担を増大させる、トランプ大統領が
掲げる減税策を盛り込んだ税制改革法案を可決した。同法案は上院に送られる。
*ウォラーFRB理事
・関税が下がるなら、下半期に利下げの見通し。
・関税による物価上昇が持続するとは見込まず。
・市場はいっそうの財政規律を求めている。
*パウエル議長、6月24日に半期一度の議会証言
 パウエルFRB議長が6月24日に下院金融サービス委員会で半期一度の議会証言を
行う。同委員会がメールで発表した。
*トランプ大統領、カナダでのG7首脳会議に出席へ
 ホワイトハウスのレビット報道官によると、6月15日から17日までカナダで開催
されるG7首脳会議に出席すると発表した。
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<明日の材料と事前予想>
【英国】
GfK消費者信頼感調査(5月)08:01
予想 -22 前回 -23
小売売上高(4月)15:00
予想 0.3% 前回 0.4%(前月比)
予想 4.4% 前回 2.6%(前年比)
予想 0.1% 前回 0.5%(除自動車燃料・前月比)
予想 4.3% 前回 3.3%(除自動車燃料・前年比)
【日本】
消費者物価指数(4月)08:30
予想 3.5% 前回 3.6%(前年比)
予想 3.5% 前回 3.2%(生鮮食料品除くコア・前年比)
【ユーロ圏】
ドイツ実質GDP(確報値)(第1四半期)15:00
予想 0.2% 前回 0.2%(前期比)
予想 -0.2% 前回 -0.2%(前年比)
予想 -0.4% 前回 -0.4%(季調前前年比)
【カナダ】
小売売上高(3月)21:30
予想 -0.3% 前回 -0.4%(前月比)
予想 -0.1% 前回 0.5%(コア・前月比)
【米国】
新築住宅販売件数(4月)23:00
予想 71.0万件 前回 72.4万件
日本鉄鋼連盟会長が会見
レーンECBチーフエコノミストが講演
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 きょうのNY為替市場、米財政赤字への懸念が一服し、米国債も買い戻される中、ド
ル安が一服した。この日発表の米PMIが予想外に強い内容となったこともドルの買い
戻しに繋がった模様。そのような中、142円台まで下落していたドル円も一時144
円台に戻した。ここ数日、急速に下落していただけに押し目買いや短期筋のショートカ
バーも出ていたようだ。
 ただ、ドルへの弱気な見方に変化はなく、ストラテジストは、現在はドルの複数年に
渡る下落トレンドの始まりだと指摘している。現在の焦点は米財政見通しで、これがド
ルの下落のきっかけとなる可能性があると述べている。また、別の識者も、米財政懸念
が継続すれば、結局、ドルはより大きな代償を払うことになるだろうと警告。
 朝方に米下院がトランプ税制法案の修正案を可決し、上院に送付した。法案は増税を
回避する一方、財政負担を増大させる。トランプ大統領の最初の任期中の減税措置を延
長し、それに新たな減税策を追加することで、米経済成長への打撃回避を目指すが、年
間数千億ドルの赤字と経済格差の拡大が指摘さており、米上院は修正を求めると見られ
ている。
 ユーロドルは戻り売りに押され、1.12ドル台に値を落とす展開。本日の21日線
が1.1280ドル付近に来ており、その水準での推移。
 本日はデギンドスECB副総裁の発言が伝わり、「ECBは今後数カ月以内にインフ
レ目標を達成する見込みだ」と述べた。「われわれは比較的早い時期に2%という物価
安定の定義である対称的、中期的な目標を安定した形で達成する状況に到達すると考え
ている」と述べた。物価上昇抑制の要因として、エネルギーコスト低下とユーロの堅調
さを挙げていた。
 ポンドドルは1.34ドル台で上下動。一時1.33ドルに下落する場面が見られた
ものの下値をサポートされ、年初からの上昇トレンドに変化はない。
 一部からポンドドルは下半期に1.40ドルに達するとの見方も出ている。ポンド強
気派の忍耐が実を結び、ポンドドルは1.35-1.40ドルのレンジに迫っており、
年後半にけて1.40ドルを試す可能性を帯びて来ているという。ドル離れに加え、堅
調な英経済と英中銀の追加利下げへの慎重姿勢がポンドを支援。目先は1.35ドル付
近に強い抵抗があるが、それを突破し、下半期にかけて1.35-1.40ドルで推移
する可能性があるという。
 第1四半期に見られた上昇要因が第2四半期に入っても継続しており、英経済の予想
を上回るパフォーマンスと景気後退シナリオの回避、そして重要な点として、英中銀が
ハト派的な誘惑への抵抗を継続している点がポンドを支えているとしている。一方、ポ
ンドのリスクに敏感な特性を考慮すると、急激で予期せぬセンチメントの変化が、最も
注意すべきリスクとも指摘した。
MINKABU PRESS