景気動向指数(DI:ディフュージョン・インデックス)(日本)
【発表機関】内閣府
【発表時期】毎月次、当該月の翌々月上旬
【ポイント】DIが50を上回っていれば、景気拡大、下回っていれば、景気後退
【内 容】
・生産・雇用など様々な経済活動での重要かつ景気に敏感な指標の動きを統合することで、景気の現状把握、将来予測のために作成された総合的な景気指標
・ディフュージョン・インデックス(DI):上昇(拡張)を示している指標の割合を示す。景気の変化『方向』、転換点(景気の山・谷)の判定に用いる。
・コンポジット・インデックス(CI):指標の「量的」な動きを合成した指標。景気変動の『強弱』を定量的(山の高さ・谷の深さ、拡張・後退の勢い)に測定する。
・2008年4月からコンポジット・インデックス(CI)が重要視されている。
【コンポジット・インデックス(CI:Composite Indexes)】⇒ 景気の強弱
・景気に敏感に反応するという観点から選ばれた指標の『変化量』を合成したもの
・経済活動を網羅的に把握したものでないことに留意
・基調は、3ヶ月後方移動平均と7ヶ月後方移動平均で総合的に判断
□先行指数:景気に対し先行して動く⇒景気の動きを予知する(一致指数に数ヶ月先行)
□一致指数:景気に対しほぼ一致して動く⇒景気の現状把握
上昇⇒景気の拡張局面 (変化の大きさ:景気拡張のテンポ)
低下⇒景気の後退局面 (変化の大きさ:景気後退のテンポ)
□遅行指数:景気に対し遅れて動く⇒景気の転換点や局面の確認(一致指数に数ヶ月か半年程度遅行)
【ディフュージョン・インデックス(DI: Diffusion Indexes)】⇒ 景気の方向
・景気の局面の判定に用いる指数:景気の各経済部門への波及の度合いを表す
・改善している指標の割合:50%を上回れば景気が拡張局面、下回れば景気は後退局面
・景気局面の判断:100%か0%で判断
・DIの水準自体の変化は景気変動の大きさないし振幅とは直接的には無関係
□先行指数:景気に対し先行して動く⇒景気の動きを予知する(一致指数に数ヶ月先行)
□一致指数:景気に対しほぼ一致して動く⇒景気の現状把握
上昇⇒景気の拡張局面 (変化の大きさ:景気拡張のテンポ)
低下⇒景気の後退局面 (変化の大きさ:景気後退のテンポ)
□遅行指数:景気に対し遅れて動く⇒景気の転換点や局面の確認(一致指数に数ヶ月から半年程度遅行)
・DIの作成方法
(1)採用した経済指標の統計系列に季節調整を行う
(2)各月の値を3ヵ月前の値と比較して、増加したときには+を、変化なしのときは0を、減少したときは-をつける
(3)先行、一致、遅行の各系列群ごとに採用系列数に占める+の数の割合(%)をDIとする。
・DIの考え方:景気を二局面分割(拡張・後退)
景気の拡張局面:一致指数が基調として(概ね3ヵ月以上)50%を上回っている時
景気の後退局面:一致指数が基調として(概ね3ヵ月以上)50%を下回っている時
景気の山:一致指数が50%を上から下へ横切る時点の近傍
景気の谷:一致指数が50%を下から上へ横切る時点の近傍
先行指数と遅行指数:一致指数による判断の確認
・内閣府による景気基準日付(景気の転換点)の設定: 景気動向指数の一致系列の動きを参考にしつつ、他の主要経済指標の動きや専門家の意見を勘案して行われている。
・CIは、景気変動の大きさやテンポ(量感)の測定を目的として作成されており、景気の変化方向しかわからないDIによる景気判断を補完する指標として公表されている。
(情報提供元 フィスコ)