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2024年05月24日(金)05時28分

NY外為市況=ドル買い強まる

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日本時間午前5時28分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  156.91 + 0.11 (+ 0.07%) 157.20 / 156.53
ユーロ・ドル 1.0812 - 0.0011 (- 0.10%) 1.0861 / 1.0805
ポンド・ドル 1.2696 - 0.0021 (- 0.17%) 1.2747 / 1.2686
ドル・スイス 0.9145 - 0.0012 (- 0.13%) 0.9157 / 0.9126
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<きょうの材料>
※経済指標
【米国】
*新規失業保険申請件数(05/12 - 05/18)21:30
結果 21.5万件
予想 21.9万件 前回 22.3万件(22.2万件から修正)
*米製造業PMI(速報値)(5月)22:45
結果 50.9
予想 49.9 前回 50.0
非製造業PMI
結果 54.8
予想 51.5 前回 51.3
コンポジットPMI
結果 54.4
予想 51.2 前回 51.3
*新築住宅販売件数(4月)23:00
結果 63.4万件
予想 67.8万件 前回 66.5万件(69.3万件から修正)
*ボスティック・アトランタ連銀総裁
・昨年のインフレ低下のスピードには驚き
・パンデミック後の経済は金利の影響を受けにくい可能性。
・低コストの負債が利上げに対する人々の感度を鈍らせる。
・景気の過熱を避けるためにもう少し忍耐強くいる必要。
・景気後退のリスクはない。
・物価にはまだかなりの上昇圧力がある。
・パンデミックに対する米国の政策対応は欧州より大きい。
*米住宅ローン金利、1カ月余ぶりに7%割り込む
 米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)が本日日発表した30年物固定金利型住
宅ローンの平均金利は6.94%となり、1カ月余ぶりに7%を割り込んだ。4月中旬
以降、7%を上回る水準で推移していた。
*ビルロワドガロー仏中銀総裁
・6月に利下げを行う可能性が高い。
・遅くとも来年までにインフレは2%に戻る。
・賃金データを過度に解釈してはならない。
・ECBはディスインフレのプロセスに引き続き確信を持っている。
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<明日の材料と事前予想>
【英国】
GfK消費者信頼感調査(5月)08:01
予想 -18 前回 -19
小売売上高(4月)15:00
予想 -0.4% 前回 0.0%(前月比)
予想 -0.2% 前回 0.8%(前年比)
予想 -0.7% 前回 -0.3%(除自動車燃料・前月比)
予想 -1.1% 前回 0.4%(除自動車燃料・前年比)
【日本】
消費者物価指数(4月)08:30
予想 2.5% 前回 2.7%(前年比)
予想 2.2% 前回 2.6%(生鮮食料品除くコア・前年比)
【ユーロ圏】
ドイツ実質GDP(確報値)(第1四半期)15:00
予想 0.2% 前回 0.2%(前期比)
予想 -0.2% 前回 -0.2%(前年比)
予想 -0.9% 前回 -0.9%(季調前前年比)
【カナダ】
小売売上高(3月)21:30
予想 -0.1% 前回 -0.1%(前月比)
予想 0.1% 前回 -0.3%(コア・前月比)
【米国】
耐久財受注(速報値)(4月)21:30
予想 0.3% 前回 0.9%(前月比)
予想 0.2% 前回 0.0%(輸送除くコア・前月比)
ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)(5月)23:00
予想 67.4 前回 67.4
ジョルダン・スイス中銀総裁が講演
ナーゲル独連銀総裁、リントナー独財務相がG7で講演
ウォラーFRB理事、アイルランド中銀主催イベントで講演(質疑応答あり)
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 きょうのNY為替市場はドル買いが優勢となり、ドル円は一時157円台を回復し
た。この日発表の5月調査の米PMIが予想外に強い内容となったことでドル高の反応
が見られた。米国債利回りも上昇し、ドル円は売りオーダーも観測されていた157円
台を一時回復。終盤には米株式市場が大幅安となったことで156円台に戻す展開とな
った。
 米PMIは5月上旬の米企業活動が過去2年間で最も速いペースで加速したことが示
唆され、仕入価格も9月以来の2番目の高水準に上昇し、販売価格指数も上昇してい
た。インフレの粘着性を示唆する内容でもあり、FRBが高金利を長期化させる理由を
与える。
 前日のFOMC議事録で市場にタカ派な雰囲気が広がる中、予想を上回る米PMIに
敏感に反応したようだ。今後も米インフレが期待ほど鈍化せず、年内のFRBの利下げ
期待が更に後退するのではとの警戒感が徐々に広がっている可能性もありそうだ。短期
金融市場では、年内2回の利下げから徐々に1回の可能性にシフトし出している。
 ユーロドルは伸び悩む展開。序盤は1.0860ドル付近まで買い戻されていたが、
1.08ドル台前半に値を落とした。下押しの動きまでは見られていないものの、本日
1.0815ドル付近に来ている100日線に顔合わせしている。
 本日は5月調査分のユーロ圏PMI速報値が発表になっていたが、企業の経済活動は
1年ぶりの高水準に達し、域内の景気回復が本格化しつつあることが示された。エコノ
ミストは「ユーロ圏経済は一段と力強さを増している。新規受注が健全に伸びており、
企業の信頼感も着実な雇用ペースに反映されている」と述べていた。
 ECBの6月利下げは確実視されているものの、その後については見方が分かれてい
る。短期金融市場では年末までに2回の利下げを完全に織り込み、3回目については4
0%程度の可能性で見ている状況。今後さらに強いデータが示されるようであれば、期
待は後退する可能性もありそうだ。
 ポンドドルは1.27ドル割れ。前日の英消費者物価指数(CPI)が、サービスを
中心に予想以上にインフレの粘着性を示したことから、英中銀の6月利下げの期待に黄
色信号が点灯している。
 そのような中、前日にスナク英首相が総選挙を想定よりもかなり早い7月4日に実施
すると表明したことで、英中銀が来月の政策委員会(MPC)で金利を据え置く理由が
さらに増えたとの見方が出ている。英中銀は政府から独立した存在だが、利下げ決定が
政治的に利用されることは避けたいはずだという。総選挙後の8月開始の理由に十分な
るという。
MINKABU PRESS