31日の東京株式市場は、寄り付き直後は下げに沈む場面がみられながらも強調展開
を続け、上げ幅は一時500円に迫った。終値は4日ぶりに4万1000円台を回復し
た。
大引けの日経平均株価は前営業日比415円12銭高の4万1069円82銭と5日
ぶり反発。プライム市場の売買高概算は21億2974万株、売買代金概算は5兆38
77億円。値上がり銘柄数は1271、対して値下がり銘柄数は305、変わらずは4
7銘柄だった。
日銀の金融政策決定会合では、市場のコンセンサス通りに政策金利の据え置きが決ま
った。引け後には植田和男総裁の記者会見が予定されているものの、結果公表後に日経
平均は後場に上げ幅を拡大した。30日に決算を発表したメタ・プラットフォームズ<
META>やマイクロソフト<MSFT>の株価が時間外で大幅高となり、米株価指数
先物が上昇したことが、日本株の追い風になった。米連邦公開市場委員会(FOMC)
も金融政策の修正はなかったが、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の記
者会見での発言がタカ派的と受け止められ、為替がドル高・円安方向に振れ、先物買い
を通じて日本株を押し上げる要因となった。企業の決算発表も本格化し、個別物色の傾
向が強まった。この日は月末とあって、機関投資家のリバランス目的の株買いが入り、
株価指数を押し上げたとの見方がある。
個別では売買代金トップのディスコ<6146>と2位のフジクラ<5803>が急騰。アド
バンテスト<6857>やレーザーテック<6920>が買われたほか、サンリオ<8136>やソ
フトバンクグループ<9984>が値を上げ、京セラ<6971>や日本電気硝子<5214>、南
海電気鉄道<9044>が大幅高。アイ・ピー・エス<4390>がストップ高に買われ、ヤマ
トホールディングス<9064>とさくらインターネット<3778>が値を飛ばし、日本M&
Aセンターホールディングス<2127>とフィックスターズ<3687>、アステラス製薬<
4503>が堅調だった。
半面、トヨタ自動車<7203>とパナソニック ホールディングス<6752>、東京電力
ホールディングス<9501>が冴えない展開。武田薬品工業<4502>や富士通<6702>、
アシックス<7936>が株価水準を切り下げたほか、住友金属鉱山<5713>と日鉄ソリュ
ーションズ<2327>が下値を探り、JCRファーマ<4552>と三和ホールディングス<
5929>が急落した。
出所:MINKABU PRESS