ケニア視察日記

ヒロセの企業理念に掲げております「人と世界をつなぐ」ということから、ケニアに学校を作り、完成したという連絡が現地から入りましたので、1月17日からヒロセの代表として視察に行ってきました。関西国際空港 → ドーハ → ナイロビ → モンバサ と飛行機を乗り継ぎ、モンバサからはフェリーでクウェル地区の名前のわからない島に渡り、そこから車で15分ほど道なき道を走ったところに、今回建設したセントルークスという学校があります。関西国際空港を出てからざっと1日半といったところです。

私の想像するケニアとは、赤道直下でとても暑く、野生の動物がそこらじゅうにいて、体にペイントをした少数民族が点在しているイメージでした。しかし、目的地の学校から一番近い都市であるモンバサにはアウトレットモールがあり、ラッシュアワーには車の渋滞も見られました。信号機が全く無いこと以外は日本の街と大きく違ったところは無い様に感じました。ですが、モンバサからフェリーに乗り、島に渡るとペイントした裸の民族はいませんでしたが、野生のゾウが3頭も歩いており、当初持っていたイメージに近づいていきました。

学校に着くと、校長先生、行政の教育関係者、地域の人たちの歓迎を受けましたが、残念なことに先生たちはストライキを起こしている最中で1人もいらっしゃいませんでした。
先生はいませんでしたが、子供たちは学校に集まり、先生がやってくるのをただ待っている様子でした。私が学んだ環境とは大きく違い、現地の子供たちをみていると、学びたいという強い気持ちが、こちらにも伝わってきました。
このセントルークス学校には生徒が235人いて、3歳から17歳の子供たちが8クラスに分かれて数学、英語、スワヒリ語、社会、宗教、理科、体育のほか、野菜作りなどを勉強しています。

昨年2月にセントルークス学校が強風により全壊してしまい、保護者の寄付などで建て直されましたが、きちんと勉強ができる環境には至らなかったために、寄付という形だけでは無い協力をヒロセがさせていただくことになりました。
生徒たちは学ぶことに意欲的で目をきらきらと輝かせ、私の話にも熱心に耳を傾けてくれました。会社ではいつも上司に「要点をまとめて話せ」とか、同僚には「意味が解らん」と言われ、積極的に話す機会が少なくなっていましたが、セントルークス学校ではとても素直に気持ちよく話すことができました。

後で聞いた話ですが、生徒たちは英語を習っているにもかかわらず、私のつたない英語でのスピーチは全く意味が解らなかったようで、通訳の方がスワヒリ語にこっそり訳して話していたとのことでした。
子供たちに気を使わせてしまい、申し訳なかったなと思いました。
村田 浩一

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