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ちょっと一息

スリランカ学校建設視察日記

ヒロセの理念となっております「人と世界をつなぐ」ということから行っております、学校建設プロジェクトも6カ国目となりました。
今回は、スリランカのキャンディ県デルトタ郡にあるカラガスカダ小学校に教室を建設させていただきました。
デルトタ郡の住人の多くは紅茶と稲作栽培等を収入源としているそうです。スリランカで作られる紅茶をセイロンティーとよびますが、香りがよく、日本でも有名ですね。キャンディ県はスリランカで最初に紅茶が作られた土地だそうです。

大阪からスリランカ最大の都市であるコロンボまでは直行便がなく、途中香港を経由し、飛行時間は合計14時間くらいでした。コロンボから今回の目的地のキャンディ県までは車で3〜4時間の距離です。

コロンボ市内の道路は舗装されていましたが、市内を離れるにつれ道路の路面状況が徐々に悪くなりました。現在、中国やロシアなどがインフラ整備を行っているらしく、あちらこちらで道路等の整備が盛んに行われていました。
スリランカの歴史は、ヨーロッパ各国の占領下の時代から、独立後には民族対立による長期の内戦がほんの数年前まで続いていたため、現在急激な経済成長を遂げる一方、国民の25%が未だ貧困に苦しんでおり、子供や赤ちゃんの死亡率が高いと聞きました。

1日目は、コロンボのホテルに宿泊し、2日目、プランスリランカ統括事務所に伺いました。学校訪問関係の責任者であるクリシャさんより、事務所やスタッフの紹介をしていただきました。統括責任者であるネッドさんとは、今回の学校建設について、ヒロセの取り組みについてなどのお話をしました。その中で私が、パキスタンの少女マララ・ユサフザイについて、意見を求めたところスリランカの現状、子供たちへの教育について熱い思いを語っていただき、今回も微力ながら支援させていただけてよかったと感じました。

予定より1時間くらい早く統括事務所を出てキャンディ市に向かいました。途中、レストランで昼食(カレー)を食べました。運転手さんとクリシャさんは右手を使って食べていたので、私もまねをしてみましたが、うまくつかめず、コツを教えてもらってもやはりうまく食べられなかったので、スプーンを使うことにしました。何よりとても辛く、口の中だけでなく右手の指もしばらくヒリヒリしていました。

宿泊先のホテルに着いたのは午後4時頃だったので、市内観光でもしようと考えていたのですが、明日、生徒たちと一緒にカレーを食べる機会があるかもしれないと考え、ホテルの部屋で右手をうまく使ってカレーを食べる練習をすることにしました。しかし何度やってもうまくできませんでした。

3日目は、最初に特別支援学校(身体障害者の学校)を訪問。校舎から少し離れたところにある、クラフト教室を見学させていただきました。机の上には、お土産屋さんで見たことがあるような木彫りのゾウの置物や、鳥の壁掛けなどがいくつも置かれていました。どれも1つ1つ手作業で作って、販売するそうです。その利益で新たな教材を購入していると聞きました。私が立ち寄ったお土産屋さんの木彫りの置物ももしかしたら、ここの生徒たちが作ったものかもしれないと思うと、帰国前にもう一度お土産屋さんに寄ってみようと思いました。置物のほか、机やいす、木臼などもあり、すべて販売されるそうです。

次に幼稚園を訪問しました。私が教室に入る前、子供達は元気な声で歌を歌っていましたが、私が教室に入ると、歌を止め、不思議そうにこちらを見ていました。子供達は外国人と接する機会がないため、初めての外国人に戸惑っていたようです。
私から少し話かけてみましたが、残念ながらみんな恥ずかしがって話してはもらえませんでした。園児のお母さんたちから「ワデー」という、見た目は穴の開いていないドーナツのような物をいただきました。スリランカでは手軽なスナックとしてよく食べられているもので、レンズ豆を挽いて、玉ねぎや唐辛子を混ぜ合わせて揚げたものです。辛さに驚き、顔から汗を噴き出しながら食べている様子を子供たちもお母さんたちも楽しそうに笑いながら見ていました。少し距離が縮まったかなと思う瞬間でした。

幼稚園から車で10分ほどの場所にある小学校に向かいました。
カメラを構えて近づくと、男子生徒の多くは近くに来て話しかけてくれましたが、女子生徒は教室の中に隠れてしまいました。笑顔がとてもすてきな生徒ばかりでした。

この日最後に訪ねたのは山頂にある2件の保育所でした。ベビーベッドの数が足りずハンモックを代用していたり、設備は十分とは言えないようですが、働くお母さんをみんなでサポートしていて、コミュニティの高さを感じました。

4日目は今回学校建設をさせていただいた、カラガスカル小学校への訪問です。
カラガスカル小学校へはホテルから車で2時間の移動です。
学校に近付くと、学校関係者、保護者とともに、マーチングバンド姿の生徒たちが見えました。マーチングバンドの衣装は生徒たちの保護者のお手製だそうで、カラフルで素敵な衣装を着て、たくさん練習を重ねた成果を私たちに披露してくれ、沿道の生徒たちもみんな笑顔で出迎えてくれたのがとても感動的でした。

落成式の後、ティーパーティを開いていただきました。ティーパーティは結婚式などの際に行われるセレモニーで、カステラやバナナ、トドルというお菓子などテーブルいっぱいに置かれていましたが、時間の関係で3品程度しか食べることができませんでした。

皆さんからの歓迎を受けた後、生徒たちへのプレゼントを渡し、少しお話しする時間をいただいたので、生徒たちに自己紹介をお願いしたのですが、上手く会話をすることができず先生に取り持っていただく形となりました。しかし、帰り際に何人かの生徒から「Thank you!」と声をかけてもらい、もう少し時間に余裕があれば仲良くなれたのになぁと残念な気持ちで学校を後にしました。

今回も純粋な子どもたちの笑顔、子どもやお母さんをみんなで守ろうとするコミュニティの強さを感じ、物質的な豊かさがあっても心の豊かさがなくなりつつある日本の将来に少し不安を感じるとともに、貴重な体験をさせていただいたことに感謝しなければと心から感じました。

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