スリランカにおける学校建設プロジェクト
プロジェクトの背景・概要
プランは、スリランカで1981年に活動を開始して以来、コロンボの国統括事務所と7つの現地事務所を拠点として、教育、保健、住環境の改善、住民の収入増加など多岐にわたる分野で、住民参加型の地域開発活動に取り組んでいます。
中部州キャンディ県デルトタ郡には72の村があり、シンハラ人、タミル人、イスラム教徒からなる3万4,456人が暮らしています。この地区は国の中央部に位置し、紅茶で有名な地域です。人々は紅茶産業や稲作、小規模な穀物輸出業、小規模事業や畜産などで生計を立てています。
デルトタ郡にあるカラガスカダ小学校は、385人の児童が通学する大きな学校です。1951年に小学校と前期・後期中学校を併設したカラガスカダ中央学校が創立され、2008年までは学校全体が同じ学校管理委員会によって運営されていました。しかし、2009年に中等教育の拡充を目指して、政府が実施した教育計画によって、同校が小学校と前期・後期中学校に分けられると、それぞれの学校は別々の校長や教師たちによって運営されるようになりました。
上述の分離により、385人の児童が使用できる校舎は4教室を備えた1棟のみとなり、カラガスカダ小学校では教室不足の問題が生じました。暫定的な処置として、後期中学校にある校舎2棟と保護者たちの手で建てられた仮設の教室でも授業を行なっていましたが、校舎2棟を小学校に提供した中学校も同様の問題に直面することになり、根本的な問題の解決には至っていませんでした。
前述の状況を改善するために、このプロジェクトでは、子どもたちが安心・安全で快適な教室で学べるよう校舎1棟(2教室)を建設し、トイレ建設用の資材を支給しました。
スリランカ | 日本 | |
人口 | 2,109万人 | 12,725万人 |
5歳未満児死亡率(1,000人当たり) | 10人 | 3人 |
改善された水源を利用する人の比率(%) | 93 | 100 |
1人当たりのGNI(国民総所得)(米ドル) | 2,920 | 47,870 |
1日1.25米ドル未満で暮らす人の比率(%) | 4 | ‐ |
小学校の就学率(%) | 93 | 100 |
小学校に入学した生徒が最終学年まで残る率(%) | 97 | 100 |
(「ユニセフ世界子共白書2014」より) |
デルトタ郡にあるカラガスカダ小学校は、385人の児童が通学する大きな学校です。1951年に小学校と前期・後期中学校を併設したカラガスカダ中央学校が創立され、2008年までは学校全体が同じ学校管理委員会によって運営されていました。しかし、2009年に中等教育の拡充を目指して、政府が実施した教育計画によって、同校が小学校と前期・後期中学校に分けられると、それぞれの学校は別々の校長や教師たちによって運営されるようになりました。
上述の分離により、385人の児童が使用できる校舎は4教室を備えた1棟のみとなり、カラガスカダ小学校では教室不足の問題が生じました。暫定的な処置として、後期中学校にある校舎2棟と保護者たちの手で建てられた仮設の教室でも授業を行なっていましたが、校舎2棟を小学校に提供した中学校も同様の問題に直面することになり、根本的な問題の解決には至っていませんでした。
前述の状況を改善するために、このプロジェクトでは、子どもたちが安心・安全で快適な教室で学べるよう校舎1棟(2教室)を建設し、トイレ建設用の資材を支給しました。
学校建設完成
工事は順調に進み、2014年2月に新校舎が完成しました。建設工事が当初の計画より早く完了したのは、コミュニティ住民の積極的な協力によって、雨季が始まる前に工事を終えることができたためです。この背景には、深刻な教室不足によって子どもたちが十分な教育環境で学べていない状況を、住民もよく認識しており、建設地の清掃や整地、土砂の崩壊を防止するための擁壁の設置を手伝う等、プロジェクトに非常に協力的だったことが挙げられます。
2014年3月20日に、カラガスカダ小学校新校舎の落成式を執り行いました。落成式には、弊社を含め、大勢の関係者が参列しました。
2014年6月~8月、保護者と学校関係者が主体となってトイレ建設に取り組み、8月末に男女それぞれ1個室ずつのトイレが完成しました。4・5年生はこれまで道路を渡って、前期・後期中学校のトイレを使用しなくてはなりませんでしたが、新しいトイレが校舎のすぐ傍に建設されたことで、清潔なトイレを安心して使用できるようになりました。
■子どもたちの学習環境の改善
