経済ニュース

<< 一覧に戻る

2024年05月25日(土)05時56分

NY外為市況=157円付近

--------------------------------------
日本時間午前5時55分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  156.98 + 0.05 (+ 0.03%) 157.15 / 156.82
ユーロ・ドル 1.0847 + 0.0032 (+ 0.30%) 1.0858 / 1.0806
ポンド・ドル 1.2737 + 0.0038 (+ 0.30%) 1.2751 / 1.2676
ドル・スイス 0.9147 + 0.0004 (+ 0.04%) 0.9158 / 0.9134
------------------------------------
<きょうの材料>
*耐久財受注(速報値)(4月)21:30
結果 0.7%
予想 0.3% 前回 0.8%(2.6%から修正)(前月比)
結果 0.4%
予想 0.2% 前回 0.0%(0.2%から修正)(輸送除くコア・前月比)
*ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)(5月)23:00
結果 69.1
予想 67.4 前回 67.4
【カナダ】
*小売売上高(3月)21:30
結果 -0.2%
予想 -0.1% 前回 -0.1%(前月比)
結果 -0.6%
予想 0.1% 前回 -0.2%(-0.3%から修正)(コア・前月比)
*G7声明草案
・為替については従来のコミットメントを改めて表明。
・有害な貿易慣行へ異議を唱える。
・サプライチェーンの弾力性と新興技術の保護に取り組む。
・サービス業を中心としたコアインフレの持続に留意。
・財政バッファーの段階的な再構築取り組む。
*ナーゲル独連銀総裁
・ECBは6月に利下げを実施する可能性。
・次の動きは9月まで待たなければならないだろう。
・利下げに自動操縦はない
・われわれは理事会ごとのアプローチに従う。
・1-3月の賃金上昇は驚きではなかった。
・賃金上昇は過去の高インフレと関連している。
・インフレの傾向は下向き。
・インフレはコア、総合ともに鈍化傾向。
・ECBは物価安定の責務を堅持すべき。
*神田財務官
・為替市場の変動には引き続き注意が必要
・過度な変動があれば適切な行動をとる。
・米国含め各国当局と緊密に連絡を取り合っている。
・介入が稀であることが望ましいのは言うまでもない。
-----------------------------------
<月曜日の材料と事前予想>
【日本】
景気先行指数(確報値)(3月)14:00
予想 111.4 前回 111.4
景気一致指数
予想 113.9 前回 113.9
【ユーロ圏】
ドイツIfo景況感指数(5月)17:00
予想 90.0 前回 89.4
月例経済報告(5月)
植田日銀総裁が日銀金融研究所主催国際コンファランス開会挨拶
内田日銀副総裁が日銀金融研究所主催国際コンファランスで講演
レーンECBチーフエコノミストがユーロ圏のインフレについて講演
EU外相理事会
4年半ぶりとなる日中韓首脳会談(韓国ソウル)
英国市場はスプリングバンクホリデー祝日で休場
米国市場はメモリアルデー祝日で休場
-----------------------------------
 きょうのNY為替市場は前日までのドル買いは一服していたものの円売りも根強く、
ドル円は157円付近での底堅い値動きが続いた。ユーロ円やポンド円といったクロス
円は上値追いが続き、ポンド円は介入前の200円台に一時上昇する場面も見られた。
 FRBの利下げ期待は秋以降に後退しているものの、ECBや英中銀、カナダ中銀な
どは夏までに利下げを開始すると見られている。しかし、それ自体はある程度織り込み
済みで、利下げ開始後の展開に市場の関心は移っている。特にECBは6月の利下げ開
始は認めているものの、それ以降の追加利下げには慎重な雰囲気もうかがえる。そのよ
うな中で、これまでの円売りが対クロスで継続されているのかもしれない。
 本日は日本の全国消費者物価指数(CPI)が発表になっていたが、インフレは落ち
着きを示していた。来週は東京都区部の5月のCPIが発表になるが、特殊事情もあり
急低下した前回からは上回るものの、生鮮除くコア指数は2%を下回る水準が見込まれ
ている。個人消費がなお弱い中、春以降に期待されている賃上げ効果もまだ未確認の状
態。日銀が正常化により積極的になる素地もない。
 ユーロドルは買い戻しの動きが見られ、1.08ドル台半ばに戻した。本日の動きで
100日線がサポートされた格好となっており、リバウンド相場の流れは維持されてい
る。
 きょうも複数のECB理事の発言が伝わっていたが、6月利下げ期待は追認する一
方、その後の利下げについては慎重なようだ。一部からは7月の連続利下げの可能性も
指摘されていたが、さすがにその観測は否定的に見ているようで、可能性があるとして
も9月以降との見方を示していた。
 ポンドドルも買い戻しが優勢となり1.27ドル台を回復。一時1.2750ドル付
近まで上昇し、リバウンド相場の流れを継続している。今週のポンドは様々な材料が重
なったが、底堅い推移を続けている。英消費者物価指数(CPI)で総合指数は2%目
標付近まで急低下したものの、サービスCPIが予想ほど鈍化せず、コア指数も予想を
上回っていた。これを受けて英中銀の6月利下げ期待は一気に後退している。
 そして、今週は何と言ってもスナク英首相が7月4日の総選挙実施を発表したことは
サプライズとなった。年内のどこかでの実施とは見られていたものの、支持率が低迷す
る中で、これほど早い実施は想定されていなかったようだ。
 ただ、政治的にはサプライズだが、予想より早い選挙日程が金融市場に大きな影響を
与えることはないとの見方が多い。短い選挙期間中に与党保守党は明確な敗北の事態は
回避しようとするだろう。世論調査通りなら、野党労働党が勝利し政権交代が実現しそ
うだが、保守党主導のEU離脱を経て、新政権はEUとの関係修復を目指すことになり
そうだという。その場合、ポンドにとっては追い風となる。
MINKABU PRESS