鉱工業生産指数(生産・出荷・在庫指数)(Index of Industrial Production)(日本)
【発表機関】経済産業省
【発表時期】毎月、速報は翌月下旬(27日頃)、確報は2ヶ月遅れの中旬(16日頃)
【ポイント】鉱工業生産活動を分析
【内 容】
・生産動態統計調査をもとに、鉱工業製品を生産する国内事業所における生産・出荷・在庫に係る諸活動、製造工業の設備の稼働状況・生産能力の動向、生産の先行き2ヶ月の予 測を調査し、国内の鉱工業生産活動を体系的に捉えたもの
・ラスパイレス方式:基準年(西暦末尾が0及び5年)の月平均生産高を100として指数化し、品目別指数を基準年の付加価値額ウェイトによって加重平均する。
・季節調整:原指数は、季節による変動要因を取り除くために曜日・祝祭日要因、うるう年調整を行い、季節調整済指数として公表 季節調整済指数=原指数÷(季節指数x曜日・祝祭日・うるう年指数)
・鉱工業指数は8種類:生産指数(付加価値額ウェイト)、生産指数(生産額ウェイト)、生産者 出荷指数、生産者製品在庫指数、生産者製品在庫率指数、稼働率指数、生産能力指数、製造工業生産予測指数
【特 色】
・生産指数には供給側の動向、出荷指数には需要側の動向が表れ、在庫指数には、生産と出荷のラグが表れる。
・鉱工業生産は、生産金額の統計ではなく、生産量の統計であるため、製品の品質向上は 反映されにくい
・景気動向指数の算出:在庫率指数は先行系列、生産指数・出荷指数は一致系列に、在庫指数は遅行系列に採用
・景気上昇局面:鉱工業生産指数の上昇率が国内総生産(GDP)の上昇率を上回る
景気下降局面:鉱工業生産指数の上昇率が国内総生産(GDP)の上昇率を下回る
生産が活発でも出荷が伸び悩み、在庫が急増することがあるため、景気変動を見るには、生産指数、出荷指数、在庫指数の動きを合わせて総合的に判断する必要がある。
・在庫指数:
増加傾向⇒景気後退の初期(意図せざる在庫増)、景気回復の初期(意図した在庫増)
減少傾向⇒景気後退の初期(意図した在庫減)、景気回復の初期(意図せざる在庫減)
・在庫率の適正な水準:経験的に110(出荷額の1.1倍の在庫)
(情報提供元 フィスコ)