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2024年06月06日(木)05時43分

NY外為市況=156円台に買い戻し

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日本時間午前5時42分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  156.13 + 1.25 (+ 0.81%) 156.48 / 154.80
ユーロ・ドル 1.0869 - 0.0010 (- 0.09%) 1.0891 / 1.0854
ポンド・ドル 1.2789 + 0.0019 (+ 0.15%) 1.2795 / 1.2755
ドル・スイス 0.8935 + 0.0033 (+ 0.37%) 0.8949 / 0.8897
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<きょうの材料>
【米国】
*ADP雇用者数(5月)21:15
結果 15.2万人
予想 17.7万人 前回 18.8万人(19.2万人から修正)(前月比)
*ISM非製造業景気指数(5月)23:00
結果 53.8
予想 51.1 前回 49.4
*米週間石油在庫統計(バレル・前週比)23:30
原油 +123.3万(4億5592万)
ガソリン +210.2万(2億3095万)
留出油  +319.7万(1億2249万)
(クッシング地区)
原油 +85.4万(3541万)
()は在庫総量
【カナダ】
*中銀政策金利(6月)22:45
結果 4.75%
予想 4.75% 前回 5.00%
*労働生産性(2024年 第1四半期)21:30
結果 -0.3%
予想 -0.2% 前回 0.2%(0.4%から修正)(前期比)
*マクレム・カナダ中銀総裁(声明)
・インフレが緩和すれば追加利下げを期待するのが妥当。
・インフレの進展は不均一。リスクは残る。
・利下げが早過ぎると、進展を危うくする恐れ。
・世界的な緊張と住宅価格がインフレを刺激する可能性。
・カナダ中銀はコアインフレと需給バランスを注視し続ける。
*マクレム・カナダ中銀総裁(会見)
・利下げのタイミングはデータ次第。
・金利動向は緩やかなものになる可能性が高い。
・FRBと歩調を合わせる必要はない。
・われわれとのかい離には限界がある。
・人口増加が劇的に予測を揺るがすことはない。
・景気はソフトランディングに向かいそうだ。
・経済が潜在成長率を一時的に上回る余地。
・まだ制限的な金融政策が必要。
・バランスシートが正常化すれば量的引締め(QT)は終了の可能性高い。
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<明日の材料と事前予想>
【豪州】
貿易収支(4月)10:30
予想 54.00億豪ドル 前回 50.24億豪ドル
【ユーロ圏】
ドイツ製造業新規受注(4月)15:00
予想 0.5% 前回 -0.4%(前月比)
予想 0.4% 前回 -1.9%(前年比)
ユーロ圏小売売上高(4月)18:00
予想 -0.2% 前回 0.8%(前月比)
予想 0.2% 前回 0.7%(前年比)
ECB理事会(6月)21:15
*中銀預金金利
予想 3.75% 前回 4.00%
ラガルド総裁会見 21:45頃
【米国】
貿易収支(4月)21:30
予想 -750億ドル 前回 -694億ドル
非農業部門労働生産性指数(確報値)(第1四半期)21:30
予想 0.3% 前回 0.3%(前期比)
単位労働コスト
予想 4.7% 前回 4.7%(前期比)
新規失業保険申請件数(05/26 - 06/01)21:30
予想 22.0万件 前回 21.9万件
【カナダ】
国際商品貿易(4月)21:30
予想 -10.5億カナダドル 前回 -22.8億カナダドル
Ivey購買部協会指数(5月)23:00
予想 N/A 前回 63.0
中村日銀審議委員が金融経済懇談会で講演
英DMP調査1年インフレ予想(5月)
欧州議会選挙(9日まで)
インド太平洋経済枠組み(IPEF)閣僚会合・クリーン経済投資家フォーラム
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 きょうのNY為替市場、ドル円は156円台に買い戻された。この日ISM非製造業
景気指数が予想を上回る内容だったことから、ドルの買い戻しが優勢となり、155円
台に値を落としていたドル円は156円台に戻した。一時156.50円付近まで上昇
し、本日156円台前半に来ている21日線を上回ったが、維持できていない。米国債
利回りが再び下げに転じ、ドル円も上値が重くなっているようだ。
 それでも前日の154円台半ばから買い戻しが強まった。前日は上昇トレンドが一旦
終了するのか警戒されたが、いまのところ流れは維持されている。下値では個人投資家
中心に値ごろ感の押し目買いが活発に入るようだ。ただ、ファンド勢には円ショートを
見直す動きも出ているようで、上値では戻り待ちの売りオーダーも多数観測されてい
る。いずれにしろ、金曜日の米雇用統計を待ちたい雰囲気ではある。
 ユーロドルは一時1.08ドル台半ばに伸び悩んだ。今週は1.09ドル台まで一時
回復していたが、1.09ドル台は維持できていない。本日の21日線が1.0835
ドル近辺に来ており、目先の下値メドとして意識される。
 いよいよ明日はECB理事会が開催され、利下げ開始が確実視されている。利下げ自
体は市場も十分に織り込んでおり、注目はその後の利下げペースに移っている。ただ、
雇用はなお底堅く推移し、直近のGDPや企業の景況感は回復の兆候を鮮明につつある
中で、ラガルド総裁は利下げを急ぐ必要はないと見られている。
 利下げ開始ではあるが、タカ派な理事会になる可能性も留意される。ただし、金曜日
に米雇用統計が控えていることもあり、ユーロドルがどう反応するかは未知数。
 ポンドドルは1.27ドル台での小動き。本日は5月の英サービス業PMIの確報値
が発表になり、速報値と変わらずとなっていた。5月の英サービス業の景況感は若干の
低下が見られたものの、50を上回る水準を続けており、第2四半期のプラス成長を裏
付ける強さは堅持している。
 英総選挙のサプライズ実施は5月にG10通貨の中で最も好調だったポンドにとっ
て、プラスとの見方が出ている。労働党が政権に返り咲きそうな情勢となっているが、
財政措置の余地も限られ、所得税と国民保険料の引き上げを行わないという労働党の公
約などを考慮すると、労働党の勝利は、市場には最も優しい結果と考えられるという。
 きょうはカナダ中銀が0.25%の利下げを発表した。カナダドルは終盤に下げ渋っ
たものの、発表直後に売りが強まった。利下げ開始はコンセンサス予想通りではあった
ものの、一部には据え置くのではとの見方も相当程度あった。マクレム総裁は追加利下
げの可能性に言及していたものの、あくまでタイミングはデータ次第という点を強調し
ていた。
MINKABU PRESS