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ストキャスティクス

【1】ストキャスティクスとは?

ストキャスティクス(Stochastic)は、オシレーター系テクニカル手法に該当するが、本来のStochasticは「推計学(推計統計学)的な・・・」という意味がある。テクニカル分析でのストキャスティクスとは、日々のレートの終値と定めた日数のレンジを比較している。


出所:LION FX 図1 ローソク足とファスト・ストキャスティクス

※ファスト・ストキャスティクスの見方
ストキャスティクスは、%Kと%Dの2本のラインによって成り立っている。この2本の線のうち%Dライン(上図・緑線)は重要であり、相場の売買シグナルを示唆するものとなる。ストキャスティクスの主目的としては、定められた期間のレンジのなかで、直近の終値がどの水準に位置するか(売られ過ぎ・買われ過ぎ)を確認することにある。


出所:LION FX 図2 ローソク足とスロー・ストキャスティクス

※スロー・ストキャスティクスの見方
スロー・ストキャスティクスはファスト・ストキャスティクスよりも動きが遅く、通常はこちらが用いられる。この方式では、ファスト・ストキャスティクスで用いていた%Kラインは使用せずに、%Dラインを前述の%Kラインの代替とする。そして、新たにスピードの遅い%Kライン(前述の%Dライン)の3日移動平均線を新たな%D(チャート上は%SD)とする。

※図1・図2のストキャスティクスを比較すると図2のスロー・ストキャスティクスの方が、振幅が緩やかになっていることがわかる。

※ストキャスティクスの見方
(1)%Kと%D(スロー・ストキャスティクスの場合は%DとSlow%D)の位置を確認することになる。通常は0%に接近すると「売られすぎ」、100%に接近すると「買われすぎ」としている。一般的な解釈としては、30%を割り込むと売られすぎ警戒、70%以上で買われすぎ警戒とされていることが多い。なお、これらの水準については違う解釈もあるのであくまで一般的としておきたい。(上図は20%と80%を判断基準にしています。)

(2)%Kもしくは%D(スロー・ストキャスティクスの場合は%DとSlow%D)が、売られ過ぎ水準を割り込んだ後に再び下から上に抜けるときは買いシグナルが点灯。一方、売られ過ぎ水準を上抜けた後に下に抜けるときは売りシグナルが点灯となる。

(3)%Kと%Dライン(スロー・ストキャスティクスの場合は%DとSlow%D)の交差で見極める。%Kが%Dを上抜けたときに買いシグナルが点灯。一方、%Kが%Dを下抜けたとき、売りシグナルが点灯する。

(4)ダイバージェンス(発散)とコンバージェンス(収束)を見極める。レートが高値を更新しているにもかかわらずオシレーターが前回の高値水準を超えられない場合(※ダイバージェンス)は、レートが近く反落するシグナル(売りシグナル)となる。一方で、レートが安値を更新しているにもかかわらず、オシレーターが前回の安値を下回ってこない場合(※コンバージェンス)は、レートが反発するシグナル(買いシグナル)となる。

※ただし・・・・ストキャスティクスは、一定のレンジ内での推移(ボックス相場)の場合は、明確なシグナルを発するが、明確なトレンド(上昇・下落)が認められる場合は、「ダマシ」が発生しやすいので注意したい。

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