プロジェクトの背景・概要
プランは、フィリピンで1961年に活動を開始して以来、首都マニラの国統括事務所と11の現地事務所を拠点として住民参加型の地域開発活動に取り組んでいます。
フィリピンの農村部では、政府の教育予算が不足し、学習に適した安全な施設が少なく、教師や授業内容に質の低下が目立ちます。さらに家計の苦しさも原因となって学校を中退する子どもが後を絶ちません。
マスバテ州カワヤン町の中心部には私立のハイスクールがありますが、農業や漁業で生計を立てている多くの家族は高い学費を工面することができません。そのため、カワヤン町マドバッド村にある公立のトーマス・リヴェラ・メモリアルハイスクールの生徒数は年々増加し、教室が不足していました。このハイスクールには、5教室からなる校舎が1棟ありましたが、木材とニッパヤシの屋根の粗末な造りで、台風が発生した場合風雨に耐えることはできない状態でした。
このプロジェクトでは、前述のような状況を改善して良質な学習環境を改善するため、トーマス・リヴェラ・メモリアルハイスクールに校舎1棟(1教室)を建設しました。
学校建設完成
2010年1月18日、校舎の引渡式を実施しました。子どもたち、保護者をはじめとする地域の人々、地方政府担当者などが見守るなか、完成した校舎が、教師と保護者委員会および学校当局に正式に引き渡されました。 完成した校舎は、現在30人の生徒による利用がすでに始まっています。
■子どもたちの学習環境の改善
新しい校舎が完成したことで、現在同校に通う子どもたち174人が安全で快適な環境で教育を受けられるようになりました。安全で清潔な教室の中で子どもたちは安心して過ごせるようになり、集中力が高まるとともに、授業の質があがって学習効果の向上が期待できます。また、学習環境の改善によって、村の子どもたちの就学率は今後上昇することが予想されます。
■住民参加による、地域の能力強化
プロジェクト期間中、子どもたちを含む地域の人々、学校関係者、自治体の各担当者などプロジェクトに係るすべての人々が良好な協力関係を築き、うまく役割分担をしながらプロジェクトに積極的に参加しました。その結果、地域の人々自身が責任を持って、プロジェクトによる成果を継続させていく体制が整いました。さらに、地方自治体からは将来的に、コンピュータの支給や技能カリキュラムの実施、その他の校舎の修繕などについても支援することが約束されました。
現地の声
「新しい教室ができたおかげで、快適な環境で勉強に励むことができるようになりました。」
(レリン・ペラヨ/15歳、3年生)
「今までは台風が来るたびに教室が崩壊し、修繕しなければなりませんでした。これからは修繕費の支出がなくなるので助かります。新しい教室が完成し、親として今まで以上にしっかり学校をサポートしていきたいと思います。」
(フェ・テモサ/生徒の母親)
「以前の、老朽化して、今にも壊れそうな教室が、安全で丈夫な教室へと生まれ変わり、生徒たちは天候に影響されることなく、勉強に集中することができるようになりました。新しい環境のもと、生徒たちは自分たちの能力を十分に発揮できるでしょう。」
(ヘスス・アルバレス/トーマス・リヴェラ・メモリアル・ハイスクール長)
学校訪問(2016年2月)
笑顔溢れる生徒たちが迎えてくれました。
教室外の風景も緑が増え、様変わりしています。
今回もLION Tシャツをプレゼントいたしました。
LION Tシャツを着てハイ、ポーズ!
楽しいレクリエーションにみんな大はしゃぎです。
天気が良いので、外で遊びましょう!
元気にボール遊び、大人も交じって参加しています。
みなさんとても温かく迎えてくれました、ありがとうございました。
学校建設プロジェクト
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