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2024年05月30日(木)05時30分

NY外為市況=157.70円付近

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日本時間午前5時30分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  157.69 + 0.52 (+ 0.33%) 157.71 / 156.92
ユーロ・ドル 1.0801 - 0.0056 (- 0.52%) 1.0860 / 1.0800
ポンド・ドル 1.2701 - 0.0061 (- 0.48%) 1.2772 / 1.2699
ドル・スイス 0.9133 + 0.0008 (+ 0.09%) 0.9144 / 0.9113
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<きょうの材料>
※経済指標
*リッチモンド連銀製造業指数(5月)23:00
結果 0.0
予想 -7.0 前回 -7.0
※発言・ニュース
*米地区連銀報告(ベージュブック)
・経済活動は大半の地区で微増
・小売売上高は裁量消費の減少を示す。
・物価に対する感度の高まりが消費活動を制限。
・雇用は小幅増加、4地区は変化なし。
・物価は緩やかなペースで上昇。今後も続く見込み。
*米7年債入札結果
最高落札利回り 4.650%(WI:4.637%)
応札倍率    2.43倍(前回:2.48倍)
*クリーブランド連銀
 クリーブランド連銀はゴールドマン出身のベス・ハマック氏を次期総裁に指名した。
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<明日の材料と事前予想>
【ユーロ圏】
ユーロ圏消費者信頼感指数(確報値)(5月)18:00
予想 -14.3 前回 -14.3
ユーロ圏景況感(5月)18:00
予想 96.1  前回 95.6
ユーロ圏失業率(4月)18:00
予想 6.5% 前回 6.5%
【米国】
実質GDP(改定値)(第1四半期)21:30
予想 1.3% 前回 1.6%(前期比年率)
個人消費
予想 2.2% 前回 2.5%(前期比年率)
GDPデフレータ
予想 3.1% 前回 3.1%(前期比年率)
PCEコアデフレータ
予想 3.7% 前回 3.7%(前期比年率)
卸売在庫(速報値)(4月)21:30
予想 0.0% 前回 -0.4%(前月比)
新規失業保険申請件数(05/19 - 05/25)21:30
予想 21.6万件 前回 21.5万件
中古住宅販売成約指数(4月)23:00
予想 0.0% 前回 3.4%(前月比)
国内自動車各社4月世界販売生産実績
ブリーデン英中銀副総裁がイベント講演
ウィリアムズNY連銀総裁がNYエコノミッククラブで講演(質疑応答あり)
ローガン・ダラス連銀総裁がイベント講演(質疑応答あり)
ボスティック・アトランタ連銀総裁が経済見通しについて講演(質疑応答あり)
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 きょうもNY為替市場はドル買いが優勢となり、ドル円は157.70円付近まで上
昇した。5月2日に財務省が介入したと思われる水準まで戻す展開が見られた。米国債
利回りの上昇と伴にドルも次第に底堅さを取り戻しているが、FOMC委員による一貫
して顕著なタカ派スタンスがドルを下支えしている。
 直近ではカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が大幅なインフレ改善が確認されるまで
利下げを先送りするよう主張し、インフレが持続すれば利上げの可能性にまで言及して
いた。
 ただ、一部からは、今後のデータはドルにとってリスクとの指摘も出ている。明日の
GDP改定値、金曜日にはFRBが参照しているインフレ指標であるPCEデフレータ
などの指標がドルを変動させる可能性もあるという。GDPは個人消費の下方修正で速
報値からの下方改定が見込まれており、PCEデフレータはインフレの落ち着きを示す
ものと予想されている。その場合、ドルに下押し圧力がかかる可能性もあると見ている
ようだ。
 ユーロドルは1.08ドルちょうど付近に下落。1.08ドル台前半には21日線と
100日線が交差しており、次第に上値が重くなって来ている中で、明日以降、どう動
くか注目される。来週はECB理事会が6日に予定されており、ユーロにとっては最注
目となる。よほどのサプライズがない限り、ECBはこのサイクルでは初となる0.2
5%ポイントの利下げを実施すると見られている。ユーロ圏の消費者物価指数(HIC
P)は総合指数が目標の2%まで回復しつつあり、ディスインフレは大幅に進展してい
る。
 市場もすでに織り込んでおり、今回はむしろ、年内の追加緩和のスピードと規模とい
う点で今後のステップのヒントを探る理事会になりそうだ。本日はドイツの5月の消費
者物価指数(HICP)の速報値が発表になっていたが、インフレが2カ月連続で上昇
し、ECBにとっての課題の大きさを浮き彫りにしている。今回のインフレ加速は前年
の公共交通の格安チケットが導入されたことによるベース効果が大きく寄与した。スト
ラテジストからは、6月の利下げを頓挫させる公算は小さいが、ECBが追加利下げの
時期について新たなガイダンスを来週に打ち出すことはできないとの見方が強いと指摘
した。
 ポンドはNY時間にかけて急速に戻り売りに押され、ポンドドルは1.27ドルちょ
うど付近まで下落した。ポンドは対ユーロでの買いが強まっていたが、その動きも本日
は巻き返されている。
 ECBと英中銀との利下げに対する温度差が出ており、ECBは来週の理事会での利
下げが確実視されているものの、英中銀は7月初めに総選挙が予定されていることもあ
り、早くても8月以降、最有力は9月か11月と見られている。ただ、ここに来て株式
市場が調整色を強めていることもあって、ポンドもロングポジションの整理が強まって
いる可能性も指摘されている。
MINKABU PRESS