■経済ニュース

  【NY外為市況=160.80円付近に上昇】
  2024/06/27(木)

-------------------------------------- 日本時間午前5時33分現在での主要通貨は以下の通り。            直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値 ドル・円  160.79 + 1.09 (+ 0.68%) 160.84 / 159.62 ユーロ・ドル 1.0678 - 0.0036 (- 0.34%) 1.0718 / 1.0666 ポンド・ドル 1.2621 - 0.0065 (- 0.51%) 1.2693 / 1.2616 ドル・スイス 0.8974 + 0.0027 (+ 0.30%) 0.8983 / 0.8945 ------------------------------------ <きょうの材料> 【米国】 *新築住宅販売件数(5月)23:00 結果 61.9万件 予想 65.2万件 前回 69.8万件(63.4万件から修正) *米週間石油在庫統計(バレル・前週比)23:30 原油 +359.1万(4億6070万) ガソリン +265.4万(2億3389万) 留出油  -37.7万(1億2126万) (クッシング地区) 原油 -22.6万(3390万) ()は在庫総量 *米5年債入札結果 最高落札利回り 4.331%(WI:4.335%) 応札倍率    2.35倍(前回:2.30倍) *神田財務官 ・過度な変動あれば適切な対応取る。 ・急速な円安の進行には懸念。 ・特定の相場水準は対象に考えていない。 ・投機によるというのが市場の多くの人の見方。 ・足元の動きは急激。 ・投機などによる無秩序な動きに対応する方針は不変。 ・最近の急速な円安の進行に関しては深刻な懸念有する。 ・最近の為替の動きは一方向 ・高い警戒感を持って市場の動向を注視。 ・行き過ぎた動きに対しては必要な対応を取る。 ----------------------------------- <明日の材料と事前予想> 【ユーロ圏】 ユーロ圏消費者信頼感指数(確報値)(6月)18:00 予想 -14.0 速報 -14.0 ユーロ圏景況感(6月)18:00 予想 96.0  前回 96.0 【米国】 卸売在庫(速報値)(5月)21:30 予想 0.1% 前回 0.1%(前月比) 実質GDP(確報値)(第1四半期)21:30 予想 1.5% 改定 1.3% 個人消費 予想 2.0% 改定 2.0% GDPデフレータ 予想 3.0% 改定 3.0% PCEコアデフレータ 予想 3.6% 改定 3.6% 耐久財受注(速報値)(5月)21:30 予想 0.1% 前回 0.6%(前月比) 予想 0.1% 前回 0.4%(輸送除くコア・前月比) 新規失業保険申請件数(06/16 - 06/22)21:30 予想 23.4万件 前回 23.8万件 中古住宅販売成約指数(5月)23:00 予想 1.0% 前回 -7.7%(前月比) 日本資金循環統計(1月-3月) 英中銀金融安定報告・議事録公表 ハウザー豪中銀副総裁、経済フォーラム出席 米大統領選第1回テレビ討論会(激戦州ジョージア州アトランタ) EU首脳会議 -----------------------------------  きょうのNY為替市場でドル円は上値追いが加速し、160.80円近辺まで上げ幅 を拡大した。本日は円安のほかドル高の動きもドル円を押し上げた。ポイントとして意 識された160円を突破し、財務省が春の大型連休時に介入を実施した160円台前半 の水準も突破したことから、ストップを巻き込んで買いが加速した模様。  NY時間に入って神田財務官の発言が伝わり「過度な変動があれば適切な対応取る」 と述べていた。「足元の動きは急激」との認識も示していた。ドル円も発言が伝わった 瞬間は売りの反応が見られたものの、直ぐに切り返す展開となった。この反応も上げに 拍車をかけたのかもしれない。  FRBの利下げ開始が遠のく中、ドル指数は昨年11月以来の高値水準に上昇。FR Bの長期に渡る高金利の姿勢で、他の主要国との金利差に大きな開きを残しており、ド ルは年初来の高値に上昇している。  財務省の介入警戒感が高まりそうな水準に入ってきたが、市場では163円程度まで はないのではとの見方も出ているようだ。神田財務官の発言とは裏腹に円安のスピード は前回の介入時ほどは高まっていない。米財務省の監視対象に再び入る中、介入のハー ドルは高いとも見られているようだ。少なくとも金曜日のPCEデフレータへの反応は 確認したいところではある。  ユーロドルは1.06ドル台に再び下落。ただ、今月の中旬以降、1.0670ドル 付近は強いサポートとなっており、本日もその水準でサポートされていた。次第に上値 が重くなっているが、日曜日のフランス総選挙の第1回目投票を市場は警戒している。 世論調査ではルペン氏率いる右派政党の国民連合(RN)とその同盟勢力が36%の票 を獲得すると見られている。一方、左派連合は28.5%、マクロン大統領のグループ は21%となっている。  右派が勢力を増した場合、以前であればフランスのEUやユーロからの離脱が取り沙 汰されたが、いまは目標を「EUに留まって内側から改革」へとシフトさせており、そ れへの心配はない。むしろ、フランスの財政赤字への懸念のほうが大きいと見られてい る。  ルペン氏がかねてから表明している計画にエネルギーの付加価値税削減や、マクロン 大統領が導入した年金支給開始年齢引き上げ撤回などが盛り込まれ、それは財政赤字を さらに拡大させかねない。フランスの財政赤字はGDP比で5.5%に悪化しており、 イタリアに次いで悪い。欧州委員会はEUの規律である3%に違反していると通告して いるが、重要過ぎる国であるフランスには一定の裁量を認めてきた。ただ、ここに来て ルペン氏とEUが対峙するようであれば、ユーロにとっては圧迫要因となる。  ポンドドルも売りが強まり、1.26ドル台前半の水準に下落。きょうの下げで10 0日線も下回った格好。フィボナッチ38.2%戻しの水準もブレイクし、目先は1. 2580ドル付近に来ている50%戻しの水準が意識される。  市場は来週7月4日の英総選挙に注目しているが、世論調査では野党・労働党が勝利 し政権交代になる可能性が高まっている。その場合、新首相が誰になるかにかかわら ず、ポンドは支持される可能性が高いと見られている。  しかし、労働党が政権を取れば近隣諸国との関係改善が期待されているようだが、同 党のマニフェストではEUへの再加盟を否定しており、単一市場や関税同盟への復帰も 公約していない。そのため、ポンドに対する軌道を変えるには不十分で慎重なものにな るとも見られている。 MINKABU PRESS


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