移動平均線
【1】移動平均線とは?
移動平均線とは、一定期間の価格の平均を導き出し、その期間の末日に表示させ、時間の経過に沿って並べたものである。移動平均線はジョセフ・E・グランビル氏が、200日移動平均線が信頼できるとして紹介したのが始まりとされている。
【2】移動平均線とポイント
(例)5日移動平均線の計算式
5日間移動平均線は、過去5日間の終値の平均であることから、仮に基準日が100円でそこから毎日1円ずつ上昇している通貨ペアがあるとして、5日目(基準日を除く)は105円となるので、計算式は
(101+102+103+104+105)÷5=103円となり、5日移動平均線は「103円」となります。
【3】移動平均線の基本的な考え方 ※200日移動平均線に基づく
※ 買いシグナル
(1) 移動平均線が低下後に横ばい、もしくは上昇基調となったときに価格が移動平均線を上回った場合には、重要な買いシグナルとなる
(2) 移動平均線が上昇基調を維持しているにもかかわらず、価格が移動平均線を下回って推移するような場合には、買いで対応するタイミングである
(3) 価格が上昇基調を描く移動平均線の上方にあり、この移動平均線に向かって価格が下落しながらも、移動平均線を下抜けずに反転する場合には買いシグナル点灯となる
(4) 価格が下落し移動平均線より大きく下方かい離した場合は、移動平均線に向かって自律的に反発する可能性があり、この反発狙いにより買いに入るパターンがある。ただし、短期的な動きとなることが想定されることから買いで入るタイミングには注意が必要。
※ 売りシグナル
(1) 移動平均線が上昇後に横ばい、もしくは低下基調となったときにレートが移動平均線を下回った場合は売りシグナル点灯となる
(2) 移動平均線が低下基調を維持しているにも関わらず、レートがその移動平均線を上回るような場合には、売りで対応するタイミングである
(3) レートが低下基調となっている移動平均線の下方にあり、この移動平均線に向かってレートが上昇しながらも、移動平均線を上抜けずに反転する場合には売りシグナル点灯となる
(4) 価格が上昇し移動平均線より大きく上方かい離した場合は、移動平均線に向かって自律的に反落する可能性があり、この反落狙いにより売りに入るパターンがある。ただし、短期的な動きとなることが想定されることから売りで入るタイミングには注意が必要。
これらの「移動平均線の基本法則」については、200日移動平均線を根底とした考え方であり、日々の価格の動きからは遅行性が強い。したがって、短・中期の売買に使うには難しい面があるものの、上昇基調の時には下値の支持線として、下落基調の時には上値の抵抗線として使うことができる。短期・中期の売買の際にも相場の大きな流れを把握するのに役に立つ。
【4】ゴールデンクロスとデッドクロス ※チャート参照
(1) ゴールデンクロス
ゴールデンクロスとは、レートが交差する移動平均線よりも上の水準にあり、短期移動平均線が中・長期の移動平均線を、あるいは中期移動平均線が長期移動平均線を下から上に抜ける動きで交差した場合を示す。なお、交差する移動平均線がともに上昇基調だった場合は、より一層強気な基調への転換を指すものとなる。
(2) デッドクロス
デッドクロスとは、レートが交差する移動平均線の下にあり、短期移動平均線が中・長期の移動平均線を、あるいは中期移動平均線が長期移動平均線を上から下抜ける動きで交差した場合を指す。なお、交差する移動平均線がともに下落基調だった場合は、より一層強気な基調への転換を示すものとなる。
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※ 「移動平均線」はドル円/ユーロドル/ユーロ円/ポンド円/南アフリカランド(ZAR)円/加ドル(カナダドル)円/豪ドル(オーストラリアドル)円/NZドル(ニュージーランドドル)円の計8通貨ペアで構成されており、「テクニカルレベル一覧」で配信されております。