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日本時間午前5時28分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 151.96 + 1.61 (+ 1.07%) 152.04 / 150.24
ユーロ・ドル 1.1655 - 0.0056 (- 0.48%) 1.1716 / 1.1648
ポンド・ドル 1.3422 - 0.0063 (- 0.47%) 1.3487 / 1.3392
ドル・スイス 0.7984 + 0.0034 (+ 0.43%) 0.7992 / 0.7948
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<きょうの材料>
※経済指標
主な米経済指標の発表はなし
*米3年債入札結果
最高落札利回り 3.576%(WI:3.584%)
応札倍率 2.66倍(前回:2.73倍)
*ミランFRB理事
・不確実性の多くは解消されたと思う。
・中立金利が低下したため、FRBの政策はより引き締め的になっている。
・追加的な引き締めは今後のリスク要因。
・金融政策は先を見据えたものであるべき。
・インフレ見通しについては他者より楽観的。
・中立金利の推定には謙虚である必要。
・実質中立金利の推定値は0.5%だ
・FRBが長期金利を積極的に目標とする必要はない。
・米政府のデータは世界中でゴールドスタンダード。
・回答率の低下は重大な問題となっている。
・10月FOMCまでにデータが得られると楽観視。
・民間データは政府データの代替として不十分。
・金融政策が短期的な政治から隔離されることが重要。
・関税インフレは現時点で確認されていない。
*カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁
大幅利下げを行えば、経済が一時的に高インフレに見舞われることになると指摘。基
本的に経済の潜在成長力や供給能力を超えるペースで景気を押し上げようとすれば、最
終的には経済全体で物価が上昇することになるとも述べた。スタグフレーション的なシ
グナルを示しているとも語った。
*NY連銀調査
NY連銀が発表した9月の月次調査で、米消費者の1年先インフレ期待が3.4%に
上昇した。低・中所得層が特に物価上昇圧力に負担を感じている兆候が見られる。イン
フレ期待の上昇は、年間所得5万ドル未満の世帯と最終学歴が高卒の消費者の間で最も
顕著だった。
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<明日の材料と事前予想>
【日本】
経常収支(8月)08:50
予想 35000億円 前回 26843億円
予想 24000億円 前回 18828億円(季調済)
貿易収支
予想 -1050億円 前回 -1894億円
【NZ】
NZ中銀政策金利(10月)10:00
予想 2.75% 前回 3.00%
【ユーロ圏】
ドイツ鉱工業生産指数(8月)15:00
予想 -0.9% 前回 1.3%(前月比)
予想 -0.8% 前回 1.5%(前年比)
米10年債入札(390億ドル)
FOMC議事録(9月16日-17日開催分)
植田日銀総裁がパリ・ユーロプラス主催イベント出席
バーFRB理事が講演
ムサレム・セントルイス連銀総裁がイベント開会挨拶
カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁がイベント講演
※米政府機関閉鎖の影響で米経済統計の発表は延期になる可能性
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きょうのNY為替市場、ドル円は買いが加速し、152円付近まで急上昇した。高市
氏が自民党総裁に就任し、来週の首班指名を待つ中、市場は円安の動きをさらに加速さ
せた。ドル高も続き、ドル円の上昇をサポート。
首班指名を通過して高市政権誕生になれば、減税など積極財政が期待される中、日銀
も景気に配慮し、利上げペースを想定よりも緩めるのではとの見方も出ている。そのよ
うな中、一部からは円キャリートレード復活の声が出ており、「市場は短期的に円キャ
リートレードが復活したと結論づける可能性が高い」との指摘も出ている。
日銀の政策金利は0.50%とスイス以外の国と比較すれば圧倒的に金利水準が低
い。そのような中、日銀の利上げペースが想定ほど早くはないとの観測が広がれば、円
キャリートレードが台頭してもおかはしくない。また、米政府機関が閉鎖しているにも
かかわらず、米株式市場は堅調な動きをしており、市場のリスク許容度が高まっている
ことも、円キャリートレードをフォローする。
ファンド勢も150円台後半辺りから、ロングを形成し始めているとの観測も出て、
ドル円は上値追いの雰囲気が強まっている。過熱感を測るテクニカル指標であるRSI
は68と、まだ買われ過ぎの水準である70は下回っており、もう一段上値を試せそう
な気配はある。
ユーロドルは1.16ドル台半ばに下落。21日線を下放れる展開が見られており、
目先は100日線が1.1625ドル付近に来ており、下値メドとして意識されそう
だ。
フランスの政治リスクが再び意識されていることで、投資家がユーロ上昇への賭けを
縮小した可能性が高い。しかし、ユーロへの影響は抑制されたものに留まるはずだとの
指摘も出ている。市場は政治危機を見ているが、債務不履行の真の脅威は認識していな
い。また、債務不履行が視野に入ったとしても、ECBがその前に支援を提供すること
が予想されるという。
さらに、ユーロ圏全体では経常収支が黒字であることから、フランス国内のファンダ
メンタルズ悪化から、ユーロをある程度保護するはずだとも述べている。ただ、投資家
がドルショートを解消する可能性はあることから、短期的にはユーロドルは下値を模索
する余地はあると見ているという。
ポンドドルはNY時間に入って下げ渋ったものの、一時1.33ドル台まで下落。下
押す展開まではまだ見られていないものの、21日線と100日線の下での推移が続い
ている。一方、ポンドは対ユーロや円では上昇。ポンドにポジティブな材料が出たとい
うよりも、政治的な材料で円とユーロが下落といった印象。本日のポンド円は203円
台まで上げ幅を拡大し、昨年7月以来の高値水準を更新した。
英国側の支援材料が乏しいため、現在のポンドの上昇は持続しにくいとの指摘も出て
いる。英経済指標は最近弱含みを示しており、先週発表の9月英サービス業PMIは速
報値から下方修正され、英中銀の意思決定者パネル調査でも2020年以来で最も弱い
雇用意欲が確認されている。
MINKABU PRESS