新校舎を使用している5年生は男子36人、女子29人の計65人で2クラス体制です。新しい校舎は、パーテーションで仕切って使用しており、集会や保護者会など授業とは違う用途で使用するときパーテーションを取り、大きな教室として使用することができます。子どもたちが過密状態の教室から解放され、子どもにやさしい快適な学習環境で授業を受けることができるようになっただけでなく、様々な学校行事に活用されています。
■住民参加による、地域の能力強化
プロジェクトの期間中、子どもたちや保護者を含む地域の人々や学校関係者などプロジェクトに関わるすべての人々が良好な協力関係を築き、うまく役割分担をしながらプロジェクトに積極的に参加しました。その結果、地域の人々自身が責任を持って、プロジェクトによる成果を継続させていく体制が整いました。
2014年3月20日に、カラガスカダ小学校新校舎の落成式を執り行いました。落成式には、弊社を含め、大勢の関係者が参列しました。
2014年6月~8月、保護者と学校関係者が主体となってトイレ建設に取り組み、8月末に男女それぞれ1個室ずつのトイレが完成しました。4・5年生はこれまで道路を渡って、前期・後期中学校のトイレを使用しなくてはなりませんでしたが、新しいトイレが校舎のすぐ傍に建設されたことで、清潔なトイレを安心して使用できるようになりました。
■子どもたちの学習環境の改善
新校舎を使用している5年生は男子36人、女子29人の計65人で2クラス体制です。新しい校舎は、パーテーションで仕切って使用しており、集会や保護者会など授業とは違う用途で使用するときパーテーションを取り、大きな教室として使用することができます。子どもたちが過密状態の教室から解放され、子どもにやさしい快適な学習環境で授業を受けることができるようになっただけでなく、様々な学校行事に活用されています。
■住民参加による、地域の能力強化
プロジェクトの期間中、子どもたちや保護者を含む地域の人々や学校関係者などプロジェクトに関わるすべての人々が良好な協力関係を築き、うまく役割分担をしながらプロジェクトに積極的に参加しました。その結果、地域の人々自身が責任を持って、プロジェクトによる成果を継続させていく体制が整いました。
現地の声
「新しい教室は、これまで使用していた古い教室よりも広いので、勉強やさまざまな活動がしやすくなりました。ヒロセ通商様、ご支援ありがとうございました」
(ネサミ/カラガスカダ小学校 5年生)
「この小学校は、この地域で唯一のシンハラ系の学校です。他の学校はタミル系やイスラム系です。スリランカの初等教育改革で子どもにやさしい学習形式で学べるようになり、より広い教室スペースが必要になりました。ヒロセ通商様の支援によってできたこの新しい校舎では、5年生が勉強していますが、広いスペースのおかげで、新しい学習形式を実践できています。私も自分の職務を全うすべく、一生懸命取り組んでいます」
(M.M.A.ディーピカ/カラガスカダ小学校 5年生担任)
「私たちの学校にしてくださった多大なご支援に感謝申し上げます。本校は、施設が2箇所に分かれており、多くの児童は、トイレに行くのに道路を渡らなくてはなりませんでした。新しい校舎だけではなく、トイレも支援していただけたことで、より安全な環境で学べるようになりました。ヒロセ通商様、本当にありがとうございました」
(プラサンナ・アベイコーン/カラガスカダ小学校副校長)
(ネサミ/カラガスカダ小学校 5年生)
「この小学校は、この地域で唯一のシンハラ系の学校です。他の学校はタミル系やイスラム系です。スリランカの初等教育改革で子どもにやさしい学習形式で学べるようになり、より広い教室スペースが必要になりました。ヒロセ通商様の支援によってできたこの新しい校舎では、5年生が勉強していますが、広いスペースのおかげで、新しい学習形式を実践できています。私も自分の職務を全うすべく、一生懸命取り組んでいます」
(M.M.A.ディーピカ/カラガスカダ小学校 5年生担任)
「私たちの学校にしてくださった多大なご支援に感謝申し上げます。本校は、施設が2箇所に分かれており、多くの児童は、トイレに行くのに道路を渡らなくてはなりませんでした。新しい校舎だけではなく、トイレも支援していただけたことで、より安全な環境で学べるようになりました。ヒロセ通商様、本当にありがとうございました」
(プラサンナ・アベイコーン/カラガスカダ小学校副校長)
学校建設プロジェクト
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