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2024年06月05日(水)15時50分

東京株式(大引け)=347円安、半導体関連などをはじめリスク回避ムード

 5日の東京株式市場は半導体関連などをはじめ主力株中心に売りが広がり、日経平均
株価は下値を探る展開が続いた。下げ渋る場面もあったが戻し切れなかった。
 大引けの日経平均株価は前営業日比347円29銭安の3万8490円17銭と続
落。プライム市場の売買高概算は17億1743万株、売買代金概算は4兆6224億
円。値上がり銘柄数は363、対して値下がり銘柄数は1246、変わらずは39銘柄
だった。
 きょうの東京市場はリスク回避ムードの強い展開を余儀なくされた。前日の米国株市
場では雇用指標の発表を受け米長期金利が低下、NYダウ、ナスダック総合株価指数な
ど主要株価指数が揃って上昇したものの終始不安定な値動きだった。為替市場では米金
利低下を背景に一時ドル売りに拍車がかかり、1ドル=154円台まで円高が進行した
ことも警戒された。一方、取引時間中は一貫して円安方向に振れたのだが、全体相場は
特にこれを好材料視する動きは見られなかった。半導体関連の一角に大口の売りが浴び
せられ、これも市場センチメント悪化につながっている。また、世界景気の先行きに対
する不透明感が投資家の気勢を削いだ。値下がり銘柄数は1200を超え、プライム市
場全体の76%の銘柄が下落する売りニーズの強い地合いだった。
 個別では、売買代金断トツのレーザーテック<6920>が値下がり率でも上位に入る激
しい売られ方となった。また、ディスコ<6146>、東京エレクトロン<8035>、ソシオ
ネクスト<6526>など半導体主力株は総じて安い。三菱UFJフィナンシャル・グルー
プ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクも売られた。ト
ヨタ自動車<7203>が軟調、リクルートホールディングス<6098>の下げも目立つ。博
報堂DYホールディングス<2433>が急落、アイネット<9600>も大幅安。東京計器<
7721>も大きく値を下げた。
 半面、ソフトバンクグループ<9984>が商いを伴い逆行高で目を引く。ソニーグルー
プ<6758>もしっかり。霞ヶ関キャピタル<3498>が買われ、オリンパス<7733>も上
昇した。第一三共<4568>、エーザイ<4523>なども堅調。永谷園ホールディングス<
2899>が値上がり率トップとなり、アンビスホールディングス<7071>も大幅高。ロー
ト製薬<4527>が活況高となり、ユナイテッドアローズ<7606>も値を上げた。
出所:MINKABU PRESS