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2024年06月01日(土)05時33分

NY外為市況=下に往って来い

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日本時間午前5時31分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  157.32 + 0.50 (+ 0.32%) 157.37 / 156.56
ユーロ・ドル 1.0847 + 0.0015 (+ 0.14%) 1.0882 / 1.0811
ポンド・ドル 1.2743 + 0.0011 (+ 0.09%) 1.2766 / 1.2700
ドル・スイス 0.9024 - 0.0009 (- 0.10%) 0.9069 / 0.9003
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<きょうの材料>
【米国】
*個人所得(4月)21:30
結果 0.3%
予想 0.4% 前回 0.5%(前月比)
*個人支出
結果 0.2%
予想 0.3% 前回 0.7%(0.8%から修正)(前月比)
*PCEデフレータ(4月)21:30
結果 0.3%
予想 0.4% 前回 0.3%(前月比)
結果 2.7%
予想 2.7% 前回 2.7%(前年比)
結果 0.2%
予想 0.3% 前回 0.3%(コア・前月比)
結果 2.8%
予想 2.8% 前回 2.8%(コア・前年比)
*シカゴ購買部協会景気指数(PMI)(5月)22:45
結果 35.4
予想 40.0 前回 37.9
*カナダ財政赤字、23年度は急拡大
 カナダ財務省が2023年度(23年4月~24年3月)の財政収支の暫定値を公表
していたが、は509.3億加ドルの赤字となった。高金利を背景に公的債務費用が3
5%急増したことなどが響いた。確報値は今秋発表される予定。
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<明日の材料と事前予想>
【中国】
財新製造業PMI(5月)10:45
予想 51.7 前回 51.4
【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI(確報値)(5月)16:55
予想 45.4 前回 45.4
ユーロ圏製造業PMI(確報値)(5月)17:00
予想 47.4 前回 47.4
【英国】
製造業PMI(確報値)(5月)17:30
予想 51.3 前回 51.3
【米国】
製造業PMI(確報値)(5月)22:45
予想 50.9 前回 50.9
建設支出(4月)23:00
予想 0.2% 前回 -0.2%(前月比)
ISM製造業景気指数(5月)23:00
予想 49.8 前回 49.2
米自動車販売(5月)
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 きょうのNY為替市場、ドル円は下に往って来いの展開が見られた。序盤はこの日発
表の4月のPCEデフレータを受けてドルが売られ、ドル円は156円台半ばまで一時
下落した。
 総合指数は前年比2.7%、コア指数は前年比2.8%と前回から変わらず、予想通
りの内容ではあった。ただ、先日の米消費者物価指数(CPI)同様にインフレの再上
昇は確認されず、今後の鈍化を期待させる内容ではあった。短期金融市場は前日とほぼ
変わらず、FRBの年内1回か2回の利下げの可能性を見ている。
 米国債利回りも低下し、ドル円も売りに押されたものの、動きが一巡すると157円
台に戻している。特段の材料は見当たらなかったが、月末ということもあり、ロンドン
フィキシングかけて実需の動きが出ていた可能性もありそうだ。
 財務省が本日、外国為替平衡操作を発表し、4、5月に実施した為替介入が総額9兆
7885億円と過去最高となった。ほぼ予想範囲内で10兆円を超えていなかったこと
もあり、ドル円の反応は限定的だった。この発表を受けてストラテジストからは、財務
省は最近実施したような大規模な為替介入は繰り返さないだろうとの見方が出ていた。
為替介入が外貨準備の5%近くに迫っており、この規模の介入を毎月繰り返すのは難し
いという。
 ユーロドルは買い戻しが優勢となり、一時1.08ドル台後半まで買い戻されてい
た。本日は5月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が発表になっていたが、
総合指数は前年比2.6%と2月以来の伸びとなったほか、コア指数も予想を上回る伸
びとなった。ドイツを始め、ユーロ圏の景況感に改善も見られ、雇用の数字も強い内容
が続いている。来週はECB理事会が開催され、0.25%ポイントの利下げが確実視
されているが、その後の利下げの道筋については、やや不透明な部分も台頭している。
 短期金融市場では来週を含めて、年内2回ないしは3回の利下げを見込んでいるが、
ECB理事会を経て、変化が出る可能性も留意される。ラガルド総裁は来週の理事会で
先行きのヒントは出さないと見られているようだ。
 きょうのポンドドルは一旦1.2765ドル付近まで上昇した後、終盤になって1.
27ドル台前半に伸び悩んた。ストラテジストやファンド・マネージャーは7月4日の
英選挙を前に新政権が安定をもたらし、長年に渡って市場の重荷となってきた政治的障
害が取り除かれることを期待している。世論調査では野党・労働党が大きくリードして
いるが、労働党が勝利した場合、EUとの関係が再構築され、それはポンド高に繋がる
のではとの見方もあるようだ。
MINKABU PRESS